タイ国代表相手に物足りない勝利だった:
昨夜は修理を終えて戻ってきたPCのセットアップを愚息にして貰っている合間というか、遅い進行の待ち時間にオリンピック予選のタイ国との試合を始めから終わりまで見ていた。言い方を変えれば「Windowsでのダウンロードの速度が遅くて手持ち無沙汰になる」ということ。今頃になって親ばかと思われても辛いが、愚息たちは二人とも大学一部リーグでフットボールをやっていた関係もあって、この分野でも手厳しい見方をするのだ。
昨夜は確かに我がUー23の代表たちは弱敵を相手に4点も取って勝ちはしたが、サッカー出身者の私にも、フットボールのXリーグのオフェンスコーチや助監督を務めた長男にとっても、きわめて物足りない不満足な出来を見せた勝ち方だった。朝のTBSの「喝」の番組に出た辛口で評判のセルジオ越後も「あの相手で4点しか取れないのは不満足。世界やオリンピックに出てくる代表のテイームはあんなものではない」と批判的だったのは尤もだった。同感である。
冷静な評論家を標榜する私とても、前半に鈴木武蔵が遠藤航(と書いて「ワタル」と読ませるのが流行のようだ)からの縦パスを受けて綺麗なシュートを決めた辺りは褒めてやっても良いと思うし、予選リーグ突破を二戦目で決めたのは良かったと評価はする。
しかし、遺憾な点が多すぎて、何処から「直ちに直せ乃至は修正せよ、基本から鍛え直せ」と言ってやれば良いのか迷うほどだ。そこで、順序不同で思いつくまま、見たままを挙げておこう。先ずは「あの程度の相手に「当たり負け」というか「当たられ負け」する身体能力の弱さかまたは低さ」を言いたい。これは最近では「フィジカル」という誤ったカタカナ語で表現されている。その後に”strength”を付けないと意味をなさない。
兎に角、軽く後ろから当たられたくらいで転がされてしまうのは、明らかに「身体能力の弱さ」を示しており、当方にはウエイト・トレーニングで各人が鍛えるべき筋肉を鍛え上げておらず、当たりの練習を中学、高校かJリーグの下部組織で十分に行ってきていないのではと疑ってしまう。もっと視覚的に解りやすく言えば「W杯で世界に名を挙げたラグビー代表選手たちの胸板の厚さや外国人に当たり負けしなかった強さを見よ」となる。いや、「大学選手権の決勝に残った帝京大学と東海大学お選手たちの体と比較せよ」でも良いかも知れない。
次は例によって例の如き、責任逃れとしか見えないパスと「何で自分でキープして前に行かないのか」と怒鳴ってしまう見事な後方への展開とでも言いたいバックパス。ピッチ全体を広く使っているとでも言いたいのかも知れないが、自分で局面を切り開こうとする意欲が欠如しているとしか見えないのが極めて遺憾だ。この点は以前にかの釜本が「自分で持って目の前の相手を抜いてはいけないとでも教えられたのか」と言ったのが印象的だった。もしかして「皆で一丸となって」という精神の表れか。
昨夜特に目立った欠陥があった。それはタイの選手たちと比較してもその拙劣さが目立った「トラッピング」。足下に球が収まらないので、素早く寄せてきた相手に奪われて折角のチャンスを潰すし、後ろから来たパスをコントロールして直ちに前を向くことが出来ない例が目立った。あれは子供の頃から基本技を仕込まれていなかったことを示す問題点だ。代表にまで上がってきてからでも遅くはないから修正すべき欠点だ。手倉森監督はこのような基本技の問題点をどう考えているのだろうか。
我が国のサッカーを見ていて苛立たせられるのが出足の悪さというか、味方からのパスに一歩でも寄せていかずその場で待っているために、相手デイフェンスに詰められて競り合いになってしまうこと。奪われることもあった。さらには、相手のパスを横取りすべく(インターセプトではなく「インターセプション」であるべきだ)一歩でも半歩でも寄せていこうという動きがないのも不可思議だ。昨夜でもタイの選手たちの寄せが意外に早く苦しめられていたのは見苦しかった。
残念だったのはシュートにもう一歩の正確さがなかった点だ。「惜しい」というのは何にもならない。サッカーには「惜しいシュートが三本あれば纏めて一点」などという判定はない。昨夜も前半の立ち上がりに浅野が突っ込んで蹴ったシュートがポストに当たって跳ね返され、名前は失念したが、リバウンドをフリーでヘデイングでシュートしたのがバーに当たってしまった「惜しい」があった。このようなチャンスを逃すと、勝利が逃げていくことすらあるので、一層の練習を積んで貰いたいものだ。
テイームの構成にも触れておきたい。それはフル代表と同じような問題点で、中心となって試合を展開していく優れた戦術眼を備えたゲームを組み立てていく存在がない点だ。主将とやらの遠藤にややその兆しが見えるが、往年の中村俊輔、中田英壽、遠藤保仁と女子の場合の澤穂希、宮間あやの経験と上手さと正確なキック力を備えた者が不在では不安だ。もしもオリンピック出場が叶えば、遠藤保仁のような名手を「オーバーエージ」で入れたらどうだろう。
昨夜は修理を終えて戻ってきたPCのセットアップを愚息にして貰っている合間というか、遅い進行の待ち時間にオリンピック予選のタイ国との試合を始めから終わりまで見ていた。言い方を変えれば「Windowsでのダウンロードの速度が遅くて手持ち無沙汰になる」ということ。今頃になって親ばかと思われても辛いが、愚息たちは二人とも大学一部リーグでフットボールをやっていた関係もあって、この分野でも手厳しい見方をするのだ。
昨夜は確かに我がUー23の代表たちは弱敵を相手に4点も取って勝ちはしたが、サッカー出身者の私にも、フットボールのXリーグのオフェンスコーチや助監督を務めた長男にとっても、きわめて物足りない不満足な出来を見せた勝ち方だった。朝のTBSの「喝」の番組に出た辛口で評判のセルジオ越後も「あの相手で4点しか取れないのは不満足。世界やオリンピックに出てくる代表のテイームはあんなものではない」と批判的だったのは尤もだった。同感である。
冷静な評論家を標榜する私とても、前半に鈴木武蔵が遠藤航(と書いて「ワタル」と読ませるのが流行のようだ)からの縦パスを受けて綺麗なシュートを決めた辺りは褒めてやっても良いと思うし、予選リーグ突破を二戦目で決めたのは良かったと評価はする。
しかし、遺憾な点が多すぎて、何処から「直ちに直せ乃至は修正せよ、基本から鍛え直せ」と言ってやれば良いのか迷うほどだ。そこで、順序不同で思いつくまま、見たままを挙げておこう。先ずは「あの程度の相手に「当たり負け」というか「当たられ負け」する身体能力の弱さかまたは低さ」を言いたい。これは最近では「フィジカル」という誤ったカタカナ語で表現されている。その後に”strength”を付けないと意味をなさない。
兎に角、軽く後ろから当たられたくらいで転がされてしまうのは、明らかに「身体能力の弱さ」を示しており、当方にはウエイト・トレーニングで各人が鍛えるべき筋肉を鍛え上げておらず、当たりの練習を中学、高校かJリーグの下部組織で十分に行ってきていないのではと疑ってしまう。もっと視覚的に解りやすく言えば「W杯で世界に名を挙げたラグビー代表選手たちの胸板の厚さや外国人に当たり負けしなかった強さを見よ」となる。いや、「大学選手権の決勝に残った帝京大学と東海大学お選手たちの体と比較せよ」でも良いかも知れない。
次は例によって例の如き、責任逃れとしか見えないパスと「何で自分でキープして前に行かないのか」と怒鳴ってしまう見事な後方への展開とでも言いたいバックパス。ピッチ全体を広く使っているとでも言いたいのかも知れないが、自分で局面を切り開こうとする意欲が欠如しているとしか見えないのが極めて遺憾だ。この点は以前にかの釜本が「自分で持って目の前の相手を抜いてはいけないとでも教えられたのか」と言ったのが印象的だった。もしかして「皆で一丸となって」という精神の表れか。
昨夜特に目立った欠陥があった。それはタイの選手たちと比較してもその拙劣さが目立った「トラッピング」。足下に球が収まらないので、素早く寄せてきた相手に奪われて折角のチャンスを潰すし、後ろから来たパスをコントロールして直ちに前を向くことが出来ない例が目立った。あれは子供の頃から基本技を仕込まれていなかったことを示す問題点だ。代表にまで上がってきてからでも遅くはないから修正すべき欠点だ。手倉森監督はこのような基本技の問題点をどう考えているのだろうか。
我が国のサッカーを見ていて苛立たせられるのが出足の悪さというか、味方からのパスに一歩でも寄せていかずその場で待っているために、相手デイフェンスに詰められて競り合いになってしまうこと。奪われることもあった。さらには、相手のパスを横取りすべく(インターセプトではなく「インターセプション」であるべきだ)一歩でも半歩でも寄せていこうという動きがないのも不可思議だ。昨夜でもタイの選手たちの寄せが意外に早く苦しめられていたのは見苦しかった。
残念だったのはシュートにもう一歩の正確さがなかった点だ。「惜しい」というのは何にもならない。サッカーには「惜しいシュートが三本あれば纏めて一点」などという判定はない。昨夜も前半の立ち上がりに浅野が突っ込んで蹴ったシュートがポストに当たって跳ね返され、名前は失念したが、リバウンドをフリーでヘデイングでシュートしたのがバーに当たってしまった「惜しい」があった。このようなチャンスを逃すと、勝利が逃げていくことすらあるので、一層の練習を積んで貰いたいものだ。
テイームの構成にも触れておきたい。それはフル代表と同じような問題点で、中心となって試合を展開していく優れた戦術眼を備えたゲームを組み立てていく存在がない点だ。主将とやらの遠藤にややその兆しが見えるが、往年の中村俊輔、中田英壽、遠藤保仁と女子の場合の澤穂希、宮間あやの経験と上手さと正確なキック力を備えた者が不在では不安だ。もしもオリンピック出場が叶えば、遠藤保仁のような名手を「オーバーエージ」で入れたらどうだろう。