ミミズの足 Ver.2

クライミング、音楽、その他諸々日々の出来事を綴る

「マレーナ」エンディングが良いなぁ。

2010年03月14日 | 音楽&映画関係
イタリア語に慣れるためもあって、イタ語の映画はよく観る。

今日は久しぶりでに、マレーナを観た。
監督はあの「ニューシネマ・・」と同じジュゼッペ・トルナーレ監督。

映画の内容はリンク先を見て欲しいが、イタ語を勉強して少し分かったことというか、
なんとなく思ったことがあった。

先ず「マレーナ」言語は「malena」となっている。
風景が海をバックにしているので、海の意味を示す「マーレ」から
名を取ったのだろうなぁと・・・思っていたけど、
今回はふと・・あれ?海のマーレは巻き舌にする「mare」だったはず。
となると、こっちのマーレは?
これは、身体の具合が悪いときにつかう「気分が悪い」とか
全般的に「悪い」という言葉の意味を持つ「male」。
それに女性名である「na」を付けたのか。
ちなみに典型的な名では「マリオ(男性の名)」に対して「マリア」がある。
おおお、主人公の名にも、意味をお持たせているのかぁとちょっと驚く。

次には
夫の死で、終戦時にはドイツ兵の娼婦になっていたマレーナを
街中の女性がリンチし、街から追い出す
そのマレーナが生きていた夫と一年ぶりに街に戻ってからのシーン。
彼女をみて街の女性は「よく戻って来れた・・」とか「シチリアの女だから・・」
とこそこそ話をする。
ここで、「シチリアの女」云々について、とある本で読んだのだが、
昔マフィアは結婚したい女性を誘拐し強姦する。
そして、両親に出向き「あんたの娘は傷物になった。俺が貰ってやる」という
両親にとっては腸の煮えくり返るようなことだが
傷物の貰いてが無くなった娘を不憫に思い、なくなく娘をその男に貰ってもらう。
こんなの有り?という方法で気にいた娘を手に入れていた輩がいたようだ。
それに対して、被害者の、ある女性が毅然と立ち向かい絶対屈指なかった。
今でも語り草になっているヒーローの女性がいる
きっと、この「シチリアの女だから・・」は、"シチリアの女は負けない"と
いう意味を込めて言っているのだろうなぁ。

そして市場にあらわれたマレーナに、リンチを主導した女性が声を掛ける。
「ヴォンジョルノ セニョーラ スコルディーア」(こんにちは、スコルディーアさん)
この言葉は敬称を込めて言っている。罵って街を追い出した女性が・・。
その言葉で皆が堰を切ったように、挨拶をマレーナにする。敬称を込めて・・。
皆が彼女にしたことを悔いたのだ

最後に
買い物袋からリンゴを落としたマレーナに、彼女を慕っていた少年が言う台詞。
今まで彼女を観るだけしか出来なかった、この少年がリンゴを拾ってマレーナに語りかける。

「ヴォナ フォルトゥーナ セニョーラ マレーナ!」(マレーナさん お幸せに!)良い運を・・という意味だ。
初めて話す相手に、こう語る少年。
マレーナが とする。

なんか良いでしょう

長くなりました。では、お休み






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4 コメント

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Unknown (rinco)
2010-03-15 01:12:04
Neorealismoを継承する監督の一人だよね
その辺りを考察すると、蟹工船にも通ずるような、、、
かといって、プロレタリアート意識は低いですw
De Sicaも良いけど、Fellini大好きです
Gelsomina  純粋って素敵ですよ
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Unknown (miki)
2010-03-15 16:35:20
フェッリーニだけは知っています。
「道」は観ました。
モーリエは「ローマ」イタ語字幕で勉強していたが、こちらは未だ観ていません。

トルナーレ監督作品は観たあと、なんかホッとしますね。
そこが好きです。
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Unknown (miki 追伸)
2010-03-15 20:33:32
ミア・モーリエが教えてくれました。
あの「道」の女優さんね。もしかして自で演技しているの?と感じるほど…。

たしか監督と夫婦だよねぇ。

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Giulietta Masina (凜紅)
2010-03-15 22:11:59
さすがモーリエ! 大学教授の娘として生まれ、ローマ大学出身の女優さんです Felliniがこの世を去って後を追うように
、、、「カビリアの夜 」も是非御覧ください
僕的には「魂のジュリエッタ」大好きです
どれも素敵なGiuliettaが出ていますw
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