【掲載日:平成23年12月13日】
群鳥の 朝立ち去にし
君が上は さやかに聞きつ 思ひし如く
非藤原仲麻呂を
非橘奈良麻呂を
心決めした 家持
臆すること無き 動き
天平勝宝八年(756)十一月八日
安宿奈杼麻呂 奈良屋敷での宴
主客 安宿王
奈杼麻呂披露の歌は
出雲にての 勤務報告上京餞宴
守山背王と 掾奈杼麻呂との 交わし歌
なんと 出雲守山背王 古慈斐解任後釜
大君の 命畏み 於保の浦を 背向に見つつ 都へ上る
《国からの 役向けうけて 大の浦 景色も見んと 都目指すよ》
―安宿奈杼麻呂―(巻二十・四四七二)
うちひさす 都の人に 告げまくは 見し日の如く ありと告げこそ
《着いたなら 都の人に 言うてんか わし変わらんと 元気で居ると》
―山背王―(巻二十・四四七三)
歌入手の家持
早速に 山背王に和しての返し歌
群鳥の 朝立ち去にし 君が上は さやかに聞きつ 思ひし如く
《朝早よに 行かれた山背王 思た通り 元気無事やと 窺いました》
―大伴家持―(巻二十・四四七四)
この 安宿奈杼麻呂 奈良邸宴
いかにも 曰く有り気
主客安宿王 黄文王の兄
黄文王 奈良麻呂派 盟主の一
変にて 安宿王 佐渡流罪
山背王 黄文王の弟
父長屋王なるも 母藤原不比等娘
変にて 奈良麻呂密告の役割
家持 何を思うての 返し歌
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