伊坂幸太郎の作品です。地元の図書館で借りてきました。
『魔王』 by 伊坂幸太郎
先日、『魔王 Juvenile Remix』という週刊サンデーで連載中のマンガの話を書いたと思いますが、それの元になっている本です。
主人公の安藤という青年。国立大学を卒業後、会社に勤め5年になる。そんな彼が突然ある特殊能力が目覚めたことに気がつく。それを「腹話術」と読んでいるが、彼の思ったことを他人にしゃべらせることができるという能力。
そんな彼と、国民に人気を得た政治家、犬養の対決というのが話の筋らしいのですが、実はあんまり対決してない。
ストーリーもちょっと中途半端な感じが否めないし。消化不良です。
ただ、安藤の弟の潤也と、その彼女の詩織という3人の関係を描いている部分はすごくほのぼのとしてていいね。『重力ピエロ』の泉水と春のような兄弟の関係というか、弟を引っ張っていく兄貴であり、弟もちゃらんぽらんに見えて実はしっかりと兄貴を支えてるっていう図式。こういう話は嫌いじゃない。
さて、『魔王』という表題作と、もうひとつ『呼吸』という『魔王』の後日談的な話が掲載されてます。語り手は詩織になってます。
なお、『魔王』には『死神の精度』で出てくる死神の千葉が出てきます。彼が出てくるということは、誰かが・・・ということなんですが。
あと、原作を読んでからマンガ版を見てみると、Juvenileということで、主人公の年齢が下がってるし、犬養も違った形で出てくるし。エピソードはところどころ原作のものが出てきてるけど、ま、違う作品と見るのがいいでしょうね。といって、マンガ版が原作と比べて悪いとかではなく、マンガ版はマンガ版として独自の世界なので、それもまた良いのです。マンガ版には『グラスホッパー』に出てくる殺し屋の鯨とか蝉とかも出てくるし。
個人的には、「ごきげんよう、お久しぶり」がはまりました。「せせらぎ」とか。
先日、『魔王 Juvenile Remix』という週刊サンデーで連載中のマンガの話を書いたと思いますが、それの元になっている本です。
主人公の安藤という青年。国立大学を卒業後、会社に勤め5年になる。そんな彼が突然ある特殊能力が目覚めたことに気がつく。それを「腹話術」と読んでいるが、彼の思ったことを他人にしゃべらせることができるという能力。
そんな彼と、国民に人気を得た政治家、犬養の対決というのが話の筋らしいのですが、実はあんまり対決してない。
ストーリーもちょっと中途半端な感じが否めないし。消化不良です。
ただ、安藤の弟の潤也と、その彼女の詩織という3人の関係を描いている部分はすごくほのぼのとしてていいね。『重力ピエロ』の泉水と春のような兄弟の関係というか、弟を引っ張っていく兄貴であり、弟もちゃらんぽらんに見えて実はしっかりと兄貴を支えてるっていう図式。こういう話は嫌いじゃない。
さて、『魔王』という表題作と、もうひとつ『呼吸』という『魔王』の後日談的な話が掲載されてます。語り手は詩織になってます。
なお、『魔王』には『死神の精度』で出てくる死神の千葉が出てきます。彼が出てくるということは、誰かが・・・ということなんですが。
あと、原作を読んでからマンガ版を見てみると、Juvenileということで、主人公の年齢が下がってるし、犬養も違った形で出てくるし。エピソードはところどころ原作のものが出てきてるけど、ま、違う作品と見るのがいいでしょうね。といって、マンガ版が原作と比べて悪いとかではなく、マンガ版はマンガ版として独自の世界なので、それもまた良いのです。マンガ版には『グラスホッパー』に出てくる殺し屋の鯨とか蝉とかも出てくるし。
個人的には、「ごきげんよう、お久しぶり」がはまりました。「せせらぎ」とか。