張良率いる騎馬隊が倒されてゆく。
大遊牧民族、月氏の騎馬隊を倣って軽装にしたのだが、
本家である月氏最強の騎馬隊、黒曜家騎馬隊には敵わない。
少しでも隙間を見せれば、そこに付け入られ、隊列を分断されてしまう。
そして各個に撃破される。
その手際の良いこと。
張良には敵の全体の動きを見定める暇はなかった。
自分の周りで次々と倒される味方騎兵の穴を埋めるのに必死であった。
なんとしても防御の円陣を守り抜き、反撃の機を見出さねば。
が、甲斐もなく、騎兵が不足してきた。
そこで円陣を一回り小さくした。
敵は嵩に懸かって攻めて来た。
手を緩めない。
その様子を敵の老指揮官が表情を緩めて見守っていた。
ここで張良を仕留めるつもりらしい。
分断されてしまった張良率いる騎馬隊は、隅々にまで命令が行き届かない。
潰走する者達が出始めた。
こうなると組織だった抵抗は不可能。
部隊の体を成さなくなった。
危機的状況に置かれたにも関わらず、張良は臆しない。
味方騎兵の数不足を埋める為に己も槍を取り、防御陣の輪に加わった。
馬を巧みに操り、槍を縦横無尽に振り回した。
突く、払う、薙ぐ、弾く、そして穂先の刃で斬る。
剛というより柔。技の冴えを見せつけた。
軍師以前に武人でもあった。
穂先が血で濡れるにつれ、己の感覚が冴えてゆく。
相手の攻撃が読み取れた。
緩慢にさえ思えた。
自分の胸元に繰り出される槍を、最小限の動作で払いつ、
そのまま相手の喉仏に穂先を突き入れた。
いつの間にやら戦場が拡散していた。
逃げる味方騎馬隊を敵騎馬隊が執拗に追い、猫が鼠を弄ぶように、
楽しみながらも確実に仕留めていた。
当然のように、近場での戦いが減少してゆく。
張良は自ら率いる殿部隊が全滅するのを覚悟した。
だからといって、「悔しい」とは思わない。
これが殿を受け持った部隊の運命。
敵の別部隊に奇襲されるであろう劉邦本隊を助ける為、既に八千を送り出した。
彼等が間に合いさえすれば、それは張良の勝ち。
二千の命より劉邦一人の命の方が重い。
それにだ、殿部隊が全滅しても、自分だけは死なないと確信していた。
まだ死す時ではないし、ここが最期の場所でもない。
寄せて来た敵兵を次々と屠った。
張良の巧みな槍捌きに敵兵が前進を躊躇う。
これ幸いと張良は生き残った部下達に命令した。
「今の内に逃げろ。私が敵を足止めしておく」
部下達は戸惑った。
指揮官を残して逃げるなんて、・・・。
全員が仙術の弟子でもあるので、素直には頷かない。
張良は時間を惜しんだ。
「命令だ、逃げろ。お前達がいては足手纏いでしかない」
誰も動かない。
思わず頭に血が上った。
我慢にも限度がある。
素早く槍を一閃。
鮮やかな槍捌きでもって傍の弟子の首を撥ね飛ばした。
そして怒鳴る。
「行け」
師匠の果断な行動に弟子達に震えが走った。
驚愕の表情で師匠と転がり落ちた首を見比べた。
張良は二人目を探すように弟子達を見回した。
それが功を奏した。
強迫観念に駆られた弟子達が次々と逃走を開始した。
それを数人の敵兵が追おうとするが、その前に張良が立ち塞がった。
鬼神を思わせる顔で容赦なく屠ってゆく。
敵の老指揮官の顔が怒りに染まった。
急ぎ新たな騎兵を呼び寄せた。
槍が二十数人。弓が十数人。
★
大飯原発問題です。
これまで難色を示していた関西広域連合が、何やかやと言い立て、
実質は再稼働容認に転じました。
まあ、それは置いといて、私は思うのです。
節電を各家庭にまで強いるのは無理があるのでは、と。
勿論、原発の再稼働にも無理があります。
信頼の置けない専門家が安全と言い募り、素人の政治家が決断するからで、
そこには何の合理性も哲学もありません。
・・・。
まず節電は企業からではないでしょうか。
これまで企業は電気料金で大きなメリットを得ていました。
長い期間、低料金を支払うだけで済んでいたのは、
全国の家庭が代わって高い料金を支払っていたからです。
となればデメリットを最初に喰らうのは、彼等企業でなくてはなりません。
企業が節電を強力に推し進め、
それで足りないとなれば、そこからが家庭の出番です。
でも、夏ですし、企業が長期バカンスを推進すれば問題は事足りるのです。
需要が逼迫するのは年に十日前後という話もありますし、
無理難題ではないですよね。
・・・。
「それじゃあ、海外に工場を移転するぞ」と言う企業もあります。
そんな企業は日本での仕事を畳めば良いのです。
己の利ばかりを追求し、国民に奉仕しない企業は和の国に必要有りません。
海外に企業ごと移住してもらいましょう。
代わりとなる企業は一杯あります。
日本は企業が多すぎるのです。
少子化を見据えて、企業数を減らすのに良い機会です。
★
ランキングです。
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(クリック詐欺ではありません。ランキング先に飛ぶだけです)
大遊牧民族、月氏の騎馬隊を倣って軽装にしたのだが、
本家である月氏最強の騎馬隊、黒曜家騎馬隊には敵わない。
少しでも隙間を見せれば、そこに付け入られ、隊列を分断されてしまう。
そして各個に撃破される。
その手際の良いこと。
張良には敵の全体の動きを見定める暇はなかった。
自分の周りで次々と倒される味方騎兵の穴を埋めるのに必死であった。
なんとしても防御の円陣を守り抜き、反撃の機を見出さねば。
が、甲斐もなく、騎兵が不足してきた。
そこで円陣を一回り小さくした。
敵は嵩に懸かって攻めて来た。
手を緩めない。
その様子を敵の老指揮官が表情を緩めて見守っていた。
ここで張良を仕留めるつもりらしい。
分断されてしまった張良率いる騎馬隊は、隅々にまで命令が行き届かない。
潰走する者達が出始めた。
こうなると組織だった抵抗は不可能。
部隊の体を成さなくなった。
危機的状況に置かれたにも関わらず、張良は臆しない。
味方騎兵の数不足を埋める為に己も槍を取り、防御陣の輪に加わった。
馬を巧みに操り、槍を縦横無尽に振り回した。
突く、払う、薙ぐ、弾く、そして穂先の刃で斬る。
剛というより柔。技の冴えを見せつけた。
軍師以前に武人でもあった。
穂先が血で濡れるにつれ、己の感覚が冴えてゆく。
相手の攻撃が読み取れた。
緩慢にさえ思えた。
自分の胸元に繰り出される槍を、最小限の動作で払いつ、
そのまま相手の喉仏に穂先を突き入れた。
いつの間にやら戦場が拡散していた。
逃げる味方騎馬隊を敵騎馬隊が執拗に追い、猫が鼠を弄ぶように、
楽しみながらも確実に仕留めていた。
当然のように、近場での戦いが減少してゆく。
張良は自ら率いる殿部隊が全滅するのを覚悟した。
だからといって、「悔しい」とは思わない。
これが殿を受け持った部隊の運命。
敵の別部隊に奇襲されるであろう劉邦本隊を助ける為、既に八千を送り出した。
彼等が間に合いさえすれば、それは張良の勝ち。
二千の命より劉邦一人の命の方が重い。
それにだ、殿部隊が全滅しても、自分だけは死なないと確信していた。
まだ死す時ではないし、ここが最期の場所でもない。
寄せて来た敵兵を次々と屠った。
張良の巧みな槍捌きに敵兵が前進を躊躇う。
これ幸いと張良は生き残った部下達に命令した。
「今の内に逃げろ。私が敵を足止めしておく」
部下達は戸惑った。
指揮官を残して逃げるなんて、・・・。
全員が仙術の弟子でもあるので、素直には頷かない。
張良は時間を惜しんだ。
「命令だ、逃げろ。お前達がいては足手纏いでしかない」
誰も動かない。
思わず頭に血が上った。
我慢にも限度がある。
素早く槍を一閃。
鮮やかな槍捌きでもって傍の弟子の首を撥ね飛ばした。
そして怒鳴る。
「行け」
師匠の果断な行動に弟子達に震えが走った。
驚愕の表情で師匠と転がり落ちた首を見比べた。
張良は二人目を探すように弟子達を見回した。
それが功を奏した。
強迫観念に駆られた弟子達が次々と逃走を開始した。
それを数人の敵兵が追おうとするが、その前に張良が立ち塞がった。
鬼神を思わせる顔で容赦なく屠ってゆく。
敵の老指揮官の顔が怒りに染まった。
急ぎ新たな騎兵を呼び寄せた。
槍が二十数人。弓が十数人。
★
大飯原発問題です。
これまで難色を示していた関西広域連合が、何やかやと言い立て、
実質は再稼働容認に転じました。
まあ、それは置いといて、私は思うのです。
節電を各家庭にまで強いるのは無理があるのでは、と。
勿論、原発の再稼働にも無理があります。
信頼の置けない専門家が安全と言い募り、素人の政治家が決断するからで、
そこには何の合理性も哲学もありません。
・・・。
まず節電は企業からではないでしょうか。
これまで企業は電気料金で大きなメリットを得ていました。
長い期間、低料金を支払うだけで済んでいたのは、
全国の家庭が代わって高い料金を支払っていたからです。
となればデメリットを最初に喰らうのは、彼等企業でなくてはなりません。
企業が節電を強力に推し進め、
それで足りないとなれば、そこからが家庭の出番です。
でも、夏ですし、企業が長期バカンスを推進すれば問題は事足りるのです。
需要が逼迫するのは年に十日前後という話もありますし、
無理難題ではないですよね。
・・・。
「それじゃあ、海外に工場を移転するぞ」と言う企業もあります。
そんな企業は日本での仕事を畳めば良いのです。
己の利ばかりを追求し、国民に奉仕しない企業は和の国に必要有りません。
海外に企業ごと移住してもらいましょう。
代わりとなる企業は一杯あります。
日本は企業が多すぎるのです。
少子化を見据えて、企業数を減らすのに良い機会です。
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