その土地本来の植生に基づいた「ほんものの森」は、東日本大地震による津波に負けず生き残っています。その防災力に着目した横浜国大の宮脇氏は、瓦礫を利用して植樹をし、長大な緑の防波堤を築くことを提言しています。4000万本の木を植えた著者による逆転の復興プランとは!それは東日本大震災によってできた膨大な瓦礫を活用して、命を守るふるさとの森をつくるというものです。大震災は甚大な被害をもたらしたにもかかわらず、「その土地本来の樹木」は東日本大震災の津波に耐え、たくましく生き残りその防災力を証明したのです。4000万本の木を植えた著者が提案する「森の防波堤」は、震災復興のため、将来の安全な暮らしのため、そして日本人の心を支えるための、遠大なプロジェクトでもあるのです。
総量 3000 万tともいわれる瓦礫処理には、3500 億円超の膨大なコストとCO2が発生しますが、この瓦礫はエコロジカルには貴重な地球資源でもあるのです。土と混ぜ、通気性の良いマウンド(土塁)を築き、その土地本来の樹種を選び、根群の充満した幼苗を混植・密植するのです。こうすることで、土地本来の深根性、直根性の常緑広葉樹では、根が土中に深く入り、瓦礫に根が巻き付くことでより強固になるのです。また瓦礫内の空気は、根群の発達に重要で、地中深くに根の発達を促す働きがあると同時に、有機性廃棄物は土と混ざることで、時間をかけ分解され樹林の養分となるのです。それにより瓦礫で作った森はより発達するのです。
実は、こうした瓦礫を積極的に利用し都市林を考え実行した国があるのです。それは第二次大戦後のドイツなどでそうした実績があるそうです。戦争によってやはり膨大な瓦礫の山ができたのですが、その瓦礫を積極的に活用して都市林として再生していたのです。10~20年で、多層群落の防災・環境保全林が完成し、個体は交代しながら「持続可能な森のシステム」として次の大氷河期まで続くと言います。成長後の老大木は慎重に択伐して、家具・建築・建設材に利用し、地域経済と共生することができるのです。
つまり高木(約25m)亜高木(約15m)低木(約5m)マント群落(裾)の幼苗(ポット苗)という具合に様々な木を植えることによって、短期間で確実に多層群落の森を形成することが、国内外1400ケ所、4000万本の植樹成果で証明されているそうです。特にローカルには海岸線における多層群落の森は、防災林・環境保全林として大津波や台風・季節風などから市民の命と暮らしを守ってくれるのです。コンクリートや鉄などの人工物は波のエネルギーを倍加させるが、森では波を波砕し、逃げる時間を稼いでくれるのです。グローバルには生物多様性を維持しながら、CO2を吸収固定し、地球温暖化抑制機能を持つという効果もあるのです。ちなみに樹木の幹・枝葉・根群などでは、乾燥総重量のおよそ50%のCO2を吸収していると言います。
ところが日本では瓦礫の処理に当たって、樹や材木などは土に埋めるとガスを発生させるということで、それらを埋めることが法律で禁止されているのです。誰がどんな根拠に基づいてそういう法律を作ったのか知りませんが、国内外で、そうした事例でもガスが発生するどころかそれが朽ちたときに植樹した樹の栄養の元となって成長を早めるということが実証されているのですから、法律を改正する時間がないのであれば、超法規的な処置をとってでも、一日でも早く被災地の人々の目の前にある瓦礫の山を片付けるのが政府の役目ではないのでしょうか 。いつまでも瓦礫が残っていたのでは復興処理も進まなければ、目の前の瓦礫を見ているだけで、人々の記憶から忌まわしい記憶を早く消し去ることもできません。
そうしたことを考えると政府としては瓦礫を有効活用できる手段があるのですから、手つけずにいつまでも放置するのではなく、瓦礫を利用して植樹し防災林を早く作ってほしいものです。コンクリートの堤防では津波がやってきても見えませんが、防災林なら木の間から津波がやってくることも見えるし、林となることで人々の憩いの場にもなるのです。どうしてそんなことができないのでしょう。今のような政治の混乱しているときにこういう悲しい事態が起きたことは、国民にとっても不幸なことです。何も決められないからです。
ちなみに、いま書いたようなことがYouTubeにアップされていたのでのせておきます。
宮脇 昭「いのちを守る300キロの森づくり」東日本大震災復興
http://www.youtube.com/watch?v=gDOEs2_ONGM
総量 3000 万tともいわれる瓦礫処理には、3500 億円超の膨大なコストとCO2が発生しますが、この瓦礫はエコロジカルには貴重な地球資源でもあるのです。土と混ぜ、通気性の良いマウンド(土塁)を築き、その土地本来の樹種を選び、根群の充満した幼苗を混植・密植するのです。こうすることで、土地本来の深根性、直根性の常緑広葉樹では、根が土中に深く入り、瓦礫に根が巻き付くことでより強固になるのです。また瓦礫内の空気は、根群の発達に重要で、地中深くに根の発達を促す働きがあると同時に、有機性廃棄物は土と混ざることで、時間をかけ分解され樹林の養分となるのです。それにより瓦礫で作った森はより発達するのです。
実は、こうした瓦礫を積極的に利用し都市林を考え実行した国があるのです。それは第二次大戦後のドイツなどでそうした実績があるそうです。戦争によってやはり膨大な瓦礫の山ができたのですが、その瓦礫を積極的に活用して都市林として再生していたのです。10~20年で、多層群落の防災・環境保全林が完成し、個体は交代しながら「持続可能な森のシステム」として次の大氷河期まで続くと言います。成長後の老大木は慎重に択伐して、家具・建築・建設材に利用し、地域経済と共生することができるのです。
つまり高木(約25m)亜高木(約15m)低木(約5m)マント群落(裾)の幼苗(ポット苗)という具合に様々な木を植えることによって、短期間で確実に多層群落の森を形成することが、国内外1400ケ所、4000万本の植樹成果で証明されているそうです。特にローカルには海岸線における多層群落の森は、防災林・環境保全林として大津波や台風・季節風などから市民の命と暮らしを守ってくれるのです。コンクリートや鉄などの人工物は波のエネルギーを倍加させるが、森では波を波砕し、逃げる時間を稼いでくれるのです。グローバルには生物多様性を維持しながら、CO2を吸収固定し、地球温暖化抑制機能を持つという効果もあるのです。ちなみに樹木の幹・枝葉・根群などでは、乾燥総重量のおよそ50%のCO2を吸収していると言います。
ところが日本では瓦礫の処理に当たって、樹や材木などは土に埋めるとガスを発生させるということで、それらを埋めることが法律で禁止されているのです。誰がどんな根拠に基づいてそういう法律を作ったのか知りませんが、国内外で、そうした事例でもガスが発生するどころかそれが朽ちたときに植樹した樹の栄養の元となって成長を早めるということが実証されているのですから、法律を改正する時間がないのであれば、超法規的な処置をとってでも、一日でも早く被災地の人々の目の前にある瓦礫の山を片付けるのが政府の役目ではないのでしょうか 。いつまでも瓦礫が残っていたのでは復興処理も進まなければ、目の前の瓦礫を見ているだけで、人々の記憶から忌まわしい記憶を早く消し去ることもできません。
そうしたことを考えると政府としては瓦礫を有効活用できる手段があるのですから、手つけずにいつまでも放置するのではなく、瓦礫を利用して植樹し防災林を早く作ってほしいものです。コンクリートの堤防では津波がやってきても見えませんが、防災林なら木の間から津波がやってくることも見えるし、林となることで人々の憩いの場にもなるのです。どうしてそんなことができないのでしょう。今のような政治の混乱しているときにこういう悲しい事態が起きたことは、国民にとっても不幸なことです。何も決められないからです。
ちなみに、いま書いたようなことがYouTubeにアップされていたのでのせておきます。
宮脇 昭「いのちを守る300キロの森づくり」東日本大震災復興
http://www.youtube.com/watch?v=gDOEs2_ONGM