goo blog サービス終了のお知らせ 

令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

赤人編(15)真間の手児名が

2010年01月21日 | 赤人編
【掲載日:平成22年3月9日】

われも見つ 人にもげむ 葛飾かづしかの 真間まま手児名てこなが おくどころ

【市川市真間町 亀井院横「真間の井」】



葛飾かづしかの 真間まま手児奈てこなを まことかもわれに寄すとふ 真間の手児奈を
《ほんまかな 真間の手児名が わしのこと 思てる言うが うそちゃうやろか》
                    ―下総国歌―〔巻十四・三三八四〕 
葛飾かづしかの 真間まま手児奈てこなが ありしばか 真間の磯辺おすひに 波もとどろに
《葛飾の 真間の手児名が 生きてたら 波騒ぐよに ひと騒ぐやろ》
                    ―下総国歌―〔巻十四・三三八五〕 
鳰鳥にほどりの 葛飾かづしか早稲わせを にへすとも そのかなしきを に立てめやも
新嘗にいなめの 男子おとこ禁制はっとの 最中さなかやが 外であんたを 待たすのでけん》
                    ―下総国歌―〔巻十四・三三八六〕 
おとせず 行かむ駒もが 葛飾かづしかの 真間まま継橋つぎはし やまずかよはむ
《足音の てん馬欲し 知られんと 真間の継橋 ずっと来れるに》
                    ―下総国歌―〔巻十四・三三八七〕 

〔ついに来た 
 念願の真間だ 
 下総国歌に 
 高橋蟲麻呂殿の歌に 
 うたわれし真間 手児奈の里〕
 
いにしへに りけむ人の 倭文幡しつはたの 帯きかへて 伏屋ふせや立て 
妻問つまどひしけむ 葛飾かづしかの 真間まま手児名てこなが おく
 
《その昔 ここに住んでた 男ども 一緒にもと 小屋立てて
 次から次と 結婚えんぐみを 申し出た言う 葛飾の 真間の手児名の 墓処はかどころ
こことは聞けど 真木まきの葉や 茂りたるらむ 松の根や 遠く久しき 
ことのみも 名のみもわれは 忘らえなくに

《ここと聞いたが 何処どこやろか 真木まきの葉茂り 松の根も 古びてしもて 分かれへん
 分からんけども 真間の地の 伝え話や この名前 心掛かって 忘れられん》 
                         ―山部赤人―〔巻三・四三一〕 
われも見つ 人にもげむ 葛飾かづしかの 真間まま手児名てこなが おくどころ
《わし見たで 皆におせたろ 葛飾の 真間の手児名の 墓あるあたり》
                         ―山部赤人―〔巻三・四三二〕 
葛飾かづしかの 真間まま入江いりえに うちなびく 玉藻刈りけむ 手児名てこなし思ほゆ
《葛飾の  真間の入江で 藻ぉ刈った 手児名のことが 偲ばれるがな》
                         ―山部赤人―〔巻三・四三三〕 
長年の思いもかない 
遠い  歌の旅路を
しみじみ思う  赤人




<真間の井>へ



<真間の継橋>へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。