★クラシック音楽LPレコードファン倶楽部(LPC)★ クラシック音楽研究者 蔵 志津久

嘗てのクラシック音楽の名演奏家達の貴重な演奏がぎっしりと収録されたLPレコードから私の愛聴盤を紹介します。

◇クラシック音楽LP◇ウェラー弦楽四重奏団のモーツァルト:弦楽四重奏曲第21番/第23番(「プロシャ王セット第1/3」) 

2022-11-14 09:48:50 | 室内楽曲(弦楽四重奏曲)


モーツァルト:弦楽四重奏曲第21番「プロシャ王セット第1」
       弦楽四重奏曲第23番「プロシャ王セット第3」 

弦楽四重奏:ウェラー弦楽四重奏団

         ワルター・ウェラー(第1ヴァイオリン)
         アルフレード・シュタール(第2ヴァイオリン)
         ヘルムート・ヴァイス(ヴィオラ)
         ルートヴィヒ・バインル(チェロ)

発売:1979年

LP:キングレコード GT 9257
 
 モーツァルトは、全部で23曲の弦楽四重奏曲を遺している。このうち、第2番~第7番は「ミラノ四重奏曲」、第8番~第13番は「ウィーン四重奏曲」、第14番~第19番は「ハイドン・セット」、第21番~第23番は「プロシャ王セット」と名付けられている。「ミラノ四重奏曲」は、1772年に父と共に行った第3回目で最後のイタリア旅行の途中さらにミラノ到着後に書かれ、ディヴェルトメント風の性格を帯びた作風となっている。「ウィーン四重奏曲」は、1773年に父と共に向かったウィーンに滞在中に書かれた。ハイドンによって確立された弦楽四重奏曲の様式にモーツァルトが対峙した作品群であり、ハイドンの弦楽四重奏曲の形態に従い、第1楽章は(第10番を除き)ソナタ形式、第2楽章、第3楽章はどちらかが暖徐楽章、どちらかがメヌエット、そして第4楽章がソナタ形式かロンド形式、あるいはフーガという構成をとっている。「ハイドン・セット」は、1781年にザルツブルクを去ってウィーン定着した時期に書かれた作品群であり、ハイドンに献呈された。モーツァルトが2年あまりを費やして作曲したこれらの作品は古今の弦楽四重奏曲の傑作として親しまれている。モーツァルトはハイドンを自宅に招きこれらの弦楽四重奏曲を披露したという。このLPレコードには、モーツァルトの弦楽四重奏曲の最後を飾る3曲からなる「プロシャ王セット」のうち、第1番と第3番の2曲が収められている。献呈相手のプロシャ王とは、フリートリッヒ・ウィルヘルム2世のことで、バッハ時代の有名なフリートリッヒ大王の甥にあたり、若い頃から音楽の素養を持ち、自分でもチェロを演奏したという。このため「プロシャ王四重奏曲」の弦楽四重奏曲は、チェロの独奏的な性格が現れていることが指摘されている。「プロシャ王第1」は、いかにもモーツァルトの室内楽の雰囲気が横溢しており、聴いていて楽しさにあふれた曲。 「プロシャ王第3」は、モーツァルト最後の弦楽四重奏曲らしく、深みのある聴き応えある曲となっている。 ウェラー弦楽四重奏団は、1959年に第1ヴァイオリンのワルター・ウェラーを中心に結成され、メンバー全員がウィーン・フィルの楽団員により構成されていた。結成から10年余り活発な活動を展開したが、ウェラーが指揮者に転向して、ウィーン・フィルを去ったことにより解散した。全員がウィーン・フィルのメンバーであっただけに、その優雅な音の響きは誠に心地良く、聴き終わった後、その印象が強く残る。(LPC)


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