〈4月9日の食事〉
朝:ピザトースト コーヒー ぶどう
昼:お弁当(筍ご飯、にんじんしりしり、ほうれん草のおひたし、ニラの食べラー和え) ブルーベリーヨーグルト
夜:メゾンカイザーのパン二種 野菜ジュース+豆乳
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ぶどうを食べていた。
薄い赤紫色の皮は可食に値せず、中には小さな種が3つ4つほど入っているタイプのぶどう。
チリ産のもので、なんて品種かは分からずに食べている。
ところで、食事中は食べることだけに集中し、余計な事は考えない方がいいらしい。
食そのものから意識が削がれると、余分な食欲を呼び込みやすいのだという。
先日読んだ、ある僧侶が書かれた本に書いてあった。
だから、「ながら食べ」はよくないのだそうだ。
一人での食事時はPCでネットに繋いだり、携帯でツイッターを見ることが多い私にとっては、耳の痛い話である。
先ほど挙げたぶどうは、とても片手では食べられない代物だった。
皮をむき種を取り出せば、手首にまでつたうほどに汁まみれになるから、おのずとPCなんかはいじれなくなる。
必然的に、ぶどうを食べることだけに向き合うことになった。
甘味の方向は、食べなれているぶどうの味と相違ない。
ああぶどうだな、という味である。
けれど歯触りが随分シャリとしてて、かといって、凍ったもののシャリ感とは全く違うのだ。
粒一つが大きいのに対し、小さな種がいくつか入っているのも珍しく思う。
こんなの初めて食べた…と一瞬思ってしまったが、もしいつものようにPCを使いながら食べていたら、気づいていたかどうか。
なるほど、ぶどうと対峙し、ぶどうを食べることだけに集中していたのだ。
といえど、全く清らかな気持ちでぶどうを食べていたかといえばそんなこともなく。
ぼんやりと浮かんでいたのはワインのことである。
世界には色んな酒があるが、その原料は米やら麦やら、あるいは芋といった、だいたい主食になるような穀物である。
それに対して、ワインは果物由来なんである。
ワインの消費量の多い欧州のひとたちが、主食としてわしわしぶどうを食べるかといったらそんなことはなく、彼らにとってもぶどうは果物だろう。
もちろんシェリー酒のように果物由来の酒は他にいくらでもあるが、生産も消費も広い地域にまたがる酒の主原料が果物であることが、妙に面白く感じられたのだ。
ぶどう、世界一人気のある果物なんじゃないの。
とりとめなく思うそれは、何だかんだ言って邪念である。
なんてったって、酒だもの。
食べながら何も考えないというのは、いい習慣であると思う。
少なくとも、こんなブログを書くような私にとっては。
「ながら食べ」の誘惑には勝てず、ついつい目は活字を追ってしまうが、たまには目の前の食に対峙したいと思う。
朝:ピザトースト コーヒー ぶどう
昼:お弁当(筍ご飯、にんじんしりしり、ほうれん草のおひたし、ニラの食べラー和え) ブルーベリーヨーグルト
夜:メゾンカイザーのパン二種 野菜ジュース+豆乳
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ぶどうを食べていた。
薄い赤紫色の皮は可食に値せず、中には小さな種が3つ4つほど入っているタイプのぶどう。
チリ産のもので、なんて品種かは分からずに食べている。
ところで、食事中は食べることだけに集中し、余計な事は考えない方がいいらしい。
食そのものから意識が削がれると、余分な食欲を呼び込みやすいのだという。
先日読んだ、ある僧侶が書かれた本に書いてあった。
だから、「ながら食べ」はよくないのだそうだ。
一人での食事時はPCでネットに繋いだり、携帯でツイッターを見ることが多い私にとっては、耳の痛い話である。
先ほど挙げたぶどうは、とても片手では食べられない代物だった。
皮をむき種を取り出せば、手首にまでつたうほどに汁まみれになるから、おのずとPCなんかはいじれなくなる。
必然的に、ぶどうを食べることだけに向き合うことになった。
甘味の方向は、食べなれているぶどうの味と相違ない。
ああぶどうだな、という味である。
けれど歯触りが随分シャリとしてて、かといって、凍ったもののシャリ感とは全く違うのだ。
粒一つが大きいのに対し、小さな種がいくつか入っているのも珍しく思う。
こんなの初めて食べた…と一瞬思ってしまったが、もしいつものようにPCを使いながら食べていたら、気づいていたかどうか。
なるほど、ぶどうと対峙し、ぶどうを食べることだけに集中していたのだ。
といえど、全く清らかな気持ちでぶどうを食べていたかといえばそんなこともなく。
ぼんやりと浮かんでいたのはワインのことである。
世界には色んな酒があるが、その原料は米やら麦やら、あるいは芋といった、だいたい主食になるような穀物である。
それに対して、ワインは果物由来なんである。
ワインの消費量の多い欧州のひとたちが、主食としてわしわしぶどうを食べるかといったらそんなことはなく、彼らにとってもぶどうは果物だろう。
もちろんシェリー酒のように果物由来の酒は他にいくらでもあるが、生産も消費も広い地域にまたがる酒の主原料が果物であることが、妙に面白く感じられたのだ。
ぶどう、世界一人気のある果物なんじゃないの。
とりとめなく思うそれは、何だかんだ言って邪念である。
なんてったって、酒だもの。
食べながら何も考えないというのは、いい習慣であると思う。
少なくとも、こんなブログを書くような私にとっては。
「ながら食べ」の誘惑には勝てず、ついつい目は活字を追ってしまうが、たまには目の前の食に対峙したいと思う。