2018/07/31(火曜日) 晴れ
今までのVHFコンバータやUHF超再生受信機工作では発振回路にはベース接地コルピッツ発振回路を
組んで大体うまく動作してくれた。
そこで今回はこれと同じコルピッツ発振回路の同調回路にバリキャップを使って電圧制御で発振種端数を
変化させてみようと実験を始めた。
ところが回路を動作させてみると出力の波形(スペクトラム)がダラダラと広がっていてちょっとおかしい。
高周波ベテランの友人からアドバイスに従っていろいろやってみたが状況は変わらない。
工作した発振回路がダメなのかな? それじゃー、ハートレー発振回路でやってみるか・・・
と、半田ゴテを握ってゴソゴソやっているとき、友人から
「電源はスイッチング型か? ノイズでFM変調がかかっているのではないか?」
というアドバイスが届いた。
あっ、言われてみれば確かにそんな感じだ!。 電源はスイッチング型のACアダプタを使っている。
早速、作業を始めた。
まず初めにバリキャップの逆バイアス用電源を006P乾電池(9V)に変更してみた。
確かにスペクトラムの広がりは改善された。 だが完全ではない。
そこで回路全体を006Pで駆動してみた。
おーっ、きれいなスペクトラム波形が出た!
そうかぁ、電源のノイズでバリキャップが駆動されてFM変調がかかっていたんだぁ・・・
このスペクトラムを見て「FM変調がかかっている。」と見抜いた工作友人は流石高周波ベテランだ。
さぁて、今までの工作実験では9VスイッチングACアダプタで済ませてきたけど、これからはそうはいかない。
まぁ、リニア型の大型の安定化電源はあることはある。
もう40年以上も前のものだが時々は使っている。
それを使って見るか・・・
最大20V、6.5Aのリニア安定化電源。
電圧調整は半固定で裏側で調節するので電圧をあれこれ変える実験には使いずらい。
手元で電圧が調整できるように作った「3端子レギュレータ」を使って実験をしてみた。
これもリニアー方式だからノイズは出ない。(と思います・・・)
スペクトラムの波形がきれいだ。
電圧と電流が同時に表示できるパネル型のメータを入れてみた。
すると、スペクトラムの波形の幅が広がった。 これもノイズを出すみたいだ。
そうかぁ・・・・ スイッチング電源(9V 1.3A ACアダプタ)が問題だったんだなぁ。
スイッチング電源は小さくて(安くて)便利なんだけどねぇ。
それにパネル型の電圧電流計もノイズを出すようだ。
基板の入り口で大容量のパスコンをかませたらどうだろう? 実験してみた。
大きなケミコン(4700μF)を取り付けてみた。
こうすればスイッチング電源(9VACアダプタ)で動作させてもOKだ。
だけどよくみればスペクトラムの幅は広がってるみたいだ。
この電源(9V固定 300mA 3端子レギュレータ)でもOKだった。
今まで、発振スぺトラムがダラダラと広がってあれこれやっても解決できなかったが
電源の対処をしてやっと解決できた。
やっと急峻な細いスペクトルが表示された。
今日の実験ではバリキャップのバイアス電圧を変えると周波数は大きく変化差せることができた。
2.00V 110.96MHz
3.00V 120.15MHz
4.01V 129.70MHz
5.00V 139.59MHz
6.02V 149.36MHz
7.05V 159.90MHz
8.05V 170.10MHz
8.91V 180.15MHz
2V~9Vで70MHzぐらい周波数が変化した。
さぁ、次は鋸歯状波の発振実験をしてみよう。
いろいろアドバイスをくださったJANJANJANさん、ありがとうございました。