
中之島香雪美術館で開催中の特別展「陶技始末 河井寛次郎の陶芸」を鑑賞して来ました。

























河井寛次郎は明治から昭和にかけて京都を起点に活躍した陶芸家です。
今も清水五条に彼の住居兼作業場が「河井寛次郎記念館」として残され一般にも公開されています。





大正末期から思想家・柳宗悦や陶芸家・濱田庄司らとともに、無名の職人が作る"日常の生活道具"に美を見出す『民藝運動』の中心人物として活躍した陶芸家です。




展覧会のタイトルの一部にもなっている「陶技始末」は彼が日本各地の窯場を訪問したレポートを民藝運動の機関誌「工藝」に連載した際のタイトルです。




今回の展覧会は河井寛次郎の作品約100点を中心に第三章で構成されています。
第一章では中国の古い陶磁器をモデルにした前期、民藝運動を通して生まれた素朴な味わいの作品の中期、抽象的なデザインを陶磁で表した造形作品の後期に分かれていて彼の創作活動の変遷がわかる構成になっています。
第二章は丹波焼や唐津焼など西日本の窯場の伝統的な装飾技法を取り入れた作品と影響を受けた各地の陶芸器が展示されています。
第三章では阪急電鉄創始者の小林一三やアサヒビール初代社長の山本為三郎など河井寛次郎の創作活動を支えた関西在住の支援者や収集家と、彼らが所属していた作品が紹介されています。




最後に「出品リスト」です。




出品作品には「京都近代美術館」や「河井寛次郎記念館」、「アサヒビール大山崎山荘美術館」所蔵の作品も多かったですが、展覧会未紹介作品が50点あり、見応えのある展覧会でした。
第一章から第三章までの文章と作品の写真とは連動していません。
また、写真はネットからお借りしました。
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