to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

サイレント・プア 第5回

2014-05-12 21:12:48 | TV dorama

サイレント・プア――「声なき貧困」、あるいは「見えない貧しさ」。
現代における貧困は単なる経済的貧しさを意味しない、地域における孤独や弧立こそ、
新しい今の時代の貧しさなのだという、取材を通じた現実を基に、
真の豊かさとは何かを問うドラマ。

ドラマ10 『サイレント・プア』毎週火曜 午後10時00分~10時48分
作者 相良敦子
演出 伊勢田雅也/清水拓哉/長谷知記
音楽 佐橋俊彦
主題歌 Hold Your Hand/Perfume
出演 深田恭子/北村有起哉/桜庭ななみ/北村総一朗/長内美那子/市毛良枝/米倉斉加年
【第5回】30年の孤独
涼が作った引きこもりの自立を支援するサロンに否定的な自治会長の園村幹夫(北村総一朗)。だがその園村のひとり息子で海外で成功しているはずの健一(阪田マサノブ)は、実は何と30年間も自宅に引きこもっていた。息子の行く末を案じた園村は、涼に健一の存在を打ち明ける。涼は背景に、人生の選択の全てを父である園村が決めてしまっていた問題があると見抜き、それぞれに語りかけることで親子の間を変えようとする。。

涼たちが支援している、引きこもりの自立をサポートするカフェに
園村が現れ、手当たり次第に「何で出てくる気になったんだ?」とその場にいた青年たちに詰め寄り、
その様子に何かを感じた涼は園村に話を聞こうとします。
しかし、その存在を隠し続けていた園村も、引きこもりの息子がもう50にもなることから、
自分ではどうすることも出来ずにいた息子の存在を打ち明け、涼に助けを求め―。

毎日声掛けをする中で、健一の気力を奪った傷に触れる涼は、
自分の価値観を息子に押し付け、受験の失敗から、人生の落伍者のように傷つけ、
他の選択を許さなかったことが誤りだと園村に静かに断じます。

そんな事で、と思う人も多くいると思います。
しかし、そこで親に聞き入れてもらえず家を出る勇気のない人が、きっかけを掴めぬまま30年…。
何かの記事で、実は40代、50代の引きこもりが多いというのを目にしたことがありました。
それは引き籠っている方も苦しいかもしれないけど、年々老いを感じる親にしてみたら
藁にもすがりたい思いであったという気がして、、この親子を見守りました。
あの絵を観た時には、思わず知らず、、涙が出ました。。。
彼が30年ぶりに描いたのは、、地平線まで真っ直ぐ延びた「道」でした。


課長のいう「声なき声を拾う」涼の、
心の感度がいいというのか、
誰もが自分から訴え出てこれない問題に力を貸してくれるCSWの存在は、
縦割り行政の隙間の苦難であり、その為に予算確保もままならない現状の救いです。
いろんなケースの対応(支援)もまた、彼女たちが奔走して地域の協力者をみつけて成り立っているのですよね~・・。


着古した古い服も、ちゃんとキレイにアイロンをかけて身に着ければ
昨日とは違った、新しい自分になれる気がする――新しい日になる気がする…。


心を込めて、夢中で仕事をして、やっと生きて息がつけた、、涼自身の
過去から解き放たれ、自分から解放される日は何時なんでしょうか・・?

レイルウェイ 運命の旅路

2014-05-11 21:04:05 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 The Railway Man
製作年度 2013年
製作国・地域 オーストラリア/イギリス
上映時間 116分
原作 エリック・ローマクス
監督 ジョナサン・テプリツキー
出演 コリン・ファース/ニコール・キッドマン/ジェレミー・アーヴァイン/ステラン・スカルスガルド/石田淡朗/真田広之

エリック・ローマクスの自叙伝を映画化したドラマ。
第2次世界大戦中に日本軍の捕虜となったエリック(コリン・ファース)は、タイとビルマ間を走る泰緬鉄道建設のための強制労働に就かされる。彼は過酷な戦争体験に苦しみながらも、妻パトリシア(ニコール・キッドマン)と一緒に穏やかな日々を送ろうとしていた。そんなある日、エリックは当時施設にいた日本人通訳の永瀬(真田広之)が生存していると知る。

人は、憎しみを
断ち切れる。

このキャッチコピーが、鑑賞後そんなに響いてこなかった。むしろ復讐の執念が残った―…
ただ、戦争終結後何十年も痛ましい記憶に苦しんだ主人公が、
自分を拷問したかつての日本兵と対峙してから、自分を乗り越える様子に
一方側の主観で語られる物語の、「事実」がどうだったかよりも
PTSDを乗り越える為の終戦後の個人的対処に、驚きの方が個人的には強く残った物語。

ローマクスが作ったラジオの受信機が日本の憲兵にスパイ行為と誤解される辺りや、
そこからの流れは戦争時、当然の流れであったように思う。
その辺りは事実であったと思う。やるかやられるかの「戦争」なのだ。
しかし、
こういう(恐らく事実の)過去の記憶に混ぜられる現在の人物たちの演出に、やはり
意図的な制作側の底にある憎悪というか、悪意を感じてしまう。

特にフィンレイの顛末と、
直後に再会するローマクスと永瀬の下り......


この舞台となったシンガポール陥落後の泰麺鉄道に駆り出された20万人のうち、
戦争捕虜となった英国軍とオーストラリア軍は4万人以上。
なのでオーストラリアとイギリスのスタッフで制作されたのだろうが
実際にはそれ以上に多くのアジア人の捕虜が過酷な労働の犠牲になっている。

ローマクス個人の視点で描かれ、
ローマクスが(上から)赦しを与えるという描写に、
戦争捕虜の残酷な実態があったとしても、その心理描写が一方的であり、
作品全体に反日感情が満ちていると感じたのは私だけだろうか?
そもそも世界のいろんな国を植民地化してきたイギリスが!
と、この語り口(赦しを与える)にもの凄く違和感を覚えた。

日本兵の日本語が聞き取れないほどの違和感がここでも。なんちゃって日本人が登用。
なので、長瀬役の2人には心底安堵するとともに、
この役を意義をもって演じた真田さんと石田さんにはそういう意味でも感謝したい。
特に、セリフでその心情を封じられている流れでの真田さんの演技はやはり素晴らしい。
まるで日本軍の罪を一身に負っているというか、、、。

しかしそれでも、
「英国史上最悪の災難」と位置づけられるこの戦争の失敗が、今なお多くのイギリス人に根深く残っていると感じさせて
戦争による軍人としての傷を抱えて生きる長瀬を、一方的に「赦して」終わるこの編集が
日本人の知る美談としては終わらせない、執念のようなものを感じさせるといったら言い過ぎか。

弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~#4

2014-05-08 22:31:35 | TV dorama

TBS (土)21:00~
原作 高橋秀実「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー (新潮文庫)
演出 菅原伸太郎/池田健司 ほか
脚本 倉持裕
出演 二宮和也/麻生久美子/福士蒼汰/中島裕翔/有村架純/本郷奏多/山崎賢人/荒川良々/川原和久/笹野高史/薬師丸ひろ子
第4話
試験期間に入った城徳高では、部活が全面禁止となり、野球部に密着取材する璃子(麻生久美子)は記事が書けないと嘆く。一方、青志(二宮和也)は部員たちにできる範囲で自主トレを続けるよう指示するが、勉強しなくても好成績をキープしている赤岩(福士蒼汰)以外は、厳しい状態だ。そんな中、赤岩が璃子に自分への密着取材を提案。しかし、城徳らしさを求める璃子は、部員の勉強する姿にスポットを当てることにする。。

今回は主に、試験期間に入った2週間の、野球部員たちの動向と、
在学中常に試験ではトップだったらしい青志が、彼らに足りないもの、必要なモノを求めていく姿が語られますが、
メインとなったのは成績も常に上位、環境も申し分ない恵まれた赤岩の″悩み″でしょうか
「モテる上に勉強も出来て、その上にブルペン・・
・・オレは堕落する―」ちょっとうざくなってきました赤岩クンのキャラ

試験期間中の2週間は部活動禁止
白石以外はほぼ東大を目指さす部員たちよりも、その禁断症状が著しい青志(笑)
「あ”ぁ~、邪魔だな~、 勉強が~・・・。」(←教師かよ、爆)
1日24時間を、時間が「ある」という奴と「ない」という奴の差は「センスの差」おおお~

で、そのセンスから導き出した確率論から(笑)
「城徳野球部は守備を捨てバッティングに 全体重を傾ける。」
凄いっ!!凄いシンプルな決断~!!
仕方ないよね?賢いけど、経験も時間も無い彼らにとって野球は青春の賭け

難しい球が自分に飛んでくる想定で、更に難しい守備練習に明け暮れるよりも、
10点取られたら15点を捕りに行く、打撃の練習に絞る!
果たして青志の考える「ハイリターン、ノーリスク」が、実現される、結果を生むのか?
とにかく「城徳高野球部の戦略」は決まりました~

ぃやあ~~、今回も受けたのは、ニノ監督と部長・荒川良々コンビ
生徒たちが試験中、ガマン限界の青志監督のノックを受けてたのが
部長だった時~~~
(部)「まだまだぁ~~」
(青)「マダマダ。」 ←誰しごいてんの?可笑しいでしょ(爆)

バッド・ティーチャー

2014-05-08 21:43:52 | the cinema (ハ行)

原題 BAD TEACHER
製作年度 2011年
上映時間 92分
監督 ジェイク・カスダン
出演 キャメロン・ディアス/ジャスティン・ティンバーレイク/ジェイソン・シーゲル/ルーシー・パンチ/ジョン・マイケル・ヒギンズ
婚約者の親に金目当てだと見抜かれて破談になり、かつての職場である中学校へ復帰した女教師エリザベス(キャメロン・ディアス)。適当に授業をこなす中、ハンサムなスコット(ジャスティン・ティンバーレイク)が代理教師として赴任する。彼が大企業の御曹司だと聞くや、エリザベスは玉のこしに乗ろうと一念発起。スコットの元カノが巨乳だったという情報をつかんで豊胸手術を受けようとするが、その費用が1万ドルと知ってがく然とする。そこで、生徒たちが課外活動で行っている洗車アルバイトに割り込み、その売り上げを着服しようとたくらむが……。

笑っちゃうのが、このキャッチコピー「キレイゴトじゃ 幸せはつかめない。」なのね
でも、お金がなくて、美人教師。という設定が必要だったのだと思うけど、
やっぱ、教師がこれではイカンでしょう~。OLとか女医じゃダメだったの~?
スタイル以外は良いとこなしを強調し過ぎで、思ったより笑える部分も少なかった。
ま、私が真面目なのと、親だからでしょうか~

狙いを定めたスコットも、どこがいいんだか同僚教師も目を付けてきて、ガチバトル
豊胸さえすれば、カレは私のモノ、みたいな(笑)思い込みだけで
悪どいというより、かなりセコイ金儲けにエンジン全開になるキャメロン~
かなりなガツガツ女っぷりです
さて、ライバル教師との、一歩も譲らない勝負の行方は
ドッチもどっちなのだけど、そのやり口で、ライバル教師に肩入れしたくなるシーンも

公開時は観たいリストに入れてたのが、観に行けず、それすらも忘れてた。
コチラもTOKYO MXTV、シアター092なんだけど、これは日本語吹き替え版だった!
ヘタというのではなく、声のトーンがキャメと合わなくて超、違和感
ライバルのルーシー・パンチの声は全く違和感なかったのに、凄い落差。
全体にちょっとイタイ、お寒い女史のコメディなんだけど、意外と笑いどころも少ない。
1時間半なのに途中2度ほど休憩して、やっと見終えた、と言う感じ(苦笑)
唯一可笑しかったのがココ↓シャワー洗車シーン

相変わらずスタイルの良さを強調するシンプルなキャメロンの衣裳
まあ、お家で気楽に観るのにはいいかもね

もう直ぐ、サイレント・プア♪

2014-05-06 21:45:39 | Weblog

第5回の今夜もまた引きこもりの息子と、
先日ホームレスを退去させろとねじ込んできた自治会長の心に迫るお話。
「30年の孤独」という、、タイトルからして泣けてきそう、、、


「南くんの恋人」から丁度10年で、恭子ちゃん扮するちよみのお爺ちゃんだった
北村総一朗さんと共演するんですよねぇ・・・ほんと、10年が速い
北村さんもご自身のブログで当時のことに触れられています。
しかーし、北村さんのブログタイトルがかっこいいの、行住坐臥コチラ

サイレント・プア 第5回は、このあと10時から。
【再放送】総合 2014年5月13日(火) 午前1時25分から

サイレント・プア 第4回

2014-05-06 21:19:42 | TV dorama

サイレント・プア――「声なき貧困」、あるいは「見えない貧しさ」。
現代における貧困は単なる経済的貧しさを意味しない、地域における孤独や弧立こそ、新しい今の時代の貧しさなのだという、取材を通じた現実を基に、
真の豊かさとは何かを問うドラマ。

ドラマ10 『サイレント・プア』毎週火曜 午後10時00分~10時48分
作者 相良敦子
演出 伊勢田雅也/清水拓哉/長谷知記
音楽 佐橋俊彦
主題歌 Hold Your Hand/Perfume
出演 深田恭子/北村有起哉/桜庭ななみ/坂井真紀/左時枝/香川京子/市毛良枝/米倉斉加年

【第4回】母の歌
涼の親友で民生委員の石田敬子(坂井真紀)には、若年認知症を患っている母・敏子(左時枝)がいた。ある日、敏子は敬子の幼い娘とともに行方不明になってしまう。実は敬子は長年生き別れだった母との苦い思い出を抱えており、それを知りつつあえて同居を勧めた涼は責任を感じ、必死で行方を捜すのだった。一方、元ゴミ屋敷の主・房枝のもとには、なにやら怪しげな男が出入りするようになっていて――。

元ゴミ屋敷の主・房枝のところに頻繁に出入りする男がいる――そう教えてくれたのは、
3年前に越してきたあの隣の住民でした。
栗ごはんの件以降、それとなく気にかけて様子をみていてくれたということですね。

男は尋ねるまなかたちに「親戚の者」だというけれど、明らかに挙動不審。
そんな時、敬子の母と娘が帰ってこないと連絡を受けて、みんなで捜すけど行方が掴めず、
涼は仲間や市役所の職員に一斉メールをするが、
仲間は協力的だけど、これも職員には歓迎されず・・・


結局涼の送ったメールにより2人は無事にみつかり、、
子供の頃に、その母親に一度捨てられた想いを引き摺っていた敬子も、
当時、追い詰められていた母親の状況が解ったことによってわだかまりを溶かす。

若年認知症は、一見しては解らないので、やはり涼の言うように、
地域のネットワークがもしやの時には大きな力を発揮するのは間違いない。
隣人が気にしていておかげで房枝を騙そうとしていた悪徳業者は逮捕されたし、なによりも
「私はこの町で、もう孤独じゃないと解った」という言葉に、まなかちゃんも報われた思いがしたと思う。
コチラまで、とても嬉しかった。。。

傷つけたり、傷つけられたりしながらも、状況をもっと良くして行く為には
ガンガン内部に攻めていく涼が、かっこいいです!
その涼の構想に賛同するひとが増えて、
また新たな対象者に、今度は「協力者」というボランティアとなって人材が増えて、
それが次第にソーシャルワークの底上げをしていってる。
これは実際、理想の形だと思う。

悲しみを抱えている人たちも、住んでいる街も、こうであったらイイナというドラマ。
さて、次回はどう変わっていくのでしょうか、楽しみです。

ラビット・ホール

2014-05-05 20:48:48 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 RABBIT HOLE
製作年度 2010年
上映時間 92分
監督 ジョン・キャメロン・ミッチェル
出演 ニコール・キッドマン/アーロン・エッカート/ダイアン・ウィースト/タミー・ブランチャード/マイルズ・テラー/サンドラ・オーパトリシア・カレンバー
郊外に暮らすベッカ(ニコール・キッドマン)とハウィー(アーロン・エッカート)夫妻は、愛する息子を交通事故で失った悲しみから立ち直れず、夫婦の関係もぎこちなくなっていた。そんなある日、ベッカは息子の命を奪ったティーンエイジャーの少年と遭遇し、たびたび会うようになる。

なんとなく私たちは思っている。子供は親より先に死なないものだと。
しかし、その順狂わせが自分の家庭に起きてしまったら、、、想像できない。したくない。
それはきっと、感情が死んでしまうような恐怖かも知れない。

物語は、4歳の息子を喪くした夫婦が立ち直れずにいたある日、隣人がディナーを誘いに来るところから
既にボディブローが始まっていて、、隣人に踏みつぶされた花の苗…。何気ない、悪気のない過失さえも
取り返せない事故へと及ぶ危険を暗示させて幕を開け、
妻が妹の妊娠を知るところから加速をつけて動き出す、絶望的な日常。。。

子供を突然失うという喪失感も、立ち直ろうと向かう方法も、妻と夫では違う。
夫には仕事という避難所があり、仕事から解放されて息子を偲びたい。忘れたくない。
だけど、一日中家にいる妻は、毎日帰る事のない息子の想い出に囲まれてもがいていた。

当然友人、隣人、実家との関係も上手くいかず、とりわけキツイのが、
妻が妹の妊娠を知って実家に4歳の息子の服を持って行った時の上からな態度に、
私も息子を同じように失ったと言う母親に対して放った「同列にしないで!」
だらしない妹や、薬中の兄の死と、自分の息子は違う!
夫の勧める会のメンバーたちも「違う」!息子を奪った神なんか持ち出さないで!

しかし、彼女はバスで通学している加害少年を見かけた時から目が離せなくなり――


バスの車窓の少年の横顔に、ベッカは自分と同じ喪失感と諦めに似た何かを感じたのだろうか。
普通に考えれば顔をみたくない筈の少年に引き寄せられるベッカ。。
言葉を交わすきっかけになったのは彼が図書館に返却した「並行宇宙」の本。
その理論を基に彼の本はまだ制作中なのだけれど、ベッカの心を掴んだ。
今、この現実は「悲劇バージョン」かも知れないけどどこかで「幸せバージョン」が展開されているのかも?

私的に心にキタのは、ベッカの母の言う、悲しみは「忘れることなどできない」けれど
時間が経つにつれ次第に重さが軽くなる。やがてポケットの中の小石ほどになり、
ソレがある事を忘れそうになるけど、ポケットに手を入れるとそこにある―というセリフ。
悲しみは軽くなって欲しいけど、、すっかり忘れてしまいたいわけじゃない・・。

余りに深い衝撃を受けて自分を見失いそうな時、孤独なベッカは慰めや励ましよりも
思いがけない相手と接したことで知ったパラレルワールドに光を感じたのだろうか.....。
ある夫婦の悲劇からの再生を描いた、脚本も素晴らしいけれど、
ニコールの演技に引き寄せられた作品でした

TOKYO MXTV、シアター092、時々凄くいい作品を放送してくれる

とらわれて夏

2014-05-02 23:32:22 | the cinema (タ行)

原題 LABOR DAY
製作年度 2013年
上映時間 111分
原作 ジョイス・メイナード
監督 ジェイソン・ライトマン
出演 ケイト・ウィンスレット/ジョシュ・ブローリン/ガトリン・グリフィス/トビー・マグワイア/トム・リピンスキー/ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク/ディラン・ミネット/クラーク・グレッグ/J・K・シモンズ

ひょんなことから逃亡犯の男性をかくまうことになった女性が、彼と惹(ひ)かれ合った果てに重大な決断をする5日間を見つめていく。監督は『JUNO/ジュノ』『ヤング≒アダルト』などのジェイソン・ライトマン。
9月初めのレイバーデイの連休が迫る、アメリカ東部の閑静な町。シングルマザーのアデルとその息子である13歳のヘンリーは、逃亡犯のフランクと出くわしてしまう。絶対に危害は加えることはないという言葉を信じ、アデルは彼を自宅にかくまうことに。やがて、家や車を修理し、料理を作り、ヘンリーに野球を教えるフランクに安らぎを覚え、魅了させられていくアデル。そして、人生を大きく変えかねないほどの重大な決意をする。

ラブストーリーというジャンルですが、ヒューマンドラマに入れたいというのが正直な感想。

うつ病で引きこもりのアデルは、ヘンリーの母親という役割にすがっていたけど、
母親想いのヘンリーは、自分の限界を感じていた頃、、、
そして「意図して人を殺めたことは無い」ヘンリーにも信じられる家族が必要だった…―

本来父親がこの年頃の息子に教えるべき″男のたしなみ″をヘンリーに示すフランク。
手際よく料理を作り、修理に掃除にワックス掛け。
アデルは少し元気になり、そんな母をみて少し重荷を下せるヘンリーだけど、、、

愛を無くし立ち直れない女と、去って行った父親の代わりに健気に母を支える少年に
降ってわいたような災難かと思われた脱獄囚の男との出会いは、不思議にも、
必要な時、必要としている者たちが出会ったとさえ思える


予告で予想した範疇のドラマでしたが、
ややもするとありふれたメロドラマで片づけられる物語を、キャスト陣の演技が援けていて
低俗なラブストーリーにはならずに、優しい人間ドラマにしていました。

ただ、繰り返し挿入される若い男女の危うい回想シーンが、解りづらかったのは、
もう、、ひとえにフランクの青年時代がイケメン過ぎたからなのだと断言しちゃう(笑)
どう考えても
海ドラ「SUITS/スーツ」のマイク・ロスのダメで悪い親友役、トム・リピンスキーが
10数年でジョシュ・ブローリンに、というのは理解するのに時間がかかったよ
そうそう、あと「クローザー」のロス市警の本部長J・K・シモンズはあれだけ?の
ちょっと勿体ない使い方。もっと厭らしくピーチを毎日持って来て欲しかったわ(笑)

生きて呼吸することでいっぱいいっぱいの母親のケイト、今回は脱いでいないのにエロティック。
母想いで優しいけれど、フランクに男としての憧れと嫉妬にも似た感情を秘めたヘンリーを、
ガトリン・グリフィスの演技が印象的で、
大きな感動とかはないけれど、普通にスリリングで後味のいい、愛の物語でした

今月の気になる作品♪

2014-05-01 20:24:23 | Weblog


昨日の大雨で、すっかり輝きを取り戻した新緑に、
白やピンクの春の花々が競い咲き、
今日は、天気予報よりもずっと爽やかな5月のスタートになりました

ポイントも溜ってるし、ホントはじゃんじゃん映画館にいきたいところだけど、
待ってた作品が直ぐに1日1回の上映になるとか
出掛ける段になって用事が入ったりと、なかなか上手くいかないけど、
今月はこんなに観たい作品が!
しかも、、、先月同様、地元公開無い作品もあるのよね~。。こんな感じ

5月1日
とらわれて夏
ケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリン
予告は粗方の想像がついちゃう感じなのだけど、この脇キャストで興味を惹かれた。

5月10日(土)
ブルージャスミン
ケイト・ブランシェット
大好きなケイト。でもウディ・アレン監督、、、に迷う1本。
地元公開ナシ。新宿ピカデリーシネスイッチ銀座

5月16日(金)
闇金ウシジマくん Part2
山田孝之/綾野剛/菅田将暉
前作はDVDでしたが、面白かったのに草稿中のまま。今回は観に行けるかな~。
前作よりもキャストにそそられる~~

ニューヨーク 冬物語
コリン・ファレル/ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ/ジェニファー・コネリー
余命が残り少ない令嬢と恋に落ちた男が100年の時を超えてたどる数奇な運命!
コリン・ファレル、、別に好みじゃないけど面白そうな予感~が、しかーし
丸の内ピカデリー新宿ピカデリー2館のみ、、、こちらが予告

5月24日(土)
ぼくたちの家族
妻夫木聡/原田美枝子/池松壮亮/長塚京三
なんとなく家族ドラマが多くて遠ざかっていたブッキーと池松クンが共演で気になる♪

ラスト・ベガス
マイケル・ダグラス/ロバート・デ・ニーロ/モーガン・フリーマン/ケヴィン・クライン
濃いじぃちゃんたちのやんちゃな物語、、きっと騒がしいだろうなあ、、(爆)

5月30日(金)
MONSTERZ モンスターズ
藤原竜也/山田孝之/石原さとみ
見るだけで他人を思い通りに操作できる特殊能力を持つ男と、その能力が唯一通じない男の激闘!
今月は山田くん2本~

X-MEN:フューチャー&パスト
ヒュー・ジャックマン/ジェームズ・マカヴォイ/イアン・マッケラン
『X-MEN2』以来のブライアン・シンガーが監督。期待を抑えて♪

5月31日(土)
瀬戸内海賊物語
柴田杏花/内藤剛志/小泉孝太郎
南北朝、室町、戦国時代にわたって、瀬戸内海で活動した海賊衆、村上水軍をモチーフに、
海賊の血を引く少女が村上水軍の財宝を求めて冒険を繰り広げるドラマ。海賊大将軍、村上武吉の末裔にあたるヒロインが見つけた笛が埋蔵金の謎を示すものだったことから、お宝探しに挑む姿が描かれる!
しかーし、公開劇場少なっ新宿ピカデリー遠いよ

六月燈の三姉妹
「東京難民」に続いての佐々部清監督作品
鹿児島の和菓子店を舞台に、経営不振の店を再建すべく3姉妹が奮起する姿を描いたホームコメディー。
これも地元での上映ナシ。TOHOシネマズ 日本橋シネマート六本木他。。

美しい絵の崩壊
ナオミ・ワッツ/ロビン・ライト/ジェームズ・フレッシュ/ヴィルゼイヴィア・サミュエル
惹かれるんだけど地元公開はナシ。新宿武蔵野館ヒューマントラストシネマ有楽町

こんなに後半に集中しちゃうと困るンですけど~
なんとか時間をやりくりして、出掛けられたらいいんですけどね♪

来月は恭子ちゃんの「超高速!参勤交代
ケンイチくんの「春を背負って」もあるんだもん、楽しみ~

1年前の今日は、、、
アイアンマン3
「さらば――アイアンマン。」「アベンジャーズ」の戦いから1年。――すべてが変わってしまった。製作年度 2013年上映時間 133分脚本 ドリュー・ピアース 、シェーン...

今月の気になる作品♪
花は咲き、緑萌える5月―自然を見渡せば生命力に溢れるこの時期も、ある意味、そこを乗り越えるのに、大いにエネルギーを消耗するものかも知れません。年度末から、4月の仕切りなおし...