ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

数あるDINAH W.の中でお薦めアルバムの一つがコレ!?

2010年07月26日 | 女性ボーカルW,Y,Z
EMARCY/MG36011/DINAH WASHINGTON/FOR THOSE IN LOVE/1955年

ブルースの女王ダイナ・ワシントンの数あるアルバムの中でも僕のお気に入りの一枚“FOR THOSE IN LOVE”。そのブルースの女王が歌うジャズ・アルバムでは“AFTER HOURS WITH MISS D/” やクリフォード・ブラウンとの共演盤“DINAH JAMS”ももちろん文句はないのですが、本アルバムもそれ等に劣らぬジャズ・アルバムとしての名盤。
昔は国内盤で聴いていたのだが、WYNTON KELLYのを探していた時に出会ったアルバムでオリジナルでもあったし、且つ安かったので(50人ぐらいのGeorge Washingtonだったと思う)即買いしたアルバム。それで届いたのがシルバー・リムのオリジナルでかなり嬉しくちょっと驚いた次第。
彼女のボーカルには独特のクセがあってそれが好きでないという人もいると思う。僕も最初はちょっと馴染めない感じもあったが、それが今は全くない、それどころか人によってはその馴染めない部分こそが彼女の魅力なのだと今では思う。彼女のヴォーカル、人によっては甲高い声という人もあるだろう。でもその良く伸びる高音で天を真っ二つに切り裂くようなヴォーカルは快感である。加えてフレージングの巧みさと滑らかさ,精密さは流石と感じさせられる。国内盤に替わって入手した本アルバムだが思いがけずの1stオリジナル盤で加えて非常にキレイな盤面で僕の所有しているEMARCYの他のオリジナル盤とくらべても本アルバムの盤面が一番キレイ。気になるチリパチ雑音もなく、ターン・テーブルに載せて聴き始めた時にあまりの高再生音に思わず表情がゆるんでいくのが自分でも分かった。そして本アルバムは米国からのプレゼントのような想いがした。思いがけず聴けば聴くほど気に入ったアルバムをあらためて聴く時の幸せな気分はどなたにもお有りではなかろうか。本アルバムが録音されたのが1955年という事だから彼女は数度の結婚離婚を繰り返して当時は独り身だった頃だろうか、そういう恋多い女王が歌った本アルバムのタイトルFOR THOSE IN LOVEを直訳すれば“恋してるそれらのために”となるのかな?そういう恋多き女王が歌うアルバムをあらためて聴いてみて下さい。バックのメンバーもいい顔ぶれでしょう。その演奏もそれぞれがしっかりとソロ演奏をしていて楽しめます。それからWYNTON KELLYのピアノもやっぱり好きだなぁ~。

パーソナル:DINAH WASHINGTON(vo), CLARK TERRY(tp), PAUL QUINICHETTE(ts), JIMMY CLEVELAND(trb), CECIL PAYNE(bsax), KETER BETTS(b), BARRY GALBRAITH(g), JIMMY COBB(ds), WYNTON KELLY(p)

収録曲/A面/1, I GET A KICK OUT OF YOU/2, BLUE GARDENIA/3, EASY LIVING/4, YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS/B面/1, THIS CAN'T BE LOVE/2, MY OLD FLAME/3, I COULD WRIGHT A BOOK/4, MAKE THE MAN LOVE ME/

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8 コメント

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Make The Man Love Me (azumino)
2010-07-26 23:19:54
こんばんは

このアルバムは、よいですね。僕もブログ記事に取り上げるつもりでした。こういうのは、まさにジャズ・ヴォーカルといって間違いないような気がします。

ラストの「Make The Man Love Me」は、ケリーがピアノトリオでやっています。kuirenさんの記事に聴きたくなり、ダイナのこの作品とケリーのVee Jay盤も聴いたところです。
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最高傑作 (ebi)
2010-07-27 01:10:06
彼女のJAZZサイドでの最高傑作だと思っています。
オリジナルはレアですよ。
それも音質の良いものをお持ちとは羨ましい限りです。
ブルー・ガーデニアがたまりません。
http://bluesvoice.cocolog-nifty.com/blog/2005/07/dinahwashington_ed9a.html
http://bluesvoice.cocolog-nifty.com/photos/black_royal/1.html
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今晩もまた聴いてます (kuiren)
2010-07-27 21:43:48
azuminoさん

こんばんは。コメントありがとうございます。
azuminoさんのコメントをいただいてまた聴きたくなり聴きながらレスしてます(笑)
聴くほどに良さが深まるアルバムですね、コレは。

VeeJay盤のWYNTON KELLYではKELLY GREATを一番よく聴きます。最初はレインボー・レーベル盤で聴いていたのですが、やはりオリジナルが聴きたくなりマルーンDGを入手したのですが、レインボー・レーベルにも愛着があり何となく手放せません。
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流石です (kuiren)
2010-07-27 21:54:09
ebiさん

こんばんは。コメントありがとうございます。

やはり,DINAH WASHINGTONのコンプリート・コレクターでいらっしゃるebiさんの本アルバムに対する感想は改めて拝見しましたが、実に適切に書き込まれていますね。敬服です。

寄り道して、ebiさんのHPのGUITAR PLAYER欄を拝見していると、昔僕の憧れだった加山雄三のLPが紹介されてるじゃないですか。聴きたくなって探して見ましたが、この“Exciting Sounds Of Yuzo Kayama And The Launchers” (邦題)恋は紅いバラですが、今となってはレアなんですかね。すぐには見つかりそうもないです(苦笑)
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恋は赤いバラ (ebi)
2010-07-28 16:05:04
kuirenさん>“Exciting Sounds Of Yuzo Kayama And The Launchers” いつの間にかレアになってましたね。
私の一番好きなアルバムで、とても大事にしてきたアルバムです。
十数年間、レアだと思って中古をさらに買ったのですが、当時はレアという評価をされなくて二束三文でレコード屋にまた売ってしまったのを覚えています。
CDも廃盤になっているようで、Amazonでも個人からの購入になっていますね。
私といえば、アナログをCDに落として車でたまに聴いています。

http://www.amazon.co.jp/%E6%81%8B%E3%81%AF%E7%B4%85%E3%81%84%E3%83%90%E3%83%A9~Exciting-Sound-Yuzo-Kayama-Launchers/dp/B00005TOIS/ref=sr_1_19?ie=UTF8&s=music&qid=1280300180&sr=1-19
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ありがとうございます (kuiren)
2010-07-28 22:23:48
ebiさん

こんばんは

ご紹介ありがとうございます。AMAZONではCDでの入手が可能ですね。やっぱりLPで聴いてみたいので、もう少し気長に探してみます。

40年前が“Exciting Sounds Of Yuzo Kayama And The Launchers” (邦題)恋は紅いバラで、
そのリメイク版のジャケット同じただし加山は今の加山でのCDで“ALL BY MYSELF”というのもあるんですね。知りませんでした。ALL BY MYSELFはオリジナルの完全コピーで全て加山が演奏したのを多重録音というキャッチ・コピーにつられてこちらを注文しちゃいました(苦笑)。

というわけですが、恋は紅いバラは継続探索します。ありがとうございました。
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リメイク盤 (ebi)
2010-07-29 09:54:03
kuirenさん>注文しちゃいましたか?
彼は過去にもリメイク盤を何度か出しています。
それらも、これも悪くは無いのですが............私ももちろん持っていますが(笑)。
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探す気がメラメラ (kuiren)
2010-07-29 22:37:27
ebiさん

こんばんは。

海外出張中にもかかわらずコメントありがとうございます。

もちろん、恋は紅いバラはLPで必ず探し当てるつもりです。
リメイク盤よりオリジナルの方が聴き応えがあると聴いてない内から思ってます(笑)

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