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Nスペ「自民VS民主 二大政党はどこに向かうのか」の語ったもの。
50分ほどの番組だった。けれど、率直な感想を先にのべると、平板な解説の域を出るものでなかった。分析の深みがなかった。NHK政治部部長・井上樹彦がナビゲーターを務めていたが、全体の構成はもちろんNHK政治部、とくに井上の認識を反映を示したものだろうが、同時に思ったのは、NHKにとどまらず、同様の認識がおそらく日本のメディア全体を覆っているということであった。
平板だと思うのは、現実に自民、民主の議席が多数を占める状況を所与の条件としてのみとらえている点にある。たしかに、自民、民主という二大政党のウエイトは現状の議席に表れているように大きいし、むろん無視できるものではないが、それだけでは、いまの膠着状態を説明できないだろう。
昨日の番組では、参院選の結果、国会でのいわゆる「ねじれ」が何も動かない状態をつくり出しているかのように説いていた。要は、参院で野党が自民を上回るという新たな展開に原因を求めていたのだった。
しかし、私は、表面上のそういう新たな展開があるにしても、これまで長年政権についてきた自民党が新しく抱え込んだ矛盾とともに、民主党もまた、「ねじれ」という新たな段階で矛盾に直面しているという、両党の二つの矛盾こそが今日の膠着状況を生んでいると思っている。その矛盾は、昨日のエントリーで示したように、直接的には国民が顕在化させたものである。
自民党の矛盾とは、端的には、この間の長期低落傾向がいっそう深まり、ついに参院で少数派に陥ったという矛盾だ。一方、民主党を考えてみると、小沢代表は先の参院選で、自民党との多くの政策的共通性をもっていて、実際も自民党に同調するというそれまでの同党の実態とは関係なく、徹底して自民党との対決姿勢を強調した上で、票をさらっって勝利したのであった。だから、今回の勝利はそもそも矛盾に満ちていたといえる。そんな経過で大勝した民主党は自民党との対決姿勢を降ろすことはできない。そうすると、同党の基本姿勢とは少なくとも乖離し、いっそう民主党のなかでねじれがおこり、きしみ始めるというものだ。
この両党の矛盾を解消するために、大連立にむけた福田・小沢の密室協議が仕組まれたのだ。矛盾からの脱却するための接点が大連立構想だったのである。
二院間の多数派が異なるという事実があって、法案が成立しないという膠着状態を前にして、政権を維持してきた自民党にとっては、容易ならざる事態だから、周知のように、参院選直後からすでに二院制の廃止論が出ている。番組のなかで、町村信孝(写真上)が「二重権力状態では政策が実現できない」とのべていたことにそれは象徴されている。
むしろ中谷元が語ったことが印象に残った。二大政党という政治のあり方に疑問が残る。選挙制度の改革が要る旨の発言だった。中谷の意見は、多様な選択が可能になる中選挙区制がいいということだ。もちろん中谷の考えは、動かない国会の現状から出発した短絡的な見方だといえないこともないが、しかし、与党のなかに小選挙区制をふくめて二大政党制に率直な疑問が呈されていることを私は重くみる。二大政党制によって維持しようとしてきた自民党政治の今日的困難を物語る一言だと考えるのだ。
こんな両党は矛盾を内部にはらみながら2008年の政治は動いていく。
この2つ(9・11選挙、参院選)の選挙での国民の、「変えてほしい」という消極的選択から、「何かを変える」という積極的選択をしうるか否かという問題である。参院選挙後の政治状況は、政治はかえうるという実感をもった人も少なくないだろう。だから、積極的選択を可能とする条件もまた広がっていると私は考えている。
昨日エントリーの末尾でこのようにふれたが、番組をみて思ったのはこのことだ。2008年はいよいよ積極的選択が求められる。政治の主体者は国民なのである。
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