今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)

マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。

「ビーロボカブタック」これは“メタルコメディシリーズ”と呼ぼうか?

2009年11月10日 | 特撮


「ビーロボ カブタック」(1997年制作)コンプリート。スターピースという13星座(この頃は蛇使い座がある!)に合わせた星のかけらを集めるために高円寺博士が開発されたビーロボ。そのビーロボの中のカブト虫のバイオチップを持つカブタックと少年少女の冒険ストーリー。謎の審判ロボット・トンボーグの手引きで、悪いビーロボになってしまったコブランダーたちと様々な競技を試合しながらスターピースを集めて行きます。高円寺博士を当時、そのハデハデなヘアースタイルとファッションからお茶の間で人気(?)だった小説家の志茂田景樹先生が演じているのが話題…というか印象に残る作品です。

このビーロボが始まる前の作品、「ビーファイターカブト」とその前の作品が「重甲ビーファイター」が放送されている頃が、TV特撮が最も衰退した時期……というと大げさですが、それが心配された時期なんですね。それまでTV特撮番組は「ゴレンジャー」あるいは「バトルフィーバーJ」から連綿と続く「スーパー戦隊シリーズ」と、中興的な意味を持つ特撮ヒーロー作品「宇宙刑事ギャバン」から続く「メタルヒーロー路線」、そして「燃えろ!ロボコン」!!…と言いたいところなんですが、それはちょっと間が空くとして「ロボット8ちゃん」から続く「不思議コメディーシリーズ」の3本がず~っと放映されている状態だった。チャンネルをひねれば特撮ヒーローが放送されていた70年代の最盛期に比べれば、それだけでもかなり細々としたものなんですが、その内の「不思議コメディシリーズ」が「有言実行シスターズ シュシュトリアン」で遂に終了してしまいます。これが1993年。これを受けて1994年「スーパー戦隊シリーズ」で放送されたのが「忍者戦隊カクレンジャー」、「メタルヒーローシリーズ」で放送されたのが「ブルースワット」なんですが、これがあまりパッとしなかったんですよねえ~(汗)

いや、戦隊はまだ好調といってもいいんですが「ブルースワット」の方がやばかった……いや、僕は「ブルースワット」好きなんですけどね…プラチナムとか…ドラムガン・ファイヤーとか…。完全武装の変身ヒーローというよりも、スワット隊、あるいはレンジャー隊を意識したような一部、人肌が外に見えるような装備の、チームのフォーメーションを重視するヒーローで…。後年、「仮面ライダーカブト」でゼクトっていう特殊警察部隊が出てきますよね?あれに近い…いや、けっこうモロにあれです!(`・ω・´)そういう渋さ溢れる作品だったのですが、そういう先取りした感覚がモロに裏目にでて人気は低迷、路線調整とか四苦八苦が伺えた作品になっています。
その「ブルースワット」がよっぽど堪えたのか、その後の「重甲ビーファイター」(1995年制作)と「ビーファイターカブト」(1996年制作)は、僕に言わせるとほとんど冒険をしない当たり障りの無い特撮ヒーロー作品となっていました。この感覚はメタルヒーローシリーズにつき合っていた人なら分ると思います。メタルヒーローシリーズの全作品が常に冒険と野心に満ちた…とは言わないんですが、それにしても色々と工夫があったのに、「不思議コメディ」がなくなって、ここが踏ん張り時の特撮ヒーローが萎縮したものに感じられて残念に思ったもんです。(好きな人は申し訳ない)まあ、実は挑戦的な事は「超光戦士シャンゼリオン」で行い、また別の東宝から「七星闘神ガイファード」が出てくるのですけど……「シャンゼリオン」は僕は大々大好きなんですが人気的にはあまり振るわずどちらも一作で消えて行きました。

そうした頃に、ビーファイターの“昆虫路線”を受け継ぎながらも、内容は全く逆のホームコメディ路線の大転換を打ち出して登場したのが、この「ビーロボ カブタック」なんですよね!いやぁ!この作品はほんっっっと!面白かった!不思議コメディのメソッドを継承し、スーパーモード・チェンジというヒーロー的な要素も押えつつストーリーは展開し「もう、そういう時代じゃない」と思われたホームコメディ路線がまだまだやり方次第で充分に通用する事を見せてくれました。それは「メタルヒーローシリーズ」が終わって「平成仮面ライダーシリーズ」が始まるその境目の時期に、心に残る一花でした。

ん~、まだまだ語りたい事があるんですが、思い出話を書くのに大分時間を使ってしまいました(汗)「カブタック」の後にはじまった「ロボタック」も順調に録っているので、また、こっちの作品も交えてまたこの「メタルコメディシリーズ」(?)は語ってみたいと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿