◆〜Vol.1「甲府メサイア合唱団の場合」〜◆
こんにちは!市民レポーターの植松です。
「40小節に向けてちょっとクレッシェンドしてくれませんか」
「ソプラノの低音がちょっと気になるんだけど」
朝から雨が降り続いたこの日、甲府市北公民館の3階の大ホールで行われていたのは、
7月の演奏会に向けた「甲府メサイア合唱団」の練習でした。
「甲府メサイア合唱団」は、ヘンデル没後250年を機に、誰もが一度は耳にしたことのある楽曲「メサイア」を甲府の地で演奏したいと、県内の合唱愛好家が甲府市在住の指揮者でピアニストの依田浩さんを指導者に迎え2008年9月に誕生しました。
以来、毎週金曜日に甲府市内の公民館などを会場に練習を重ねています。
団員は36人、甲府市を中心に県内の30代から80代までの男女で構成されています。
この日は、午前9時半から午後3時半まで昼食をはさんでの練習。和気藹々とした中にも依田さんの厳しいチェックが入ります。
国立音楽大学を卒業した依田さんは、甲府市出身で甲府市在住。
この「甲府メサイア合唱団」の他「女声合唱『萠』」や「ますほジュニアアクワイア」など、
東京・山梨を中心に多くの合唱団を指揮・指導しています。
この日の練習も声の出し方や歌い方、更には口の形や歌う姿勢など、実際に声を出し、手本を見せながら細かく指導していました。
依田さんの指導に対峙し、去年の演奏会を上回る演奏会をと、団員の顔はみな真剣そのもの。
それもそのはず、合唱団と共演するのはいずれも東京在住のプロの声楽家、
そして同じく共演するオーケストラは県内外のセミプロやプロの演奏家ばかり、練習にも熱が入ります。
あらためて説明しますが、「甲府メサイア合唱団」の演奏会は、
プロの声楽家を招きオーケストラの演奏をバックに合唱を披露するもので、
合唱団がオーケストラと一緒に演奏会を行うのは非常に珍しいそうです。
私は小学生の頃、県内の少年少女合唱団に入っていました。
そして入学した中学校は合唱に力を入れていて、「第九」をドイツ語もどきで、
また「モルダウ」は日本語でそれぞれよく歌ったものです。
この程度しか合唱経験のない私ですが、「甲府メサイア合唱団」は練習段階でも、声が揃った時の迫力があり鳥肌ものでした!
「甲府メサイア合唱団」の演奏会では、ソロを含め全部で約50曲を2時間半にわたり披露します。
団員の一人、甲府市在住の寺田幸子さんは、「依田先生に指導していただいている成果を出していきたい」と
本番へ向けて抱負を語っています。
そして指導している依田さんは「東京からプロの演奏家を呼んで開く演奏会は貴重なケースであると同時に、
山梨県内で名曲を生で聴くことは余りないので、是非オーケストラとの演奏を聴きに来てください。
そしてオーケストラとのハレルヤを聴いて下さい。」と来場を呼び掛けています。
なお、「甲府メサイア合唱団」では、随時団員を募集しています。
問い合わせ:055-252-8053(代表:岡田能甫琉)
公民館での練習の成果を披露する今年の演奏会は下記の日程で行われます。
「甲府メサイア合唱団 演奏会」
開催日時:7月21日(月)海の日 午後3時
開催会場:YCC県民文化ホール 小ホール
入場料:3000円(全席自由)
公民館は、現役の社会人や人生百年時代の第二の人生を謳歌する市民にとって、
まさに生涯学習の拠点となる場所。
合唱団の面々の生き生きとした表情を見てそんな印象を受けました。