お別れの時間はいつも悲しい。
二人の子供のために、頑張って頑張って、抗がん剤治療をして
免疫療法もして、一生懸命頑張っていた患者さん。
私の病棟から、関西まで新幹線で免疫療法に通っていました。
もう行けないかも知れないと思いながら、何度も通うことができました。
お子さんの春休みが終わり、あまり病院へも来られなくなったので
家に帰ることも薦めていましたが、不安が強くて帰ることができませんでした。
もうひとりのお子さんは、受験を控えていました。
そして、今日がその試験日でした。
試験中に、お母さんは逝ってしまいました。
二人のお子さんとゆっくり過ごせないと思ったので、写真を撮ってアルバムを
作ろうと思っていました。
夫婦の写真、病棟でのリハビリテーションの写真、私たちスタッフの写真、お子さんと
お母さんとの写真、家族のかけらを集めて貼ってみました。
昨日、患者さんのお母さんに渡しました。
「もっと早く渡して、一緒に見られれば良かったのに・・・・遅くなって。
また目を覚ますといいですね。」と話したら
「いいえ、今回はもうだめだと思います。もう目を覚まさないかと。
娘はわかっていたから、この前家に帰りたかったんでしょうね。
それにしても、順番が逆じゃないですか。どうしてこんなになったんでしょう。」
涙をこぼしながら、話していました。
そして、今朝本当に目を覚ましませんでした。
昨日から病院に泊まってもらっていましたが、子供たちはいませんでした。
何も知らずに、試験会場にでかけた息子さんと、小学校にでかけた娘さん。
駆けつけたときの二人は驚いたことでしょう。
ひと段落して、娘さんがステーションに来ました。
「あ、久し振りーー」と私に笑顔で言いました。
手をつないで話しながら
「アルバム見た?」
「ううん」
「見てよーーー なかなかいいよ」
「うん、おばあちゃんにみせてもらう」
息子さんには
「今日の試験はできたの?」
「・・・・」首をかしげて苦笑いしていました。
「こうなったら、今日は全部100点じゃないとね」
「・・・・」
霊安室からお見送りのときに娘さんには
「写真みたでしょ、良かったね」
「うん」
「寂しくなったらおいでね。みんなお母さんだからね。」
「うん」
私にそっと抱きついて、それから一度も振り向かずにお兄ちゃんと
お父さんと車へ向かって行きました。
家に帰ってきたら、わが息子は頭痛で寝ていました。
もし、私がそんなときに、あなたは試験に行くか訊いたら
行かないと言いました。でも母親としては行かせるかも知れません。
あの子も、おばあちゃんやお父さんから聞いていたら、行かなかったのでしょうか。
あるいは、心配していたお母さんのためにも試験に行ったのでしょうか。
お母さんが死ぬかもしれないと、知っていた方が良かったのでは?と思うスタッフも
いますし、私だったら教えていたかもしれません。
人生は思うように行かない、順番どおりもなく、そのときそのときを
一生懸命過ごすしかなさそうです。
二人の子供のために、頑張って頑張って、抗がん剤治療をして
免疫療法もして、一生懸命頑張っていた患者さん。
私の病棟から、関西まで新幹線で免疫療法に通っていました。
もう行けないかも知れないと思いながら、何度も通うことができました。
お子さんの春休みが終わり、あまり病院へも来られなくなったので
家に帰ることも薦めていましたが、不安が強くて帰ることができませんでした。
もうひとりのお子さんは、受験を控えていました。
そして、今日がその試験日でした。
試験中に、お母さんは逝ってしまいました。
二人のお子さんとゆっくり過ごせないと思ったので、写真を撮ってアルバムを
作ろうと思っていました。
夫婦の写真、病棟でのリハビリテーションの写真、私たちスタッフの写真、お子さんと
お母さんとの写真、家族のかけらを集めて貼ってみました。
昨日、患者さんのお母さんに渡しました。
「もっと早く渡して、一緒に見られれば良かったのに・・・・遅くなって。
また目を覚ますといいですね。」と話したら
「いいえ、今回はもうだめだと思います。もう目を覚まさないかと。
娘はわかっていたから、この前家に帰りたかったんでしょうね。
それにしても、順番が逆じゃないですか。どうしてこんなになったんでしょう。」
涙をこぼしながら、話していました。
そして、今朝本当に目を覚ましませんでした。
昨日から病院に泊まってもらっていましたが、子供たちはいませんでした。
何も知らずに、試験会場にでかけた息子さんと、小学校にでかけた娘さん。
駆けつけたときの二人は驚いたことでしょう。
ひと段落して、娘さんがステーションに来ました。
「あ、久し振りーー」と私に笑顔で言いました。
手をつないで話しながら
「アルバム見た?」
「ううん」
「見てよーーー なかなかいいよ」
「うん、おばあちゃんにみせてもらう」
息子さんには
「今日の試験はできたの?」
「・・・・」首をかしげて苦笑いしていました。
「こうなったら、今日は全部100点じゃないとね」
「・・・・」
霊安室からお見送りのときに娘さんには
「写真みたでしょ、良かったね」
「うん」
「寂しくなったらおいでね。みんなお母さんだからね。」
「うん」
私にそっと抱きついて、それから一度も振り向かずにお兄ちゃんと
お父さんと車へ向かって行きました。
家に帰ってきたら、わが息子は頭痛で寝ていました。
もし、私がそんなときに、あなたは試験に行くか訊いたら
行かないと言いました。でも母親としては行かせるかも知れません。
あの子も、おばあちゃんやお父さんから聞いていたら、行かなかったのでしょうか。
あるいは、心配していたお母さんのためにも試験に行ったのでしょうか。
お母さんが死ぬかもしれないと、知っていた方が良かったのでは?と思うスタッフも
いますし、私だったら教えていたかもしれません。
人生は思うように行かない、順番どおりもなく、そのときそのときを
一生懸命過ごすしかなさそうです。