2011年3月13日(日)「しんぶん赤旗」
医療班を現地へ派遣
民医連 救護に全力
全日本民主医療機関連合会対策本部(藤末衛本部長)は、「すべての国民の生きる権利、被害者の権利を守るために最善の努力をする」として被災地の救援・救助活動に取り組んでいます。
山形県の関連病院から宮城県へ、新潟県から福島県へそれぞれ医師を含め3人ずつ派遣し、救援物資を届けるとともに現地の実態を把握します。東京からは8人程度が救急車両で現地入りします。
宮城・塩釜
宮城県塩釜市の坂総合病院では被災者が救急車で次々と搬送されてきました。ICUの患者も受け入れ、救助に当たっています。津波にながされて水死したり低体温などで死亡した人は10人にのぼりました。けがをした被災者が外来で治療をうけました。
重油と水がいつまで持つか心配されます。麻酔や酸素が補充できずに調達が緊急に求められています。透析患者の受け入れ先が県内になく、他県へのヘリコプターでの搬送を手配しています。
仙台
宮城県仙台市の長町病院は、地震発生とともに130人の入院患者を1階ロビーに移動し安全確保を図り、全員無事です。
建物は倒壊することなく、ガラス窓が割れました。自家発電で病院機能を維持。外来患者の治療に当たるとともに、避難所になっている長町小学校に医師1人、看護師2人、事務1人の医療班を派遣して救援・救助活動に取り組んでいます。
福島・いわき
福島県いわき市の小名浜生協病院は高台にあるために被害は少なかったものの、福島第1原子力発電の事故を受け、ヨード剤(ヨウ素剤)の確保を要請しています。
全日本民医連の長瀬文雄対策本部長代理は「まずは医療支援をし、状況が落ち着いたら防寒具や携帯コンロなど物資の支援もしていきたい」と話しています。