名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

鳥獣被害防止研修会に出席して

2011年01月20日 | セカンドルーム

 

今朝も相変わらず雪が舞い、大寒らしい冷え込みだった。


日課通りに、車の雪を落とし、通路の雪かきで一日が始まる。


暦の上では、これからが寒さの本番ということだが、今まではリハーサルだったのだろうか。
正月以来、真冬日続きで何もかも凍て付いてしまう。

昨夜は公民館で、「鳥獣被害防止研修会」があったので出席してきた。


久しぶりに夜間の外出となったが、寒月が煌々と輝き、粉雪が舞うという、珍しい光景を見た。


農水省の研究者による、イノシシの農作物被害対策に関する講演は、参考にもなり興味深い内容だった。
対策のポイントとして
1.集落を餌場にしない
  放棄果樹、野菜くず、雑草を放置すると、イノシシを集落へ誘引して、数を増やす。
2.集落を安心できる場所にしない
  耕作放棄地など潜み場所を作らない。農地周辺を見通しよくする。
3.捕獲だけに頼らない
  集落が餌場になっていたら、捕獲しても数は減らない。
4.進入防止柵
  設置や管理の仕方を間違うと柵の効果が無くなる。
以上があげられ、プロジェクターを使った効果的な対策や、失敗例は具体的で分かり易かった。
今まで知らなかったイノシシの習性も分かり、今後の被害軽減に役立ちそうだが、一筋縄でいかない強敵であることも再認識した。
この集落では、爆竹や大音響のラジオ、花火、点滅灯、古タイヤを燻すなど等、あらゆる手を打ってきたが、被害は増える一方だ。
女性の髪の毛を嫌がると聞けば、束ねて木から吊るすなど、涙ぐましいほどであるが、効果は薄い。
研究者によると、イノシシの学習能力は意外に高く、最初は警戒するが慣れてしまえば気にしないとのことだ。
忌避剤として、オオカミの尿やオニヒトデの粉末が高額で売られているが、実験の結果、効き目は無かったようだ。
どこの世界にもあることだが、わらにもすがる農家の心情を踏みにじる業者は許せない。

市の担当者の説明によると、この地区で昨年は1.200頭のイノシシが捕獲され、1昨年の800頭に比べると大幅に増加したと言っている。
イノシシの生息数は、10年前の2.5倍に増えているとのことだ。
過疎化で人口が減少し、耕作放棄地が増える一方で、餌場が増えた多産系のイノシシは、勢いに乗って子孫を増やしている。
今日の午前中は、イノシシの出没場所で現地研修が行われる予定であったが、あいにくの天気で近寄ることが出来なくて中止になった。
寒さの本番を迎え、避寒ではないが、これから名古屋へ行きます。

コメント (2)
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