原発の再稼働のために導入したストレステスト(耐震試験)の実際の作業を、原子炉を製造した三菱重工業が受注していたことを18日の私の一般質問で総務部長が明らかにしました。
自社製原子炉の安全性を製造メーカーが調べることは「お手盛り検査」と言わなければなりません。
また、ストレステストそのものの信頼性を揺るがすとともにもなります。
自前の検査機関を持たず原子力メーカーに「丸投げ検査」にゆだねている日本の原子力行政の構造的欠陥を浮き彫りにしています。
政府が再稼働を決めた、大飯原発3、4号機の安全性を評価したストレステスト作業を、同原発の原子炉を製造した三菱重工業が行っていたこともわかっています。
日立製作所は志賀原発・柏崎刈羽原発7号機。東芝は、柏崎刈羽原発1号機と東通原発1号機などでも「お手盛り検査」がおこなわれています。
原子炉の耐震強度のテストは、外部の技術者が評価することで信頼を得るのが本来の姿です。
それを、原子炉メーカーがおこなえば、「これは危ないですよ」とは口が裂けても言えないことはハッキリしています。
もう一つの問題は、ストレステストの結果を審査する原子力・保安院とそれをサポートする原子力安全基盤機構(JNES)の体制です。
そこには、三菱重工業出身の職員や原子力メーカーから多額の寄付を受けた教授が何人もいることです。
こんな「原子力むら」にまみれた「お手盛り検査」では信頼されません。
>セールスマンが自分が売っている商品を悪く言うわけないでしょうに。
東電の社内事故調が最終報告書を先週まとめてましたが、こっちの方は「被告人に判決文を書かせる」ようなもんですな(笑)