新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月24日 その2 電気自動車が将来抱えそうな問題

2020-12-24 14:39:54 | コラム
長時間の大渋滞に出遭ったら:

先日の関越道での大雪による2日間(だったか)もの大渋滞と、UKで変異したウルスによるフランスとの国境での数千台のトラックが留め置かれた様を見ていて,自動車の事情に暗い私ではあるが、何となく「あの動けなくなった自動車の群がEVだったらどうなるのかな」と瞬間的に考えた。だが、英語にすれば“None of my business.”と直ぐに忘れてしまった。但し,運転している人たちは筆舌に尽くせない苦しみを味わっているのだろうなくらいは想像できた。生命の危機さえ生じるかも知れないのではないか。

今や中国を皮切りに多くの国で後20~30年先にはガソリン車の存在が許されなくなるようだ。自動車には知識も関心がない私は、確か菅首相がEVしか許さないようにすると宣言されたような気がしている。そこに、本日発売の週刊新潮がEVに潜む危険性を特集する記事を載せていた。尤もだと思わせられた点は「我が国は世界有数の降雪国であり、東北地方や裏日本では冬場には大雪が降るのだ。そうなった時に、EVだったらどのような危険な目に遭うかの実験台のような状況が発生していたこと」を知らせている記事だった。

地球温暖化対策は勿論必要だとは私にも解るが「何時の日か全部がEVになってしまったらどうなるかを考えてガソリン車禁止を言い出したのかな」などと考えさせられる大渋滞であり、週刊新潮だった。何れは如何なる事態にも対応できるように環境は整備されるのだろうが、それまでの間に降雪地帯の住民はガソリンかハイブリッドの車を捨てる訳にも行くまいと思って見ていた。政治は時の流れに合わせていく必要はあるだろうが、色々な場合を想定したインフラの整えてから、EVに切り替えた方が良いような気がしてならない。

昨日も何処かの局で「Go to トラベル」のキャンセル料の処理如何では、最も弱い旅館やホテル等には何らの補償もないような状況が発生する件について、例によって立憲民主党の誰かが責め立てていた。これもキャンペーンの実行段階に入る前に「キャンセル料の処理法」を如何にするかを想定して適切な補償が出来るような態勢を整えておくべきではなかったかと思わせられていた。この辺りにも、私が常に指摘している「全てのコインには裏側がある」という点を忘れてはならないとの教訓があると思うのだ。


今更ながら新型コロナウイルス対策の遅れの責任を問いたい

2020-12-24 08:11:22 | コラム
対策の指揮者は誰なのだ:

菅首相も西村担当大臣にこの際「言うべき事をズバリと言って、国民の理解と協力を強制すべきではないのか。『最早要請ベースでは追い付かない』と、小池都知事が言っていたではないか。(なお、弁解しておくと、小池都知事が「ベース」というカタカナ語を使ったのを引用したのであって、私の語法ではない)」と要望する。

昨23日に小池都知事は仕事着姿で自民党本部に乗り込んで党三役に「特措法の速やかなる改正」等を申し入れたそうだ。如何にも重大な決意を以て東京都知事が立ち上がったかの感を漂わせるが、良く考えれば橋下徹氏が半年も前から唱えていたことの剽窃のような感が否めない。私には相も変わらぬ小池式スタンドプレーかとも見えたが、自民党に申し入れることは見当違いでもないように見えるかも知れないのが怖い。私のように見ない方々にとっては、あの仕事着で訪れた画面は如何にも「仕事師・小池百合子」を印象づけるだろう辺りも怖い。

それよりも怖かったのが、その小池都知事の申し出を受けたかの如くに反応した西村康稔担当大臣だった。私はこの方を何度も「責任回避の常習者」として批判してきた。今回も「専門家の方々のご意見を聞いて」と言うのだった。何度でも言うが、彼は責任者であり専門家の方々は諮問機関である。言うまでもないと思うが「事を起こすのが国会議員であり大臣である西村康稔氏の職務」ではないのか。彼は最低でも「この際早急に法改正をしようと思うが、専門家の諸賢に反対意見があるか」とでも訊くべきではないのだろうか。

一方では自民党下村政調会長は「罰則を伴う営業自粛とか時間短縮」を言い出している。その提案(なのだろうか?)は良いことのように聞こえるが、私には「菅内閣と自民党における新型コロナウイルス対策を中心となって引っ張って行くのは誰なのか、責任者は誰なのか」という疑問が又ぞろ浮かんでくるのだ。尾身会長には危機迫るという意味の事を何度も発言をされ、医師会からは早急な具体的な対応を求められている時期にあって「専門家のご意見を聞いて」では余りにもノンビリしすぎではないのか。

私は政府や閣僚たちに向かって精一杯穏やかに言えば「慎重すぎて隔靴掻痒の感」が否めないが、この期に及んで無関心と無警戒も露わに盛り場に出掛け、観光地を旅する多くの者たちにも問題があると思っている。もしかすると、我が国民の民度は私が密かに想定したよりも低いのかも知れない。何処か(奈良県だったか)の村会議員が宴会を開催してコンパニオンとやらを感染防止策として呼んだことと「大広間で各人の座席の間隔を十分に開けて置いたので問題ない」というような釈明をしていた。だが、そういう問題ではないのは明らかだ。民度の問題だと受けとめた。