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6月利上げリスク、FRBの警鐘ようやく伝わる!

2016-05-23 21:18:47 | 経済・金融・投資
米連邦準備制度理事会(FRB)関係者らはここ数週間、6月に再び利上げする可能性があることを投資家に気づかせようと警鐘を鳴らしてきました。

 今週になってようやく投資家に意図が伝わりました。

 FRBが18日に発表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(4月26・27日分)では、経済成長の加速が続けば6月に利上げする可能性について意見が交わされたことが明らかになりました。これを受け、同日の米国市場では株式や債券、多くのコモディティー(国際商品)が売り込まれました。ダウ工業株30種平均は取引序盤の上昇分を解消し、2年物と10年物の米国債利回りは1営業日の上昇幅としては年初来最大を記録しました。

 17日にも、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁とアトランタ地区連銀のロックハート総裁が6月利上げの可能性を示唆したことで、相場は大きく動いていました。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のデータによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む6月の利上げ確率は18日、34%に上昇しました。17日時点では15%、1カ月前はゼロをわずかに上回る水準だったのです。

 こうした市場の動きは、投資家がようやくFRB関係者らの警告に耳を傾け始めたことを示しています。しかし、投資家やアナリストは、債券利回りとドル相場の上昇が続けば、金融環境の引き締まりや株買い意欲の減退につながる可能性が大きく、そうなれば当局は利上げをいっそう正当化しづらくなると警鐘を鳴らします。

 モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのグローバル債券ポートフォリオマネジャー、ジム・キャロン氏は「FRBにとって、言うは易し行うは難しだ」と述べました。

 イートン・バンス・マネジメントのグローバル債券部門共同ディレクター、エリック・スタイン氏は「市場が織り込む利上げ確率をこれまでよりも引き上げようと、FRB関係者らが一致団結して動いている」と指摘しました。

 米経済は4-6月期に勢いを取り戻したようですが、成長ペースは依然不安定です。また、インフレ加速の兆しはあるものの、物価全般への上昇圧力は抑えられています。

 世界の景気見通しも引き続き弱く、中国景気への懸念が再燃しているほか、6月のFOMCの1週間後には英国で欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が実施されます。このため、資金運用担当者の間では利上げは時期尚早との声も聞こえます。

 利上げ見通しで最も恩恵を受けるセクターの一つは銀行株です。18日の米株式市場では、シティグループが5%高、バンク・オブ・アメリカが4.9%高、モルガン・スタンレーが4.1%高でした。ただ、年初来ではそれぞれ11%安、13%安、14%安と、世界経済の成長鈍化やトレーディング業務不振などへの懸念で株価は低迷しています。(ソースWSJ)