新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

旅先での簡単な英会話 #3

2017-05-10 08:28:23 | コラム
“short stack”:

「パンケーキを。少なめで」:
解説)アメリカの食べ物は我々にとっては異常かと思えるほど量が多いものだ。パンケーキもその例外たり得ない。私は正直なところ、これとホットケーキの何処が違うのを寡聞にして知らない。これも朝食のメニューにあるので、注文される方が多かったと思う。ところが、実際に現れるパンケーキは「まさか」と思うほど量が多いだけではなく、20~30 cmもあるかと思うほど多くの枚数が積み重ねられていた。

そこで、手を付けるのを躊躇っていると、同席した上司が次からは「ショート・スタック(=”short stack)と言えば良いのだ」と教えてくれた。次の機会には”I’d like to have pancakes. Short stack.”と言ってみると、およそ半分と思える量のものが出てきて難なく消化出来た。そこで私はこれを「半分で良い」という意味だと勝手に解釈してきた。しかし、後年(リタイヤー後に)何気なく検索してみると「通常は3枚重ねのところを2枚にすること」と出てきた。

この量のことだが、悩まされたことも多かったが、時には悪戯にも使ったものだった。その一つに私が好んで注文していた”steamed clams”があった。これは我が国の「アサリの酒蒸し」と同じような料理と考えていて誤りではないかも知れないが、アメリカではただ単に蒸しただけのようだ。これはシアトル辺りの”sea food”が美味い地域では、人の手が加わった料理ではないので美味であり、遠来のお客様にもお勧めしたものだった。

ところがこれには問題があって、余りに量が多く、前菜として注文するとそれだけで満腹になってしまうのだった。そこで、私は時には所謂「メイン・デイッシュ」として注文することもあったほど多いのだ。わがままを言われて悩まされたお客様を悩まそうかとお薦めして、食べきれずに苦悩されるところを見て密かに気分を良くしていたこともあった。この場合は”I want a half size.”とでも言えば良いと思う。

「これが私のクレデイット・カード」:
解説)これはホテルでチェックインする際に必要な行動の台詞。ご存じの方は多いと思うが、アメリカの(他の地域でもそうすることが多いと思うが)ホテルでは先ずクレデイット・カードを提示してカードの番号を記録させる。これは「性悪説」を信奉する国ならではの習慣で、こうすることで「泊まり逃げ防止」とでも言おうか、宿泊料金の回収の手段を確保するのだ。提示で出来ないカードを持っていない人か、提示を拒否する人からは宿泊料金を超えるような額の”deposit”(=保証金)を取り立てる。

因みに、アメリカではカードを持っていない、即ち、銀行やカード会社が発行しないことを「経済的に信用がない人物」と見做すのである。

1980年代だったか、初めて海外出張をされる地方の工場の技術者数名をカリフォルニア州の工場にご案内することになり、事前にご説明に上がり何が何でもクレデイット・カードだけはお持ち頂くことをお願いした。私はシカゴに用事があったので、後日カリフォルニア州のホテルを本社から予約しておくので、そこで合流することで別れた。

ところが、実際にホテルで合流すると全員が憤慨しておられた「御社は非常に失礼なホテルを予約してくれたではないか」と言って。不審に思って確認すると、全員が未だクレデイット・カードを取得されたことがなく、今回も現金だけを持ってこられたのだった。

その為に、ホテルは当然のこととして高額な?保証金を要求したのだったが、全員はそれを自分たちを不逞の輩と見做したのだと解釈して、我が社を非難しておられたんだった。この辺りは、私からあらためてアメリカの文化を解説して差し上げてと納得頂いたのだった。クレデイット・カードを取得されない理由は「俺は借金をするもを潔しとしないからだ」と力説された。参った。

なお、クレデイット・カードだが、A、M、V、Dだのと数多く種類があるが、ホテル等の受ける側では手数料の高いカードを嫌う場合がある。とは言っても拒否するという意味ではない、念の為。一度、私はあるホテルでA、D、Mとチェックインの際に並べて試したところ、最初の2枚を「ノーサンキュウ」と言って笑いながら返してきた。

因みに、「カードでとってくれますか」乃至は「カード払いで良いか」と言う時には、”Do you honor credit card?”と言う。”Do you take credit card?”では”Yes, I do.”と言ってカードを取られてしまう結果になりかねないので要注意だ。掲題は”Here’s my card.”で良いだろう。



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