kosukeのきまぐれWORLD

アイドルやら音楽やらスポーツやらを好き勝手に語ります。

マイケル・ヴィックに捧げる応援歌

2007-12-12 21:14:54 | NFL
マイケル・ヴィック・・・この名前にピンとくる人、私がいちいち言うまでもありませんが、あなたはNFLファンですね。
そうです、彼こそはアトランタ・ファルコンズのスターQBであり、21世紀始まって以来、最高に型破りなQBのスーパースターです。(もちろん、彼のプレースタイルには賛否両論ありますが・・・。)

彼は昨日、闘犬ビジネスに関とわったことで、禁固23か月の刑を言い渡されました。なんという因縁か、その日、アメリカでは「マンデーナイト・フットボール」といって、月曜日に特別に1試合だけ行われ、全米中継されるNFLの試合のカードが、ヴィックがいたファルコンズとニューオリンズ・セインツの試合でした。

私は、その試合を録画して見ていたのですが、なんとも言えず辛くなってきて、途中で見るのをやめて、このブログを書いています。

もしかしたら、これを読んでいる方の中にはNFLに詳しくない方もおられるでしょうから、若干説明しながら書きますが、QB(クゥオーターバック)というのは、攻撃の際に、プレーを選択し、遠くにパスを投げるか、走りが得意な選手に持たせて確実に距離を稼ぐか・・・といった、司令塔の役割であって、少し前なら、49ersの”モンタナ・マジック”で有名なジョー・モンタナやカウボーイズ黄金時代を築いたトロイ・エイクマン、はたまた、QBといえばこの人でしょう、マイアミ・ドルフィンズの無冠の名QB、ダン・マリーノ。そんな、攻撃のカギを握るポジションであるQBのスーパースターに、今日とりあげるヴィックも、名を連ねていたのです。

ヴィックの素晴らしいところ(否定的な方からすると、ダメなところになりますが)は、自らボールを持って走る、そのスピードとテクニック。本来、怪我を避けるべきQBは、パスを投げるか、走りの専門プレーヤーであるランニングバックにボールを渡し、委ねるのが一般的。しかし、ヴィックの場合、攻撃の選択肢に、自ら走るというのがあって、相手ディフェンスを翻弄するのです。しかも、それで、ここ一番で距離を稼いで、得点に結びつけるんです!

正直、私はパッカーズのファーヴやコルツのマニングのような、味方のプレーヤーをうまく使って攻撃を組み立てるQBが好きです。でも、ヴィックの出るファルコンズの試合を見てると、何が起こるか分からないという、ワクワク感がありました。ヴィックの走りには、ファンならずとも、引き込まれる魅力がありましたから。

そんなヴィックが、先ほど書いた罪により逮捕され、NFLからも無期限出場停止の処分を受けてます。さらに、裁判により約2年の禁固刑。はたして復帰はあるのか?昨日の放送中も、試合そっちのけで、ファルコンズのオーナーに対するインタビューがこれでもか、というくらい流れてました。

スポーツ選手がからむ事件・・・確かに、法を犯すことは許されません。彼らも一市民であるわけですから。ただ、ヴィックの場合、残念なのは、ドーピングとか八百長というような、プロスポーツ選手という立場として許されないことをやったんではなく、はっきりいって、しょーもないビジネスに首を突っ込んで、罪を犯したってことです。アホか、と言いたい。そんなことで、全世界のNFLファンの期待を裏切ったのか!と。

私は、彼のプレーには、最大限の敬意を表したいと思っています。あんな、破天荒なQBは初めて見ましたし、スーパーボウルこそ出ていませんが、チーム力がそろえば、近い将来、そんな日も来るという期待はありました。

しかし、彼の復帰への道は極めて険しいものであることは間違いありません。伸び盛りのこの時期の2年間を棒に振り、かつ、体づくりもできないわけですから。

でも、彼の罪は償わなければならないということは当然としても、敢えて、私は彼に復帰してほしいと願うものであります。仮に復帰したとしても、私がしびれたあのラッシングは見れない可能性が高いです。それでもいいんです。ともすれば、それまで、QBというポジションは白人のポジションという空気を、まさに一掃した彼のプレーを、今の時点で、記憶の中のものにはしたくない!

届くはずもない、極東の島国の一NFLファンの声ではありますが、アトランタのヴィックのファン、全米のヴィックのファンそして全世界のNFLファンの声が、大きな声となり、彼に届き、彼に勇気を与えんことを祈って、終りにします。

Vick、come back!