三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

甲府へ

2012-05-23 22:01:10 | ちょっと遠くに行きました。
<4月29日の食事>
朝:豆乳スコーン・いちじく コーヒー
昼:バレンシア風ピラフ @店名失念・高尾駅付近の喫茶店にて
間食1:鳥もつの赤ワイン煮込み マグロのスモーク ホタテのスモーク チーズ盛り合わせ 白ワイン @サドヤ/甲府
間食2:温玉あげ ビール @ほったらかし温泉/山梨市
夜:椎茸バター焼き おにぎり マグロの炙り 醸し人九平次など @九曜庵/甲府

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前の晩に急に思い立って、山梨県に行くことになったのだ。

ゴールデンウィークはカレンダー通りの休みだし、その後半には帰省することが決まっている。
とはいえいつもよりは休みが多いし、せっかくなんだから、前半に一泊二日くらいでどこか行けないかな。
県境一つまたいだ辺りで。
神奈川にはしょっちゅう行ってるし、埼玉も千葉も行ったことがある。
あ、山梨なんてどうだろう、行ったことがなかったぞ。
前日でも宿とれるかな…お、取れた。
そんな午前0時、正確には当日になってから。

山梨の方を不快にさせても仕方ないような、こんな動機を引っ提げて。
具体的な目的を設定せずに、乗換駅の高尾でガイドブックを買い、中央本線に揺られながら観光スポットについて調べ出す…という、行き当たりばったりな一泊旅行の開始。

とはいえ、前もって「これは体感したい!」というものはあった。
温泉とワインとほうとうである。
温泉は、まあ山梨関係なしに入りたかっただけなのだが、ワイン、これはなんとしても接したかった。
ぶどう!もも!じゃなしに、そこから作られたアルコールに関心を抱くようになったなら、いい大人だ。
ほうとうも、お土産品で作るものではなく、地元の方が作ったものを食べたい。

午後3時頃、JR甲府駅着。
そのまま歩き、宿泊ホテル(ちなみに「泊まる」に重きを置かない我々は、ビジネスホテル泊である)にチェックイン。
そして、街に繰り出そう。

この日は暑くて、じりじりと肌が灼けるようだった。
散策の足もすぐへばり、たちまち休憩したくなる。
そこで、甲府駅周辺のカフェを検索して、ここぞと思うところに行ってみた。

それが同名のワイナリーに併設されたカフェ、サドヤである。
何とも日本らしいこの名前は、おおもとは油を商っていた「佐渡屋」を、明治時代に「サドヤ洋酒店」に転業したためらしい。
しかし県の要を担う駅のこんな近くに、ワイナリーがあるってすごいなあ。
新宿でいうなら、都庁あたりにワイン工場があるという感覚である。

元はコーヒーでも、と探していたはずのカフェなのに、ワイナリーのカフェとあってはワインを頼まないわけにはいかないだろう。
そんな訳で、頼んじゃいましたよ、白ワイン。
そしておつまみも…「間食」のはずなのに、大食いの同居人と一緒とはいえ、いくらなんでも食べ過ぎじゃないでしょうか、おまえさん…。
だがしかし、頼んだものの美味しかったこと。
特に、甲州の新名物である「鳥もつの煮込み」をサドヤ流にアレンジした赤ワイン煮。
いやそれだけじゃないな、あれもこれも美味しかったな…と酒も進む。
美味い肴と酒の相乗効果に、気がつけばベロンベロン。

ホテルに戻ってついうっかり寝てしまったあと、再度出かける。
向かうは山梨市駅、「ほったらかし温泉」だ。

山梨市駅から、タクシーで山を駆け上ってその地へ。
普段だったらタクシーで贅沢するならその分酒につぎ込め!というタイプの私たちなのだが、行き先が山のてっぺんで、車で15分はかかる距離ならば仕方あるまい。
温泉に入る前にぐったりして、帰り道が汗でべっとりになったら嫌だものね…。

「ほったらかし温泉」は、山のてっぺんから周りの景色を臨める露天風呂から成る。
私たちが向かった午後7時過ぎはとうに日が落ち、山間が切り取る星空と夜景の灯りがまばゆい。
これが本当に素晴らしい眺めで、ガイドブックを買って本当に良かったとしみじみと思う。
私は「何もせずに間をもたせる」のが苦手で、一人での食事時や電車の中では活字を追ってしまうのだが、綺麗な景色っていつまでも眺めていられるものなのだなあ。
ついつい長湯してしまった。

こちらは宿泊施設なしの日帰り温泉。
近郊にお住まいで、車をお持ちの方には特にいいんじゃないだろうか。
半熟卵を揚げたフライも美味しいよ!
と、お勧めしておきます。

また甲府まで戻り、きっちり夕食までも摂って、腹ごなしに散歩して、就寝。
旅はまだ続く。



甲府駅か山梨市駅どちらかにあった桃とぶどうの像。