ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

WANDA WARSKA

2008年12月11日 | 女性ボーカルW,Y,Z
(POLAND)MUZA/L0246/WANDA WARSKA/JAZZ '58/10inch

ポーランドのアルバムですが、このアルバムの事を知ったのはジャズ批評/女性ボーカル大百科No.2を読んでからです。僕はこのWANDA WARSKAのアルバムはこの1枚がベストと思っているのですが、他の彼女のアルバムはというと, 未所有のEP盤を一度見た事が有る事と同じピアニストのメンバーでボーカルとして参加している12インチアルバム(このアルバムについては後述)を所有していますが, それ以外にアルバムが有るのかどうか、僕には確かでより詳しい情報はありません。本アルバムを最初に見た時は海外通販店で20$程度で売りに出されていたのですが、その時はあまり興味が涌かずに通り過ぎてしまいました。次に同店を見た時は売れていました。それから2年ぐらいは探しましたがなかなか見つかりませんでした。女性シンガー大百科No.2で星野秋男が記述されているとおり、ちょっと珍しい部類には入るアルバムでしょうが、だからといって高価なアルバムではないはずとおっしゃる通りのようです。見つからないままに, 結局は大阪の廃盤オリジナル専門店(デューク・ジョーダンを捩ったネーミングのお店, 皆さんよくご存知ですよね)でレコードを漁っていると店主殿が足元あたりからワンダ・ワースカも有りますよと示してくれた品で、僕はその場で“ハイ、それもいただきます”と返事して思いがけず入手できたのでした。

ワンダ・ワースカ、実は最近まで僕は恥ずかしながらWANDA WASAKA(ワンダ・ワーサカ)と覚え込んでいたのですが、正直言うとこの記事を書く直前までですが。アルバムをよく見るとWANDA WARSKAが正しい事に気がついた僕のボケ度は直りそうもないです。本アルバムですがジャケットのイラストは当時の流行のスタイルで踏襲されているようで, 他にも似た感じのジャケットがかなりあったと思います。収録内容は彼女とANDREJ KURYLEWICZのトリオでの演奏。僕はこのKURYLEWICZというピアニストの事は知識がありませんが、星野氏の解説によると本来はトランペッターでポーランドを代表する演奏者だとか、この人、写真で見ると画家のダリを若くしたような感じで顎髭と口髭を生やしてます。この若いダリのような風貌のピアノ演奏も歯切れのよいタッチで楽しめました。その勢いで12インチ盤のMUZA/KURYLEWIGZ,WARSKA,NIEMENというアルバムも入手したのですが、こちらはフリージャズで、残念ながら僕の趣味ではありませんでした(苦笑)。ワンダの写真は見る機会が少ないと思いますので彼女の顔写真だけ別のアルバムからのを載せておきます。1960年代の写真だと思いますので本アルバムの7~8年後の写真でしょうか。
肝心の彼女のボーカルですが、収録曲は馴染のあるスタンダードを主としているので聴きやすいです。肝心の彼女のボーカルですがやや粗削りというか特にヴィブラートをかけて歌う部分で未熟なところは確かに感じられますが、懸命にというか誠実にスコアーどうりに歌っているようなところがジャズ黎明期のポーランドのジャズ・ボーカルという印象があってそういうところに好感が持てます。彼女の声質ですが落ち着いた良い声をしています。つけ加えてB-1のCLASSIC DANCEやB-3及びB-5はインストだけの演奏ですがノリが良く歯切れよいピアノ演奏やドラム演奏も楽しめるアルバムに仕上がっています。どこかで売られていれば入手されて後悔する一枚ではありません。

パーソナル:WANDA WARSKA(vo), ANDREJ KURYLEWICZ(p), ROMAN DAILAG(b), ANDREJ DABROWSKY(ds)

収録曲 A面/ 1,MOONLIGHT IN VERMONT/ 2, SOFTLY AS IN A MORNING/ 3, APRIL IN PARIS/ 4, IT COULD HAPPEN TO YOU/ B面/ 1,CLASSIC DANCE/ 2, OVER THE RAINBOW/ 3, BALLAD/ 4, LOVE FOR SALE/ 5, FIRST BLUES/

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