アフガニスタン在住のウイグル人、中国への強制送還に恐怖 中東・アフリカ・東南アジア……国境越え広がる中国独裁の魔の手
2021.09.02(kuverty web)
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《ニュース》
アフガニスタンに住んでいるウイグル人たちが、同地域で実権を掌握したイスラム原理主義勢力のタリバンによって、中国に強制送還されることを恐れていると、米政府系報道機関の「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」が報じています。
《詳細》
アフガニスタンには、推定で2000人のウイグル人が在住しているとされます。
ウイグル人の多くは「中国系トルコ人移民」と書かれた期限切れの中国の身分証明書を持っていたこともあり、もし彼らの名前や在住情報が中国に把握されていれば、北京政府がタリバンにその身柄引き渡しを要求する可能性があります。
RFAの取材によれば、タリバン政権が北京政府のご機嫌を取るため身柄引き渡しに応じる可能性が高いと見て、ウイグル人の多くは戦々恐々としています。
北京政府が"ウイグル人テロ組織"とする「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」を念頭に、タリバンに対し「全てのテロ組織と一線を画すことを望む」と主張したことを1日付本欄でも報じました。こうした要求や圧力のなかで、引き渡しが行われる可能性は十分にあります。
そうでなくとも特にウイグル人女性は、タリバン政権による女性抑圧の被害に遭う可能性も高まり、二重の恐怖を感じているといいます。タリバン過激派がアフガニスタンの家々に押し入って若い女性を誘拐しているとの噂も出回っており、誘拐されたままタリバンの男性と強制結婚させられる懸念もあるといいます。これは、ウイグルで女性たちが味わっている苦しみと同じです。