ふわふわ気分で

舞台、シネマ、藤原竜也くん、長谷川博己くん、成河くんのことなど気ままに・・・

『悲劇喜劇』7月号

2010-06-08 | 演劇

井上ひさしさん追悼の『悲劇喜劇』7月号。
巻頭エッセイがこまつ座代表取締役の井上麻矢さん。
「追悼・井上ひさし」には34名の方が文章・談話を寄せておられます。

山本健一さん、小田島雄二さん、蜷川幸雄さん、野田秀樹さん、
俵万智さん、堀威夫さん、今村忠純さん、別役実さん、大竹しのぶさん・・・

すごい顔ぶれです。

藤原竜也くんは談話で「見守っていてください」
1ページで「ムサシ」劇中の写真入り。

「『ムサシ』はロンドン公演でスタンディングオベーションになるぐらいの、
 いい評価をいただき、『井上先生の作品は世界でも通用するんだ』ということを
 証明できたので、先生も喜んでくれたかな。」
「『木の上の軍隊』も結局かなわないまま亡くなってしまい、悲しくてショックですが、
 運命として受け入れなくてはいけない。」

7月からの井上ひさし作の「黙阿彌オペラ」にも全力投球するので、
「ぼくらは、ひとつひとつステージを踏んでいくので、どうか見守っていてください。」
と結んでます。

「ムサシ」関連では、堀威夫さんが「NY公演、ご一緒したかった」
蜷川幸雄さんは「間に合った『ムサシ』」
鈴木杏ちゃんも「敬愛する井上ひさし先生へ」
というタイトルで載ってます。
ムサシ中の写真も数枚あります。

それからうれしいことに、
「『ムサシ』ロンドン公演の劇評」で、
ロンドン公演の劇評、6紙の日本語訳が2ページ分載っています。

「蜷川演出の完璧な表現に感銘を受けた。」ガーディアン

「深い禅の黙想から覚めて、精神が清められたような心持で劇場を後にした。」デイリーテレグラフ

「井上が巧妙に驚きへと導いてくれる寓話のような世界に、闘いがもたらす愚かな結果について、
 深く考えさせてくれた。」イブニングスタンダード

「復讐しようとする心が生む自尊心やいらだち、彼らの恨み続けることの無意味さは、
 現在私たちが生きている争いの絶えない世界を反映している。」タイムズ

「セットは美しく舞台転換までも振付されているかのように優美である」メトロ

「この偉大な演出家はまず始めにプロスペロー流儀の魔法、照明、音楽、そしてスペクタクルな陰謀で
 私たちを怖がらせ、そして深い哲学的な静けさへと誘う。」インディペンデント

そのほかに、竜也くんと勝地涼くんもすごく誉められてます。

蜷川さんが批評を知って、プロデューサーに
「ロンドンの劇評家たちに台本を渡したのか」と訊ねたそう。
もちろん、ノー。
「舞台を観賞しただけで、深く読み取ってもらえるプロフェッショナルな劇評家たちに理解してもらってよかった。」
と、談話が載ってます。

言葉が違っても、しっかりわかってもらえて、ナイス。
すごくうれしいですよ~

くわしく知りたい方は立ち読みでもいいから、読んでね。

ところで朝日新聞さん。
「ムサシ」協力してるんだし、
海外の評価がこんなにスゴイってこと、ちゃんと報道してほしいですね。
お願いしますね、山口宏子さん。

あと「天保十二年のシェイクスピア」の戯曲も載ってました。
2005年版の出演者の名前ものっていて、ちょっとうれしい。

竜也くんの「きじるしの王次」の歌も活字で見ると、過激さに改めてドッキリ!
このページ、電車の中で見るのはご注意、ですよ。
はは・・・

「悲劇喜劇」読み応えありますよ。
オススメ~