新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

何と非常識な

2022-06-07 08:03:54 | コラム
黒田東彦日銀総裁に「買い物をした事がありますか」と質問するとは:

黒田東彦日銀総裁が講演で「各家庭はCOVIDの為に家に籠もっていたので出費が減少し、家計の許容度が高まった」と言われたそうだ。それに対して野党議員が「貴方は買い物をした事がありますか」と質問したと報じられていた。その狙いは「日常的に買い物をしていれば、物価の急騰が家計の負担の増加となったという実感あるはずだ」というところにあったのだろうと思う。

だが、黒田氏が新聞の折り込み広告を毎朝仔細に検討してお買い得商品を見定めて、毎日のようにカートを引っ張って、スーパーマーケットや近所のコンビニエンスストアに買い物に出掛けるだろうか。そんな訳がないだろう。かく申す私だって「あのスーパーの目玉商品のもやしは割安だ」とか「あの店の合い挽き肉は安い」などという判断など全く出来ない。いや、買い物を担当していないのだから、できる訳がないのだ。

このような判断は家計を担う主婦でなければ不可能だろうと思う。そういう実態を知ってか知らずにか、黒田総裁にあのような質問をする議員に「貴方はスーパーマーケットに野菜や卵の末端価格の変動を正確に把握して、ご自身で買いに行っておられるのですか」と問い質したい。彼らが答えられるとは考えられないのだ。最終消費者としては、現在のような生活必需品の末端価格の上昇は受け入れて買う以外の選択肢はないと思う。

黒田東彦日銀総裁の発言もやや現実味に乏しいと思わせるし、議員の質問は「非常識である」と決めつけたくもなる。こんな議員たちに現在のような世界的に極めて難しくなってきた時代の舵取りを任せていて良いのか、いや良くない」と思わざるを得ない。

念の為に申し添えて置くと、1行目に「COVID」としたのは「コロナ」であるべきだったところだが、私はこのような言葉の誤用であるカタカナ語を使いたくないので、敢えて英語の表現を使った次第。



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