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アイドル雑記帳 中森明菜「艶華」

2007-07-01 23:11:43 | アイドル


中森明菜「艶華」(2007)

いやあ、こんなジャケットで登場するとは・・・驚きました。
この思い切ったジャケットを見るに、明菜ちゃんの意気込みを感じます。
このCD,かなり前から話題になっていた、明菜ちゃんが演歌をカバーしたアルバムです。
私のこのブログの傾向からして、新譜CDが取り上げられるのは珍しいことだし、事実、新譜CDを待ち構えて買ったのって、久しぶりでした。
それだけ、期待していたのですが、聴いてみて、もう、絶賛する言葉もありません。
明菜さん、年齢としては私と同級生にあたるんですね。40ちょっと過ぎというお年頃なんですが、過去の華々しい歌手としてのキャリア、プライベートにおける様々な苦難等を経て、今、明菜さんが、演歌の名曲を歌ったこのCD,ほんとに素晴らしいです。

話題はちょっとはずれますが、私、TVは基本的にNHKしか観ないので、たまに観る歌番組も演歌ものが多いです。演歌歌手の皆さんっていうのは、新曲の宣伝だけでなく、昔歌った歌も大事にされるんですね。ということで、石川さゆりさん、坂本冬美さん、八代亜紀さんなどなどが、過去のヒット曲を歌うシーンもよく観ていて、演歌も悪くないなあ、と思っています。まあ、40過ぎたから、という面もあるかもしれません。

で、このCD,いきなり1曲目が石川さゆりさんの「天城越え」です。さゆりさんの、あの迫力ある歌唱は有名ですが、明菜ちゃんはこの曲を、渋く、低いトーンながらも、聴く者を引き込む歌唱を披露しています。なんともいえない“艶”があります。
♪戻れなくてももういいの もういいの くらくら燃える 地を這って あなたと越えたい 天城越え・・・
いいですよ~これ。
他には、「氷雨」「みちづれ」「矢切の渡し」といった、しっとりした曲もあるのですが、やっぱり明菜ちゃんの良さが出てるのは、“女の情念”みたいなものがビシビシ出てくる歌ですね。
そういう意味では、坂本冬美さんの「夜桜お七」がいいですね。
♪さくら さくら 弥生の空に さくら さくら はな吹雪
という、これも有名な曲ですが、明菜ちゃん風に、低音重視の、じっくり聴かせる歌になってます。
あともう1曲、このCDの中で1番気に入ってるのが、八代亜紀さんの「舟歌」です。
♪お酒はぬるめの 燗がいい 肴はあぶった イカでいい 女は無口な ひとがいい 灯りはぼんやり 灯りゃいい しみじみ飲めば しみじみと 想い出だけが 行きすぎる 涙がポロリと こぼれたら 歌いだすのさ 舟歌を・・・
という、あの名曲ですが、これが明菜ちゃんの“ドス”の効いた低音部が最もフィットした歌唱になっていると思います。

また、このCDのプロデュースは、千住明さんがなされています。日本古来の楽器をうまく使った、日本的な素晴らしい音世界が広がっています。なんか、宣伝みたいになっちゃいますが、明菜ちゃんのヴォーカルと千住さんの音が見事にマッチした作品群になってます。
できれば、明菜ちゃんには、これを機に、音楽シーンの最前線に舞い戻ってほしいと思います。今、この国ではヒップホップ系とバンド系の音楽が幅をきかせていて、まあ、それ自体をどうこう言うつもりはないのですが、“聴かせる歌”を歌うアーチストって、少なくなってると思うんです。そういう意味もあるし、また、同世代、同級生としても、明菜ちゃんにはもうひと華咲かせてほしいんですよね。この作品が、その1つの起爆剤になってくれるのではないかと期待しています。

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