新馬勝ちあがり

ラストインパクトの新馬戦は、２着に１馬身半差を付けての優勝。勝ち時計は2:03.2。上がり３ハロンは35.3。

ゲートは普通に出て、３番手を楽に追走。４角を持ったままで先頭に並びかけ、直線に入ったところで追い出して前を一気に抜き去り、鞭を使うことなくゴールまで駆け抜けた。新馬戦の内容としては上々だったと思う。

上がりはそれなりに掛かったが、もともとスピードに不安要素のある配合であったし、仕上げの甘い新馬戦ということもあるので、こんなものだろう。４角を上がっていく姿や直線でのフットワークなど、大物感はあるので、このまま順調に行けばクラシック出走も夢ではなさそうだ。

次走を楽しみに待ちたい。

注目のデビュー戦

ラストインパクトが今週の京都、芝２０００ｍの新馬戦でデビューする。

同馬は、自己評価では３Ｂ級の中長距離向き。ベストの配合ではないが、スタミナに良さがあり、底力に優れたタイプと見ていた。正直、スピード面でどうかと思っていたが、ここまでの追い切りを見る限りでは大丈夫のようで、シルクの出走情報でもやたら強気な情報が書かれているように、関係者の期待は大きい様子である。

贔屓目にみても初戦から動ける体勢なのは間違いないので、新馬戦でありがちな超スローペースにならなければ上位争いは必至だろう。どんなレースを見せてくれるか、今から楽しみだ。

会員特別募集

ラフィアンとウインで、会員特別募集馬が発表された。ラフィアンが２頭、ウインが３頭。数が少ないので、個々の配合について短評を書いておく。

ラフィアン

コミッティドアクトレスの１１
　父Dixie Union
　母Committed Actress（Theatrical）

Northern Dancerの３×４の中間断絶、Boldnesianの４×６が系列ぐるみで影響が強い。母内DjebelやSasafrasのスタミナが生きず、スピード優位の配合となった。どちらかといえばダート向き。

タラスコンの１１
　父Holy Roman Emperor
　母Tarascon（Tirol)

Nasrullahの５×６＊７＊７＊７の系列ぐるみを主導に、Princequillo、Ribotのスタミナを補給。やや父母の傾向は異なるが、完全異系交配でシンプルに父の母方Secretariatを強調した好配合。


ウイン

アーチストの１１
　父ネオユニヴァース
　母アーチスト（In the Wings）

父と母の母Grace Note、父とBMS内Sadler's Wellsの相性は良い。それだけに、In the Wingsの母High Hawkの世代が新しすぎてバランスを崩したのは残念。悪い配合ではないが、迫力不足。


クワイアーミストレスの１１
　父Pivotal
　母Choir Mistress（Chief Singer）

Northern Dancerの４×５は中間断絶だが、ほかに強調された部分は無く、これが主導。地味な配合ながら、特殊な欧州系の血が良く生きており、好感の持てる配合である。

ユーワジョイナーの１１
　父ハーツクライ
　母ユーワジョイナー（ミルジョージ）

母ユーワジョイナーの影響が圧倒的に強い配合。Grey Sovereign～Nasrullahの主導にHyperionのスタミナで、ひと世代前の配合という印象。その母内もミルジョージの生かし方もイマイチで、配合としては良くない。


配合内容ではタラスコンの１１が抜けて良く、クワイアーミストレスの１１が次点というところ。値段は張るが、出資を考えたいと思う。

久しぶりに勝利

２ヶ月間で６戦目と、使い詰めで来ていたシルクコスモスだったが、今日久々の２勝目を上げた。

スタートから後方を追走、３、４角で大外をブン回して、直線入り口で先頭グループを捉え、そのまま差しきるというレース。見た目には鮮やかだが、乗り方としてはどうなんだろうか、と思う。

久しぶりの出資馬勝利で嬉しいが、クラスが上がってどうかというのが心配。通用してくれるといいのだが・・・。

２戦目は４着

デビュー戦で惨敗したベルミュールだったが、今日の未勝利戦は４着と前進を見せた。

スタートは普通に出たが、無理せず後方３番手を追走。内ピッタリを回り、直線でも内から上手く抜け出ししぶとく伸びたが、先に抜け出した２頭に届かず、後ろから勝ち馬に差されて４着でのゴールインとなった。

正直、１番枠なのでもう少し前に行って欲しかったが、距離が伸びたほうがいい馬なので、これはこれで良いだろう。青いシャドーロールを付けていたが、それでもやはり頭が高い走法が気になる。同父産駒のローズキングダムやトゥザグローリーなど、キングカメハメハ産駒には頭の高い馬が多いと思うが、走法としては問題があるので、改善して欲しいところだ。

とりあえず、今回で勝ち上がりは見えてきたように思える。次走は中１週で１４００ｍがあるので、ここらあたりになるだろうか。個人的には距離を延ばしてほしいのだが。

エーシントップ、サウンドリアーナ

京王杯２歳Ｓを制したのは、外国産馬のエーシントップ。ファンタジーＳを制したのは、ケイムホーム産駒のサウンドリアーナ。

いつも通り、２頭の血統構成を見てみよう。


エーシントップ
　父Tale of the Cat
　母Ecology（Unbridled's Song)

自己評価　□△○□△△□□　２Ｂ級　短距離～マイル向き

Mr.Prospecterの３×５、Northern Dancerの４×４、Round Table（＝Monarchy）の４×５の中間断絶、Bold Rulerの５＊６×５の系列ぐるみと、かなり近親度の強い配合。前面に出た血はほとんどがスピード系で、スタミナの血は少なく、距離に限界はある。近親交配ということで結合は良く、早期のスピード勝負に向いているが。BMSが極端に血が新しく、バランスを崩しているため、好不調の波は大きそう。米系の血が多く、ダートのほうが適正がある。


サウンドリアーナ
　父ケイムホーム
　母オテンバコマチ（ダンシングブレーヴ）

自己評価　□□□□○△□□　２Ｂ級　マイル～中距離向き

Nearcticの５×５が主導で、次いでRound Tableの４×６、Somethingroyalの５×６と、Princequilloの血が強い。両者はTraceryを通じて直接結合出来るため、相性はそれほど悪くないが、主導の明確さを出すには余計なクロスであろう。スタミナはそのPrincequillo系や母方ボンモーなどから補給しているが、６代目にNasrullah、Turn-toが並び、明らかにスピード優位。父母のキーホースは生きており、好感の持てる配合ではある。

アリシーナの１１ 血統評価

ウインの２次で応募していたアリシーナの１１が、無事出資確定したので、血統評価を出しておく。下書きのまま放置していたのはナイショだ。


アリシーナの１１
　父アドマイヤジャパン
　母アリシーナ（Alysheba）

自己評価　○□□□○□○○　３Ｂ級　中距離向き

ウイングランツ（３Ｂ級）の半弟。Princequilloの６＊７×５＊６がほぼ系列ぐるみとなり主導を形勢し、母の母内Key to the Mintを強調。近親度の強い兄に対して、こちらは完全異系交配となり、サンデー系としては非常に珍しい配合である。影響の強い母内のスピード、スタミナ要素は上手く再現され、Kye to the Mintへの集合力もあり、なかなか良く出来た配合である。Pharamond、Mahmoud、Nasrullah内Nearcoに加え、隠し味のThe Boss～Orbyとスピード要素は意外に多彩で、適正は中距離。ただ、日本適正には欠け、米系の結合にもやや難を残すため、素質開花は難しいタイプに思える。

いい騎乗だったと思う

東京１０Ｒ・オーロカップに出走したマイネルクラリティは６着に敗れた。最近は障害練習もしているようで、これが最後の平地になるかもしれないと思っていたが、この着順ならまだ使ってくれるかな、と言ったところ。

レースでは、スタートで若干遅れたものの、徐々に前に追いつき、４番手の内を追走。直線に入ってからの手応えも悪くなかったが、伸びずバテずでそのままゴールインした。

直線で伸びないのはいつものことだし、そもそも短距離適正が無いのだから、仕方ない。ただ、いつもは引っ掛かりまくって頭を上げていたクラリティが、今日はそんなに早くないペースの中、しっかりと前めの内で折り合いをつけていたのは印象に残る。鞍上はメンディバザル騎手だったが、実に上手く乗ったと思う。着順は今一つだったが、今日は満足。やっぱり騎手の差ってのは大きいな、と今日のレースを見て思った。

コレクターアイテム

新設のアルテミスＳを制したのは、ハーツクライ産駒のコレクターアイテム。

ということで、早速血統構成をチェック。


コレクターアイテム
　父ハーツクライ
　母ネットオークション（Storm Bird）

自己評価　○□□○○□□□　３Ｂ級　中距離向き

Northern Dancerの５×３＊５を呼び水にStorm Birdを強調。主導はAlmahmoudでNasrullah、Native Dancerからスピードを補給。スタミナはPricipticやHyperionからだが、やや弱いか。父内Lyphard、母内Irish Riverの生かし方が中途半端になったのは残念。Storm Birdへの血の集合は見て取れ、差し脚に良さのあるタイプと思われる。
同じ父とBMSを持つウインバリアシオンとの比較では、シンプルさやスピード面で上回っていて、評価としてはこちらがやや上か。