道開発技術センタ-など分析
冬の歩道は、気温が氷点下1・5度の時が最も滑りやすい-。社団法人「北海道開発技術センタ-」(札幌)とNPO法人「雪氷ネットワ-ク」(同)は、昨冬から共同で進めてきた圧雪歩道の科学分析の結果をまとめた。滑りやすい路面の表面温度や密度を分析し、気温との関係を割り出した。 同センタ-は、昨冬北大構内などの歩道の圧雪を円柱状に採取し表面温度を計測。雪柱を薄く削り、断面を顕微鏡で撮影してコンピュ-タ-で解析した。従来の研究で、圧雪路面の表面で薄い氷の膜が溶け、表面がぬれた状態になった時が最も滑りやすいことが分かっていた。今回の分析の結果、こうした路面の表面温度は、0度~氷点下2度で、気温が氷点下1・5度の時に発生しやすいことが分かった。同センタ-調査研究部の金田安弘部長は「圧雪路面の状態は日差しや風の強さなどでも変化するが、気温との関係では氷点下1・5度が一つの目安になる」と話し、今後は日差しや風との関係も調べる考え。 同センタ-は3年前から、日本気象協会北海道支社と協力して、冬期間の札幌市内の歩道の滑りやすさを3段階で表す「ツルツル予報」をインタ-ネットで配信している。この冬は、今回の分析結果も踏まえて、より正確な予報を目指す。