名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

懐かしい炭焼き風景が消えていった

2011年12月19日 | セカンドルーム

 

今日も空が暗く、雪が降ったり止んだりしていた。
こんな日が4日も続くとうんざりしてしまう。


朝7時ごろに散歩に出かけているが、まだ周りは薄暗い。
渓谷沿いの林道を上流に向かって歩いていると、動物の足跡が点々と残っている。

野ウサギやムジナなどの小動物が多く、カモシカやイノシシの足跡はあまり見かけない。
今は狩猟期なので、警戒をして山奥へ避難しているようだ。
もう少し雪が深くなると、山奥での就餌活動が難しくなり、餌を求めて里へ下りてくる。
野生動物にあえるのは冬の散歩の楽しみの一つであるが、今シーズンは何回出合えるだろうか。

話は違うが、近所のおじいさんが看取られることも無く、ひっそりと旅立たれた。


90歳を過ぎてからは、田畑で姿を見ることは少なくなったが、食事も自分で作り、最後は枯れ木が朽ちるように亡くなられたようだ。
集落の外れの山で炭焼きをしていた頃は、一緒に付いて行って、伐採の仕方や焚き火のコツなども教わった。
「かんじき」から「背負子」、「そり」などすべて手作りで、人力だけで炭を焼いていた。
山奥に入って一人で土を練って窯を築き、小屋掛けをし、そりを使って炭材を運ぶ姿は、「おしん」の時代にタイムスリップしたかと錯覚するほど感慨深かったことを思い出す。
日の出とともに山に入り、日暮れに帰るという過酷な労働の明け暮れであったと思うが、質素でも自然に寄り添う生き様を羨ましく感じていた。
このおじいさんを最後に、集落で炭を焼く人もいなくなり、昭和の懐かしい風景が、また一つ消えていった。  合掌

 

コメント (4)
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