新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

LAエインジェルスと日本代表のサッカー

2022-06-11 09:11:10 | コラム
スポーツの話題から:

本日は他に採り上げたい話題があるのだが腐らない問題なので、下記のスポーツを優先する事にした。

ロスアンジェルス・エインジェルスの連敗が止まった:
昨10日の午前中には掛かりつけのクリニックでの診察と、ジムのジェットバスの入浴を終えて帰宅した。何気なくNHKのBSにチャンネルを合わせると13連敗だったかのエインジェルスの野球が出てきた。丁度エインジェルスの守りで、投手は大谷で外野フライを打たれて1点を先取されるところからだった。また負けるのかと思えば、その裏の攻撃で走者を一塁において大谷に打順が回った。もしかしてホームランでも出れば1点勝ち越しかと思った。

相手はボストン・レッドソックスだった。勿論、投手の名前も顔も知らない。その投手が何を思ったのか、大谷の手が届く滅多に投げ込まれる事がない、やや外寄りの真ん中高目に直球を投げてしまった。「打って下さい」というのも同様の失投だったのだから、大谷が逃す訳がなかった。左中間のスタンドに飛び込む12本目のホームランになった。お陰様で2対1と勝ち越すことになった。打者・大谷の大手柄だった。

その後に攻め立てられたピンチにレッドソックスは澤村拓一を出して2死まで抑えた。だが、確か9番打者を2ストライクまで追い込んでから、何を思ったのかスプリットではなく真っ直ぐを投げて、3ランホームランを打たれて止めを刺されてしまった。

投手の大谷はリードを貰って懸命に投げていたが、それほど好調とは見えなかったし、連敗脱出の大責任を負っているとでも意識し過ぎていたのだろうか、コントロールも芳しくなくすっぽ抜けのような投球もあるような状態だった。だが、画面からでも見えてきたことは「両面を務めている為の疲労の色が濃厚」だった。「彼が必死で投げていること」でもあり、特に解説者も指摘したように100球に迫っていた6、7回は「気力だけ」で投げていたように見えた。

大谷は7回まででDHだけに戻り、救援の投手2人が8~9回を抑えて何とか逃げ切って、連敗を止めたのだった。私に目には、アメリカのMLB出もあの大谷のように懸命に精神力で苦境を乗り切る投球をして見せたことが非常に印象的だった。特に7回にはその懸命さが画面越しにも伝わってきていた。観客に大谷が見せた「精神力」が理解され認識されていたら良かったと思う働きだった。

嫌味と言われるのを厭わずに言うが、“Los Angels”は「ロサンゼルス」ではないし、Angelsは「エンゼルス」ではないのだ。既に指摘したが、NHKは「エンジェルス」と表記している。

FIFAのランキング23位対60位のサッカー:
事前の触れ込みでは「対戦相手のガーナはアフリカでW杯出場を勝ち取っている」とあったので、さぞかしアフリカ人の特徴である身体能力を活かした鋭いサッカーを仕掛けてくるのかと、少し期待していた。だが、直前の報道でランクが60位と解った。「何だ。羊頭狗肉ではないか」と思ってしまった。結論を言ってしまえば「23位が勝って当たり前の相手」であり、余り感激しない勝利だったのだ。

しかも、森保監督の常套手段である「それまでに使ってこなかった連中にも機会を与える」方式で、私が再三使って欲しくないと言い続けてきた「鬼面人を威す」だけの川島までGKに起用してきた。興味半減だったが、最初から最後まで真剣に見ていた。「解説者は同業の者たちを真っ向から批判せずに褒めるだけ」と、私はこれまでに何度か指摘したが、昨夜はその最たる者である福田正博が起用されていたのでは、多くは期待できなかった。

確かに三苫薫は足も速いし、自分でやってやろうとの気迫を見せてくれて大変結構だったし、追加得点となるシュートもあった。だが、周囲との協調は改善の余地があるだろうし、パス乃至はクロスの精度も向上させればポジションを確保できるだろう。解説者が「俊足」と褒め称える伊東純也は使われ続けて、最近漸くサッカーが上達してきた。三苫も「俊足」という看板を早く下ろせるよう努力して欲しい。

全員が格下を相手に良くやっていたが、見ている方に言わせれば「だるいサッカー」だった。それは、無意味な逃げのパス交換とバックパスが多数あった事だ。格下相手にあれほどの安全第一で臨むかと言うこと。それ故に、迫力も乏しく、上手さも感じなかった。久保建英を珍しくも最後まで使われたが、代表初ゴールなどと騒ぎ立てる必要はないと思う。彼は上手いことは無類に上手いのだが、やってやろうとの気迫が見えてこないのだ。その点を森保監督が嫌うのかと思っている。

貶してばかりいたが、ヨーロッパでも通じる力を持つ者が増えたし、格下を軽く(?)いなして勝ってみせるような力を付けてきたことは、大いに結構と評価すべきだろう。残された課題は決定力が高いFWを育てることだ。昨夜も最初の1点がサイドバックの上がりからだったし、追加点は流れの中での形からではなかった三苫のシュートのようでパスだったかも知れない一蹴りだった。上田綺世も前田大然もその器ではないと見ている。

話は外れるが、アナウンサーも解説者もしゃべり過ぎだし、好意的なことを言い過ぎるので困る。また、願わくは「キャプテンシー」だの「スリッピー」だのという類いの誤ったカタカナ語を使わないで欲しい。正しい英語は「キャプテンシップ」(=captainship)だし、「スリッパリー」(=slippery)なのだから。