ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

家持編(一)青春・恋の遍歴(25)あっちも良えが こっちも好み

2011年09月22日 | 家持編(一)青春・恋の遍歴
■平成23年9月22日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★気の多い 家待掛けた 二股は 功を奏すか 裏目と出るか

うづら鳴く りにしさとゆ 思へども なにそも妹に 逢ふよしも無き
奈良ならきょうに ったときから 気にしてた 逢える手立てが なんで無いんや》
                         ―大伴家持―〈巻四・七七五〉 

かむさぶと いなとにはあらね はたやはた かくしてのちに さぶしけむかも
《恋するに 歳はかかわり 無い云うが 誘いに乗って いへんやろか》
                         ―紀女郎―〈巻四・七六二〉 
玉のを 沫緒あわをによりて むすべらば ありてのちにも 逢はざらめやも
《この命 あわつぶつなぎ 延ばせたら 先ではきっと 逢うことできる》
                         ―紀女郎―〈巻四・七六三〉 

百年ももとせに 老舌おいじたでて よよむとも われはいとはじ 恋ひはすとも
百歳ひゃくになり 舌垂れ身体からだ よろけても わしかまへんで なおすがな》
                         ―大伴家持―〈巻四・七六四〉 

前年をととしの さきとしより 今年ことしまで 恋ふれどそも 妹に逢ひがた
一昨年おととしも 去年今年も ずううっと 思とるいうに なんで逢えんか》
                         ―大伴家持―〈巻四・七八三〉 
うつつには またもはじ いめにだに 妹が手本たもとを 卷きとし見ば
《お前とは  ほんま寝たいと まで言わん 夢でええから 寝てみたいんや》
                         ―大伴家持―〈巻四・七八四〉 
わが屋戸やどの 草の上白く 置く露の 命もしからず 妹に逢はずあれば
《逢われんで るくらいなら この命 草露みたい 消えてもえで》
                         ―大伴家持―〈巻四・七八五〉 
いもが家の 門田かどたを見むと うち出来でこし こころもしるく 照る月夜つくよかも
門前もんまえの 田んぼ見ようと 出てきたら うまい具合に え月やがな》
                         ―大伴家持―〈巻八・一五九六〉 



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