時間の経過は全く分からない。
俺は痛みで目覚めた。
とにかく痛い。
まるで感電させられているかのよう。
ビリビリ、ヒリヒリ・・・。
目覚ましにしては酷すぎる。
死ぬことはないにしても痛い。
自分が置かれた状況を思い出した。
またもや幽体離脱していた。
嫌な癖だ。
俺は緑の光の塊に中にいた。
霊体のままで、まだ他人には憑依していなかった。
光の外に目を遣ると、そこは星の海。
地上から見上げるよりも星の数のなんと多いことか。
呆れるほど無数にあった。
その中を俺は一体どこに運ばれるのだろう。
左で大きな星が燃え上がっているのが見えた。
色とりどりの炎が立ち上がり、左右に揺らめき、その恒星を包んでいた。
消える気配は欠片も感じられない。
燃える燃料に事欠かぬのだろう。
ようく見ると、それは俺の慣れ親しんだ太陽。
その証拠に周囲を公転する惑星、準惑星の数は教科書通り。
地球と覚しき惑星と、それに附随する月も認められた。
地上から見上げると、太陽の燦々と輝く様は強さと美しさの象徴そのもの。
地域民族言語は違えど、人々の信仰に多大な影響を与えていた。
が、宇宙空間で間近にすると、その全容に恐怖を覚えた。
一言で表現するなら地獄絵図そのもの。
なにもかも焼き尽くすモノでしかない。
気付くと雲を突き抜けていた。
降下している気配。
どこに・・・。
・・・、惑星。
俺を包んでいた緑の光が、下方に一直線に伸びて行く。
その中を俺は降下した。
感覚としてはエレベーター。
下降速度が遅いから旧式のエレベーターか。
ならエレベーターガールがいて、案内しても良いのではないか。
文句の一つも言いたいが、インターフォンが見つからない。
どうやら惑星の夜の側に降下している模様。
外側の天候は大荒れであった。
大粒の雨が降り注ぐだけで足りぬのか、強風が吹きつけ、稲光が走っていた。
その稲光で状況が垣間見えた。
行き着く先は城壁で守られた都市。
中央には王宮らしき建物。
周りの町並みからすると欧風の中世都市。
俺は霊体のまま、光に守られて王宮の中を突き抜けた。
地下室。
着地する瞬間、何かを踏み潰した。
グシャリ。
踏み潰しモノが飛散し、俺の霊体に当たった。
慌てて探したが不思議なことに何もない。
周囲にもない。
下はただの石畳。
しかし、何かを踏み潰した感触。
飛散し付着した感触。
何かは分からないが、確かに何かが。
灯りのない地下室に人の気配がした。
一人や二人ではない。
十数人が床に座り、俺の方に視線を向けていた。
視線を向けていても俺に気付いた様子はない。
光に守られているから彼等には視えないのだろう。
どうやら俺が中心にいるらしい。
地下室には奇妙な光が先客としていた
青白い光。
鬼火を連想させるそれが、天井辺りを浮き漂っていた。
こちらに侵入を試みるモノもいたが、悉く火花を散らして消滅した。
俺が立っている床の中心には五重の円が描かれ、
読めないが、文字や数字に似た紋様が等間隔で書かれていた。
それは曼荼羅にも似ていた。
床の四隅には異常なモノが並べられていた。
頭蓋骨。
人や獣の頭蓋骨が、数えるのも馬鹿らしくなるほど置かれていた。
真新しく血塗られた頭蓋骨、それが何を意味するかは想像でしかない。
おそらく、察するには魔方陣。
呪殺祈祷か、それとも召喚祈祷。
祈祷の中心にいるのは痩せ衰えた白髪の老人であった。
声は聞こえぬが、人々を従え、俺の方に向かって一心不乱に何ごとか唱えていた。
祈祷が進むにつれて青白い光が力を帯びて行く。
光度を増し、俺を包んでいる緑の光を浸食して行く。
それほどの時間は要しない。
青白い光が緑の光への浸食を終えた。
光が入り混じった途端、ガラスが割れるように光が四散した。
周りの者達は青白い光を認識していたらしい。
暗闇にも関わらず感嘆の声が上がった。
誰かが、「灯りだ、灯り」大声で叫ぶ。
地下室の入り口が開けられ、手に手に灯りを持った者達が駆け込んで来た。
幾つかの灯りが中央を照らした。
照らし出されたのは俺。
★
ランキングの入り口です。
(クリック詐欺ではありません。ランキング先に飛ぶだけです)


★
触れる必要はありません。
ただの飾りです。

★
俺は痛みで目覚めた。
とにかく痛い。
まるで感電させられているかのよう。
ビリビリ、ヒリヒリ・・・。
目覚ましにしては酷すぎる。
死ぬことはないにしても痛い。
自分が置かれた状況を思い出した。
またもや幽体離脱していた。
嫌な癖だ。
俺は緑の光の塊に中にいた。
霊体のままで、まだ他人には憑依していなかった。
光の外に目を遣ると、そこは星の海。
地上から見上げるよりも星の数のなんと多いことか。
呆れるほど無数にあった。
その中を俺は一体どこに運ばれるのだろう。
左で大きな星が燃え上がっているのが見えた。
色とりどりの炎が立ち上がり、左右に揺らめき、その恒星を包んでいた。
消える気配は欠片も感じられない。
燃える燃料に事欠かぬのだろう。
ようく見ると、それは俺の慣れ親しんだ太陽。
その証拠に周囲を公転する惑星、準惑星の数は教科書通り。
地球と覚しき惑星と、それに附随する月も認められた。
地上から見上げると、太陽の燦々と輝く様は強さと美しさの象徴そのもの。
地域民族言語は違えど、人々の信仰に多大な影響を与えていた。
が、宇宙空間で間近にすると、その全容に恐怖を覚えた。
一言で表現するなら地獄絵図そのもの。
なにもかも焼き尽くすモノでしかない。
気付くと雲を突き抜けていた。
降下している気配。
どこに・・・。
・・・、惑星。
俺を包んでいた緑の光が、下方に一直線に伸びて行く。
その中を俺は降下した。
感覚としてはエレベーター。
下降速度が遅いから旧式のエレベーターか。
ならエレベーターガールがいて、案内しても良いのではないか。
文句の一つも言いたいが、インターフォンが見つからない。
どうやら惑星の夜の側に降下している模様。
外側の天候は大荒れであった。
大粒の雨が降り注ぐだけで足りぬのか、強風が吹きつけ、稲光が走っていた。
その稲光で状況が垣間見えた。
行き着く先は城壁で守られた都市。
中央には王宮らしき建物。
周りの町並みからすると欧風の中世都市。
俺は霊体のまま、光に守られて王宮の中を突き抜けた。
地下室。
着地する瞬間、何かを踏み潰した。
グシャリ。
踏み潰しモノが飛散し、俺の霊体に当たった。
慌てて探したが不思議なことに何もない。
周囲にもない。
下はただの石畳。
しかし、何かを踏み潰した感触。
飛散し付着した感触。
何かは分からないが、確かに何かが。
灯りのない地下室に人の気配がした。
一人や二人ではない。
十数人が床に座り、俺の方に視線を向けていた。
視線を向けていても俺に気付いた様子はない。
光に守られているから彼等には視えないのだろう。
どうやら俺が中心にいるらしい。
地下室には奇妙な光が先客としていた
青白い光。
鬼火を連想させるそれが、天井辺りを浮き漂っていた。
こちらに侵入を試みるモノもいたが、悉く火花を散らして消滅した。
俺が立っている床の中心には五重の円が描かれ、
読めないが、文字や数字に似た紋様が等間隔で書かれていた。
それは曼荼羅にも似ていた。
床の四隅には異常なモノが並べられていた。
頭蓋骨。
人や獣の頭蓋骨が、数えるのも馬鹿らしくなるほど置かれていた。
真新しく血塗られた頭蓋骨、それが何を意味するかは想像でしかない。
おそらく、察するには魔方陣。
呪殺祈祷か、それとも召喚祈祷。
祈祷の中心にいるのは痩せ衰えた白髪の老人であった。
声は聞こえぬが、人々を従え、俺の方に向かって一心不乱に何ごとか唱えていた。
祈祷が進むにつれて青白い光が力を帯びて行く。
光度を増し、俺を包んでいる緑の光を浸食して行く。
それほどの時間は要しない。
青白い光が緑の光への浸食を終えた。
光が入り混じった途端、ガラスが割れるように光が四散した。
周りの者達は青白い光を認識していたらしい。
暗闇にも関わらず感嘆の声が上がった。
誰かが、「灯りだ、灯り」大声で叫ぶ。
地下室の入り口が開けられ、手に手に灯りを持った者達が駆け込んで来た。
幾つかの灯りが中央を照らした。
照らし出されたのは俺。
★
ランキングの入り口です。
(クリック詐欺ではありません。ランキング先に飛ぶだけです)


★
触れる必要はありません。
ただの飾りです。

★
