カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

23年ぶりの患者さん、パハっちん(ハは小文字)

2010-03-10 17:49:30 | 本日の患者さん
85歳のパハっちん(ハは小文字)が娘さんに付き添われて施療にいらした。
数度にわたる脊椎の圧迫骨折で背骨の曲がりが強く、腰やお尻の痛みを訴えておられる。

カルテに名前や住所を書いてもらう。

「あれ、お母さん(どんなに高齢であっても、娘さんといらしている限りはその関係性で呼ぶようにしている)ずっと前にカイロにいらしたことがありますよ。確か2,3度見えたはずですよ。お名前を覚えているもん。ここが開業してまもなくの頃ですよ」

「おやまあ、そうですか。すっかり忘れてしまいましたね。その節はお世話になりましたねぇ~。」

パハっちん(ハは小文字)は背骨の後湾が強いのでうつ伏せや横寝で主な施療をすることになる。
圧迫骨折の既往歴があるということは、骨からカルシウムが逃げ出している訳だから、今現在のパハっちん(ハは小文字)の背骨も衝撃に弱いと考えなければいけない。
施療はパハっちん(ハは小文字)の表情を見ながら慎重に、慎重に。

日頃の限られた姿勢での生活のため、腰椎部での椎間板の詰まり具合が強い。

何とか仰向けの姿勢になってもらい、娘さんに手伝ってもらいながら、牽引の真似事ができないか?
手でやる牽引は、機械仕掛けのそれとは違って、状況に的確に(力加減の話だ)、何かあった時はすばやく対応できる(力を緩めるという単純な話だが)利点を持っている。

毛布をパハっちん(ハは小文字)の肩口から頭にかけて高くあてがって牽引することにした。
娘さんにパハっちん(ハは小文字)の両脇に手を突っ込んでもらいストッパーになってもらい、パハっちん(ハは小文字)の足をかなり高い位置にセットしてゆっくり引き上げるようにする。

これは、うつ伏せや横寝で恐る恐る筋肉を緩める施療より喜ばれた。

日頃、パハっちん(ハは小文字)が味わうことの出来ない感覚であることは間違いない。

パハっちん(ハは小文字)親子が帰られたあと、昔のカルテを引っ張り出して確かめると、昭和62年の患者さんであったことが確認された。
しかし、徳さんの記憶と違って、16回も施療していた事が判明した。

徳さんの記憶力も85歳になるパハっちん(ハは小文字)と50歩100歩だったというお話、、、。