マックンのメモ日記

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皮膚病も長引くと内蔵にも影響か!

2014-09-08 14:58:24 | 健康・医療・スポーツ
アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬(かんせん)などの皮膚病が長期間続くと、動脈硬化や体重減少、内臓の機能不全などが生じる可能性があることを三重大のグループがマウスの実験で突き止め、米オンライン科学誌プロスワンに発表した。

乾癬とは、皮膚が赤くなって盛り上がり、表面に雲母(うんも)のような白い垢(あか)が厚く付着して、その一部がポロポロとはがれ落ちる病気です。まわりの人にうつる病気ではありません。尋常性とは「普通の、ありふれた」という意味です。つまり普通の乾癬という意味で、乾癬のなかではいちばん患者さんが多い病気です。
 
欧米白人では有病率が3%と高いのですが、日本では有病率が0・1%前後で、10万人以上の患者さんがいると推定されています。また、戦後は右肩上がりに増加傾向にあります。男女比は2対1で男性に多く、主に30~40代に発病します。女性では、10代と50代の発病が多いともいわれています。戦後に増加した病気であり、もともと欧米人に多い病気であることから、食事の西洋化が関係しているのではと類推されています。

一つ一つの発疹は、にきびのような赤いぶつぶつで始まり、だんだんまわりに拡大するとともに厚い垢をもつようになり、ある時を境によくなって消失するということを繰り返します。乾癬はケブネル現象といって、こすったり傷ついたりしたところに数日してから新しい発疹が出てくることがあります。したがって、体のなかでよくこすれる部位である肘(ひじ)や膝(ひざ)、尻、頭などから発疹が出てきたり、あるいは発疹がひどい傾向にあります。このように、よくなったり悪くなったりを年余にわたり繰り返す経過の長い病気です。

そしてグループによると、乾癬にかかった患者はそうでない人に比べて平均寿命が短いことや、心筋梗塞などになりやすいことが指摘されていましたが、具体的なメカニズムは分かっていませんでした。

グループは皮膚に炎症を起こすサイトカインというタンパク質が影響していると考えたそうで、生後、一定期間後に皮膚炎を起こすマウスを遺伝子操作で作り、長期間観察したところ、動脈硬化や心臓の肥大化、脂肪細胞の燃焼による体重減少、肝臓や腎臓など臓器の機能不全が見られたそうです。

サイトカインの一種、「インターロイキン1」が過剰に分泌され、血液を通じて体内を循環したことで疾患が生じたと考えられ、これを抑制する抗体を投与すると、症状が改善したと言います。グループの山中恵一准教授(皮膚科学)は「皮膚病を放置したり、不十分な治療しかしていなかったりするケースが多い。専門医に診てもらい、きちんと治してほしい」と話しています。