森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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中南米の警告 -新自由主義は何をもたらすか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/9c/66e9544cfe91173e468af8ee2c3fd212.jpg)
思い起こせば、1973年、チリのアジェンデ左翼政権を軍事力でもって転覆させ、権力の座についたのが独裁者・ピノチェトだった。当時のピノチェト将軍は、憲法を停止し、議会を解散し、政党活動を禁止した。そして労働運動を弾圧し、国家情報局によって国民を監視し、政権についてのち反対者3000人以上を虐殺したといわれている。
当時の米国大統領・ニクソンがこれを支援し、軍事独裁政権誕生を歓迎したことはよく知られている。CIAもつかい社会主義者のアジェンデが大統領になるのを阻止するために動いたのだった。
ピノチェトの政権誕生以来、ピノチェトが経済閣僚としてフリードマンの弟子たちを登用することになる。
経済評論家の内橋克人氏によれば、シカゴ学派とチリとのつながりはとても深いようだ。==以下、引用==
アメリカの大学ではシカゴ大学に限らず、ラテン・アメリカなど外国からの留学生に奨学金を与え、ビジネススクールなどで学ばせ、学位を与えて帰らせるということをしています。
フリードマンが教鞭を執っていたシカゴ大学でも、チリの名門であるカトリック大学との間に交換留学生制度を設けており、この制度によって多数のチリのエリート経済テクノクラートたちが、フリードマンや、シカゴ大学で「ラテン・アメリカ・ファイナンス・ワークショップ」を主宰していたアーノルド・ハーシュバーガーなどの教えを受け、国に戻っていたという。(『悪夢のサイクル』、文藝春秋) ==引用終わり==
つまり、チリの官僚中枢や行政機構の中心を、フリードマンの教えを受けた弟子たちが握っていたというわけだ。ピノチェトはとりわけ75年不況後、そうしたフリードマンの流れをくむ人物に経済政策を委ね、自由主義政策をとったといわれている。ピノチェトが政策として採ったのは、価格規制の撤廃、関税の引き下げ、貿易自由化、税制のフラット化、財政支出の削減、公的年金・医療保険の民営化、公企業の民営化、最低賃金の撤廃など労働法制の規制緩和などなど。いずれも、わが国日本で今の政権がとろうとしている政策に酷似していないか。まさに当時、ピノチェトはフリードマンの教科書どおりの政策を実施したといえる。
チリはその結果、80年代から90年代にかけて順調な経済成長をとげる。安定的経済成長と対外債務の返済を実現したことをもって、チリは「南米経済の優等生」とまでもてはやされることになった。
だが、内橋氏らはこのピノチェトのチリにおける新自由主義の「実験」を実証的に検証、それをラテンアメリカの警告として知らしめようとしたのだった。実際、ピノチェト政権下での人口に占める貧困層の比率は大きく増え、好景気にあった87年でも45%、つまり国民のおよそ半数が貧困層であるという状態だったのだ。最下層20%と最上層20%の所得格差も軍政前は12倍であったものが、軍政末期には20倍以上に広がっていたという。要するにピノチェト政権はこんにちいわれる新自由主義政策を強行した結果、国民の大半を占める勤労者層を貧困に陥れ、一部の富裕層と外国資本のみが富を手に入れることになったといえる。
こんな経過を中南米はたどっている。そしてこんにち、オルテガ(ニカラグア)やルネ(ブラジル)、コレア(エクアドル)、チャベス(ベネズエラ)とつづく反・新自由主義政権の誕生はまさに中南米での新自由主義の失敗が底流にあると私は思う。
中南米の経験は、こんにちの日本のプロトタイプとはいえないだろうか。他山の石としてよいのだろうか。自殺点の趣きが強いが、政府税調会長・本間正明の退陣は、私にはまさに「ラテンアメリカの警告」を意味しているような気がしてならない。
追記;以下は、ピノチェトが人民連合・アジェンデ政権を軍事クーデタで倒したとき、ビクトル・ハラらによってうたわれた歌だ。
Venceremos(ベンセレモス・われらは勝利する)
【作詞】クラウディオ・イトゥラ、セルヒオ・オルテガ
【作曲】セルヒオ・オルテガ Sergio Ortega
【訳詞】田中道子・麦笛の会
Desde el hondo crisol de la patria
Se levanta el clamor popular,
Ya se anuncia la nueva alborada,
Todo Chile comienza a cantar.
Recordando al soldado valiente
Cuyo ejemplo lo hiciera inmortal,
Enfrentemos primero la muerte:
Traicionar a la patria !jamas!
Venceremos, venceremos,
Mil cadenas habra que romper,
Venceremos, venceremos,
La miseria sabremos vencer. (bis)
Campesinos, soldados y obreros,
La mujer de la patria tambien,
Estudiantes, empleados, mineros
Cumpliremos con nuestro deber.
Sembraremos las tierras de gloria,
Socialista sera el porvenir,
Todos juntos seremos la historia,
A cumplir, a cumplir, a cumplir.
Venceremos... (bis)
1.祖国の大地深く 叫びがわき起こる
夜明けが告げられて チリ人民は歌う
勇敢な戦士を われらはおもいおこし
祖国を裏切るより 我らは死をえらぶ
*ベセレモス ベンセレモス
鎖をたち切ろう
ベセレモス ベンセレモス
苦しみをのりこえよう
ベセレモス ベンセレモス
鎖をたち切ろう
ベセレモス ベンセレモス
苦しみをのりこえよう
2.祖国の労働者よ 祖国の婦人もまた
学生よ農民よ 我らとともに進もう
血ぬられた祖国を いつくしみ守り
銃剣のまえに われらは胸をはる
*くりかえし
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覚書「米軍基地再編の促進に補助金」
昨日のエントリー(閑話休題 14 -米軍基地再編の促進に補助金)に関して、以下を覚書風に追加しておきたい。
今年5月1日、アメリカの国務・国防長官、日本の外務・防衛長官による「2+2」(ツー・プラス・ツー)の日米安全保障協議会で、米軍再編の日米合意が発表された。いわゆる「最終報告」である。この「最終報告」は2つの文書からなっている。
1つは、日米共同発表、もう1つは「再編実施のためのロードマップ」(行程表、下図。クリックすると拡大します)だ。本来、この最終報告は、昨年10月に合意された「中間報告」(日米同盟・未来のための変革と再編)にもとづき、3月に発表されることになっていたものだ。なぜ遅れたのか。それは、岩国市での住民投票の成功や沖縄での「沿岸案」反対闘争、神奈川など全国各地で自治体ぐるみの反対運動が起こったからである。
その証拠に、「日米共同発表」は、「閣僚は、日本国政府による地元との調整を認識し」と明記していることからも分かる。すなわち、地元との調整がすすまず、これから日本政府が調整せざるをえないことが「最終報告」には反映されていると考えることができるだろう。
沖縄県知事選では残念ながら糸数候補が敗れた。だが、米軍基地再編は概括すれば以上の経過をたどりながら進んでいる。いいかえれば、全国の米軍基地再編運動のたかまりとの緊張関係のなかで、それは推移していくということである。
今回の「米軍基地再編の促進に補助金」を出すという政府のねらいの背景には、こんな事情がある。
追記;日本の米軍駐留経費がいかほどのものか、これをみる上で参考になる図表を以下にあげる。国際比較の図表だが、各国とくらべ格段に高いことは明らかだ。
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