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だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

児童移民とジム・ローチ監督

2012-02-25 14:43:10 | 映画
先日、深夜に放送されていたイギリス映画「孤独な嘘」(05未)を見ました。「ゴスフォード・パーク」(01)「ヴィクトリア女王 世紀の愛」(09)「ツーリスト」(10)の脚本家ジュリアン・フェロウズの監督作品。

ナイジェル・バルチン原作をフェロウズが脚本も書いています。ロンドンを離れ、郊外に住む上流階級の夫婦(トム・ウィルキンソンとエミリー・ワトソン)。夫の留守中に起こったひき逃げ事件。

夫婦の家に通う家政婦の夫が亡くなり、あることをきっかけに近所の男(ルパート・エヴェレット)を疑う夫。しかし運転していたのは、実は妻…というサスペンス・ドラマ。演技派揃いの作品でした。

しかし、キャスティングの地味さが未公開の原因。トム・ウィルキンソンも素晴らしかったけど、なんといってもエミリー・ワトソンがいい!もしチャンスがあれば、ぜひ見てくださいね。

1967年1月14日ロンドン出身の彼女を知ったのは、デビュー作「奇跡の海」(96)。ラース・フォン・トリアー監督のこの作品を語ると長くなるのでやめますが、「戦火の馬」(11)にも出演してます。

その前に出演したのが、「オレンジと太陽」(10)です。マーガレット・ハンフリーズの『からのゆりかご 大英帝国の迷い子たち』を映画化したのは、「ルート・アイリッシュ」(10)のケン・ローチの息子。

長編映画監督デビューのジム・ローチは、02年に原作者と出会い数年をかけ完成。物語は…1986年、イギリス・ノッティンガムに暮らすソーシャルワーカ-のマーガレット・ハンフリーズ(ワトソン)。

彼女の元に“自分が誰なのか調べて欲しい”という女性、シャーロットが訪ねて来ます。4歳の時、児童養護施設から数百人の子供たちと一緒に船に乗せられ、オーストラリアに送られたというのです。

そして別の女性ニッキーからも、数年前『多分、僕はあなたの弟です』と伝える手紙が届いたと知らされ、マーガレットは調査を始めます。果たして?1970年まで行われていたという“児童移民”。

英国最大のこのスキャンダルは、09年にオーストラリア首相が、10年にはイギリス首相がその事実を認め正式に謝罪。父と同じく社会派映画をデビューにしたジム・ローチ。しっかり覚えました。
コメント (2)
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