犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(127)たらちねの

2012年07月25日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【九月二十一日】放映分

垂乳根たらちねの 母がの 繭隠まよこもり こもれる妹を 見むよしもがも
《母がう かいこまゆに こもりする 籠りする児に どしたら逢える》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二四九五)


【万葉歌みじかものがたり】《母がの》

 の行い 題材豊か
かいこ飼うまゆ 髪結う木綿もめん
隼人はやと叫びに 占い言葉
かじ 砂 道と 歌続き行く

垂乳根たらちねの 母がの 繭隠まよこもり こもれる妹を 見むよしもがも
《母がう かいこまゆに こもりする 籠りする児に どしたら逢える》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二四九五)
肥人こまひとの ぬかがみへる しめ木綿ゆふの みにし心 我れ忘れめや
肥人こまひとの 前髪すぶ そめ木綿もめん あんたにみた 心忘れん》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二四九六)
隼人はやひとの 名に夜声よごゑ いちしろく
我が名はりつ 妻とたのませ
隼人はやひとが 出す声みたい はっきりと うち名うたで 奥さんしてや》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二四九七)
言霊ことたまの 八十やそちまたに 夕占ゆふけひ うらまさる いもは相寄らむ
《夕暮れに ちまたの道で うらのたら ちゃんと出たんや あの児なびくて》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二五〇六)
玉桙たまほこの 道行きうらに 占なへば 妹に逢はむと 我れにりつも
《道筋の 占い使こて うらのたら あの児逢えるて 聞いたでわしは》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二五〇七)
大船おほふねに かぢしじき 漕ぐほとも ここだ恋ふるを 年にあらば如何いか
《大船の かじ漕ぐぁも 恋しのに 一年逢わん そんなん無茶や》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二四九四)
とききぬの 恋ひ乱れつつ 浮き真砂まなご 生きても我れは あり渡るかも
《恋まどい 心乱れて 浮き砂の ふわふわとうち 日ィ過ごしてる》
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十一・二五〇四)
新墾にひばりの 今作る道 さやかにも 聞きてけるかも いもうへのことを
新開しんかいの あたらし道や はっきりと 聞いた聞いたで あの児の評判うわさ
                      ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ歌集―(巻十二・二八五五)



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