三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

あんかけの確約

2012-05-05 12:23:08 | 作りました。
〈4月12日の食事〉
朝:マルイチのシナモンレーズンにクリームチーズ
昼:お弁当(玄米ご飯、焼き塩鮭、筍のそぼろあんかけ、キャベツのおかか小女子和え)
夜:ポールの生ハムサンドイッチにカッテージチーズを追加 赤ワイン

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献立に悩む日は、依然として続く。
ああどうしたもんか、とぼんやり思いながら歩いている折、通りかかった弁当屋前で目が止まった。

新作メニューを告げる看板。
筍のそぼろあんかけ、とある。
旬だね、いいね、とちゃっかり採択することにする。

まずは筍とひき肉をだし醤油で炒め煮に。
味が浸透したかな、という辺りでさやえんどうを追加する。
溶いた片栗粉でとろみをつけて完成。

作り方は思いきり適当ぶっこいたし、筍は水煮のものを使っているので全般的に無粋だ。
筍の皮をはいだこと、ありません!
アク抜きしたこと、ありません!
なのに旬気取りです!
そんなこんなのテイラクなのに確実に美味しいものが約束されるのだから、だし醤油と煮る行為とあんかけの力は偉大だ。
美味しかった。

尚、ヒントを与えてくれた弁当屋のオリジナルを食べていない。
というか、考えたら立ち寄ったことすらないのだから、何とも申し訳ない。
オリジナルの味を知るためにも、またヒントをいただきがてら、一度は伺わないとな、と思っている。

蕎麦屋で粋気取れず

2012-05-05 00:12:37 | 行きました。
〈4月11日の食事〉
朝:マルイチベーグルのプレーンで何らかのサンド コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、豚の生姜焼き、ニラ入り卵焼き)
夜:天せいろ 黒むつの西京焼き 鶴齢 @蕎麦縁肆 さか本/大岡山

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大田垣晴子さんの「くいしんぼマニュアル」という本を再読した。
よその国の料理や、あるいは日本料理の中の細分化されたジャンルについて、それぞれの注目すべき点やマナー、こういう風に接すると楽しいし美味しさも倍増だよ、といった本である(と、私は読み取った)。

何かと影響を受けやすい私が、これ真似したい!と思ったのが、蕎麦屋で酒をやる、である。
日本酒の肴に、おつまみを一、二品。
板わさや蕎麦味噌なんかでちびちびと。
そのあとに盛り蕎麦やざる蕎麦。
あくまで蕎麦屋を居酒屋使いにせず、満腹になるまで長居しない。
それが粋なんである。

かっこいい!と思った。
それやろう!と思った。
早く仕事が上がれたこの日に、早速実行することにした。

向かったのは自宅の最寄り駅にある蕎麦屋。
気になっていたけど今まで入らなかったのは、大食いの同居人が蕎麦屋で満腹には中々なれないからである。
今日は一人なので、心置きなく蕎麦屋で一杯ができる。

ところで、蕎麦屋ではもう1つやってみたいことがあった。
眞鍋かをりさんのブログに書かれていた、「蕎麦が盛られたザルの上から日本酒をかけ、塩を振る」である。
蕎麦好きの方に教えてもらった美味しい食べ方なんだそうだ。
蕎麦と日本酒!と、予想のできない出会いに、試したい欲が高まる。

いよいよ遂行の時だ。
まずは肴と日本酒を頼む。
軽いものがなかったので少々重い肴となってしまったけど、いいか。
しかしオツだなあ、美味しいし、と悦に入る。

だが、結果として間違ったチョイスだったのであった。
美味い肴で酒がついつい進んでしまい、早い段階で酔ってしまったのである。
蕎麦が来る前に残りは0.2合くらい、しかしもう一合頼んでしまうのは、帰宅の足取りが保障できない。

また、通された席も間が悪かったと申しますか。
長テーブルを半分に区切ったカウンターで、向かいには大学生くらいの特に蕎麦通とかではなさそうなカップルが、仲良く食事していたのだ。
その前で、若干雨に濡れた(この日は大雨だったのだ)30女が一人で酔っ払い、おまけに盛り蕎麦を日本酒でびちゃびちゃにしてたら、何ごとだと思うだろう。

だから、人目を気にし過ぎてしまって、結局のところ「蕎麦に日本酒と塩」を遂行できなかったのだ。
おまけに西京焼きと盛り蕎麦だけだは足りないような気がしてしまって、天せいろなんて頼んでしまったばっかりに、お腹はパンパンである。
これじゃ、蕎麦屋で沢山食べたかっただけの人である。
ああ、粋な人を気取れなかった…

そんな訳で、「蕎麦に日本酒と塩」も「お腹いっぱいにせずにさっと出る」も、機を伺ってまたやろうと思っている。
そして美味しかったので、お店にはまた伺うつもり。