カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

とんでも復帰計画

2010-03-07 18:52:30 | 本日のしりきれとんぼ

あるうつ病の患者さんの職場の復帰計画をめぐっての話。
その患者さんに徳さんのところを紹介した患者さんから聴いた話。
その職場には、精神科を患い休職をしていた人に対する職場復帰計画なるものが存在する。
当然、人事課が作ったものだ。
これがどうやら机の上だけで作ったもののようだ。

職場復帰を3段階に分けている。

第一段階。
ともかく職場に出向き、タイムカードを押すだけで帰る。
これを1,2週間続ける。

第2段階。
第一段階を無事クリアーした場合、一日2,3時間の軽い肉体労働をしてもらう。用意しているのは職場の掃除。もちろんトイレ掃除も含む。
理由は、休職中、体がまなっているだろうから体を慣らすため。
期限は特になく、大丈夫と人事課が判断するまで。

第3段階。
発病時の職場に戻ってもらう。で、めでたしめでたし。

この大馬鹿野郎!!

この冷たいマニュアルはなんだ!

このマニュアル作りには精神科の嘱託医も指導的に参画したというのだからお寒い話だ。
さらに悲劇的なことは、労働組合がこのマニュアルに賛同していることだ。
どこもかしこも、おお、さぶ~。

このマニュアルで見事職場復帰を成し遂げた人が未だにいないんだそうだ。

当ったり前だ!!

ここには、人がなぜその職場でうつ病になってしまったのか?職場に問題点は無かったのか?
その人が特殊に抱える事情とは何か?
職場復帰に当たって、どんなことに配慮しなければいけないか?
その人にとって最善の段階的復帰とはなにか?
なんてことは一切考えられていない。

もう一度うつ病患者にお戻り下さいと促しているようにしか徳さんには思えない。