正しさよりは幸いを
正しく生きよ、と言います。
しかし、生きることにとって、正しさとはそれ程大切なものでしょうか。
大体正しさを口にしていると、必ずといってよい程、争いになるではありませんか。
イエスは、心の清い人たちはさいわいであるといわれましたが、
そういう人たちを正しいとはいわれなかったではありませんか。
正しく生きようとするよりは、幸いに生きようと心がけましょう。
ただしその場合に幸いを人と分かち合う心だけは決して忘れないように。
それでよいのです。
正しく、正しくとあまり言わない方がよいと思います。
藤木正三著 断想 神の風景 人間と世間より