橋下「教育改革」に怒り
「生徒に目が行き届かない」
学校づくり考える
大阪府立高等学校教職員組合(府高教)北支部は30日、教育の管理・統制を強める橋下・「維新の会」の教育「改革」を乗り越えて大阪の教育を語りあおうと大阪市天王寺区でつどいを開きました。
生徒の豊かな発達を保障し、保護者の期待に応える学校づくりを「オール職場」と父母・府民との共同で進めようと42人が交流しました。教師4人が「学校選択制により地域の経済力・教育力で生徒の学力が決まってしまう」「教育委員会の複雑な入試制度に翻弄(ほんろう)されている」など現状を報告しました。
これを受けて元東京都立高校校長の渡部謙一氏が発言。「石原慎太郎都知事の『破壊的教育改革』の問題点は排除の論理で教育の機会均等そのものを破壊していること」と指摘し、教育充実のために教職員や保護者、地域の人が集団議論してこそ学校現場に活力が生まれると語りました。
小野田正利大阪大学大学院教授は「教育の基本は多様性と寛容性だ」と強調。社会の閉塞(へいそく)感から弱い者がより弱い者をたたく危うさのなか冷静に自分の意見をいえる社会が求められると話しました。
参加した府立高校の女性教師(60)は「目の前の生徒たちが大事なのに目が行き届かないことを多くの人に知らせ、怒りを橋下『教育改革』に向けたい」と話しました。
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