2000年 アグネスフライト
1998年、1999年と前人未到のダービー連覇を成し遂げた武豊。
この年は、皐月賞を制したエアシャカールで臨む。
もちろん1番人気。
ダービー3連覇という、大記録に挑む。
ところで・・・
競馬界では、騎手はデビューする際に必ずどこかの厩舎に所属します。その厩舎の調教師が管理する馬にレースや調教で乗って技術を磨いていく。
武豊がデビュー時に所属していたのは、武田作十郎厩舎。
当時、父の武邦彦も既に調教師となっていましたが、彼は父も騎手時代に所属していた武田厩舎の門を叩きました。
そこに先輩騎手として所属していた河内洋。
武豊にとっては、目標とすべき騎手。
武田調教師も豊に「河内を見習え」と言って、豊の成長を見守っていたそうです。
その河内洋、
このダービーでは3番人気のアグネスフライトに騎乗。
彼は、まだダービーに勝ったことがない。
この2頭によって、勝利が争われるであろうことを確信していた半兵衛。
この2頭絡みの(熱い)馬券を握りしめていました!
後方4番手からレースを進める豊。
なんと、最後方にいる河内。
有力馬2頭が後方から、前の様子をうかがっている。
3コーナーから進出した武シャカールが、残り300mで先頭に立つ。
そのとき河内フライトは、まだ3馬身ほど遅れていた。
が、小さな体で、外から力強く迫ってくるアグネス。
残り100mで、遂にシャカールと体を合わせる。
2頭は壮絶な叩き合いの末、体を並べてゴール。
河内の夢か!
豊の意地か!!
どっちだっ!!!
たった7センチの差で、
兄弟子河内、ダービー初制覇。
弟弟子の豊、3連覇ならず。
半兵衛が見たダービーの中でも、最も素晴らしいダービーだったと思います。
そして、
握りしめていた馬券。
競馬ファンとして、欲ではなく、信や願で馬券を買う、年にたった一度のレース、日本ダービー。
信が大きな力になり、
信じられない結果に・・・
腰が抜けそうになりました。。。