1月14日は、大阪駅北側に広がる新梅田シティの中核施設の「梅田スカイビル」に行って来ました。
平成5年(1993)に世界初の連結超高層建築として竣工しました。
長年、大阪に住みながら初めての訪問です。
地上40階、地下2階建で高さは173mあります。
設計は京都駅ビルや札幌ドームの設計者として知られる建築家の原広司氏です。
梅田スカイビルでは世界初のワイヤーリフトアップ工法が採用されました。
① 2棟のビルを最上階まで立ち上げ
② 空中庭園の基礎を地上で組み立て
③ 1分間に35cmずつ吊り上げる工法です。
平成4年(1992)5月18日の7時に作業が開始され、リフトアップに7時間、取り付けに7時間を要し、作業開始から14時間後の21時に無事に終了しています。
ツアーガイドの高瀬さんの案内で館内を巡ります。(この日はリクエスト日で参加者は私ひとりだけでした。)
地下1階にはレトロ食堂街「滝見小路」があり、大正浪漫の流れを汲みながら激動の時代を乗り越え、高度経済成長期を迎えた「昭和」、そして毎日毎日目新しくなっていくそんな昭和の町並が再現されています。
また、梅田スカイビルの中は小さな「アートギャラリー」でもあります。
アートディレクターとして著名か北川フラム氏によるものです。
20世紀を代表する建築物・梅田スカイビルに合わせて、20世紀を代表する美術の流れがわかる作品が展示されています。
最初の写真のブロンズ像はオーギュスト・ルノワールの作品です。
印象派の画家として有名なルノワールですが、晩年には彫刻に興味を持ち作品を制作しています。
39階のレストランフロアに戻りツアーは終わりです。
後は、中国料理店「燦宮」でコースを頂きます。
先ずは中国茶が3種類出されテイスティングします。
窓際の席だったので39階からの展望と料理が一緒に味わえます。
金華ハムやフカヒレなどの高級素材が使われています。
ハンバーグの様な料理は「酢豚」と「黒酢」だけで勝負した一品です。
味が濃い印象ですが、豚の脂分を黒酢とが見事に調和していて、非常に美味しかったです。
一品一品の素材と調味料との融合、料理人の匠の技とが絶妙なコースで非常に満足しました。
40階からは有料エリアです。
建築家・原広司が最も造りたかったエリアだと思います。
眺望は素晴らしく360°見わたせます。
西に目を向けると明石海峡大橋が、南東には"我が聖地"の京セラドーム大阪府も見えます。
1993年の竣工からはや30年を経過していますが、今だに新しさや斬新さを感じるのが原広司の"建築の美"なのかも知れないです。
エリア内には緑も多く、オフィス棟で働かれている方々の憩いの場所になっています。
東側に2013年に造られた「希望の壁」は"訪れる人々に癒しの時間を与え、それぞれの心と心を繋いで欲しい-そして大阪の街を緑いっぱいにするための原動力となって欲しいとの願いが込められています。
竣工から30年も経過しての初訪問でしたが、今も輝き続ける新梅田シティの取り組みに感銘を覚えました。