to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

神様、もう少しだけ

2009-04-18 14:28:18 | TV dorama
過去の傷を引き摺り、生きることに傍観的な音楽プロデユーサー・石川啓吾と
生きるということの意味を手探りしていたイマドキの女子高生・叶野真生が出会い、
その運命的な一夜に、もう少女がHIVに感染していたことから、
数々の困難な壁を乗り越える姿を描く、「生と死」「愛と勇気」を問うラブストーリー。
1998年夏クールのフジテレビ火曜日ドラマ
脚本 浅野妙子
演出 武内英樹、田島大輔、岩本仁志、西浦匡規
音楽 S.E.N.S
【主題歌】『I for you』 LUNA SEA
【挿入歌】『In the Sky』、『きらら』 工藤静香
出演 金城武/深田恭子/加藤晴彦/仲間由紀恵/矢沢心/田中有紀美/竹下宏太郎/平田満/田中好子

第3回 「生きている…その喜びと悲しみよ」
私、病気を移されたんだ。その病気っていうのはね、エイズなんだよ」
真生の震える告白から、自分もHIVキャリアであるかも知れない―恐怖が啓吾を苛立たせる。
街を彷徨い、街に生きる人々を今さらのように気づき眺める。嘗ては上から見下ろしていた人々の「生」。
緑の中で、今愛しむような彼らの日常の「生」をみつめる啓吾・・・。

 生きることにイミなんかあるのか?そう言っていた啓吾が、
命の期限を意識し、恐怖感に目覚める姿が描かれていく今回.....。

イサム(加藤晴彦)に二度目もクロだったと知らせに行ったことから、真生がHIVに感染していることを、イサムに気がある香奈(田中有紀美)が知り、
クラブに出向いて美香たちに話したことで、学校では真生へのイジメが始まる。

一方、自分もHIVキャリアであるかも知れない恐れが啓吾を苛立たせ、落ち着かない日々を送っていた。
街を彷徨い歩き、ファンにすらぞんざいになってしまう啓吾―。

その頃学校ではイサムの同僚の香奈が流した噂が広がり、イジメが全体化していて、その中に親友の麻美までが。。
孤立する真生は、公園で麻美から虐められる理由を聞かされてショックを受けるが、そのことを否定せず、
固まってしまった麻美に「大丈夫だよ。こっちから縁切ってやるからさ」と・・・

母からのバースディプレゼントをみつけ、優しい母の言葉にひかれるように会いに行けば、思いがけないシーンを目撃し、裏切られた思いでベッドで泣き崩れる。。
学校でもハブられて一人ぼっち、母にも捨てられた思いで、イサムにも裏切られたと思い―
そんな孤独な夜に、「お前の言うとおり、俺、怯えてるよ」と啓吾からの検査を受けたという電話がくる。
この病気は一人ぼっちになっていく病気なんだ」「啓吾がクロならいい。。仲間が欲しいよ...」初めて弱音を吐く真生・・・

もぅ、、駄目。。。
この回から涙が乾くことはありません。
窓越しの家族でのバースデーパーティー。母の浮気を知らない父が笑っていて、、母も何事も無いように笑っている・・
家に入れない真生は、雨の中、捨て犬のように濡れながら啓吾を待つ。
啓吾のHIV検査はシロ。その報告書を隠す啓吾。。
真生は偶然見つけ「うそだよ、嬉しいにきまってるじゃん啓吾がシロで嬉しいよ
「これでアタシとケイゴはもう関係ない」という真生がいじらしい。自分の為に啓吾が死ぬなんて、耐えられないもんね。

お前が教えてくれたんだよ。俺がまだ生きてるってこと」―啓吾のつぶやきは真生に聞こえない。


このドラマが、年齢を超えて、多く人の心を掴んだひとつに、
無駄の無いストレートなセリフがあるように思います。
この時、30代後半の浅野さんの、驚くほどの時代感覚。恭子ちゃんのセリフに、その年代のナマの声を感じますし、不要なシーンもセリフもありません。
真生と啓吾のやりとりは基本的に、最小限の、伝えたい言葉だけです。
相手のこころに刺さる大事なひと言。今、訴えたいこころのひと言―で、
啓吾の孤独と優しさが、真生の中の、子供らしい純粋さや戸惑いや人を想うこころが伝わってきます。

金城さんの啓吾も、恭子ちゃんの真生も、決してセリフは多くなく、ほとんど表情で表現していきますが、
これはやはり浅野さんの脚本が、丁寧で、無駄がなく、素晴らしかったのだと思います。


ところでこの回は、母親がアルバムを見るシーンで、恭子ちゃんの実際の写真が使われています。
七・五・三の時の晴れ着、幼稚園くらいの恭子ちゃん、可愛いです♪

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4 コメント

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キャスティング&脚本 (Any)
2009-04-18 16:28:08
kiraさん、こんにちは~♪
私もこのドラマは、再放送も含め カブリついて観てました!
なのでシリーズ記事、毎回楽しみで
首を長~くして待ってました!(kiraさん上手過ぎ!)
丁寧な感想をありがとう 

この回も深く印象に残ってますが、
kiraさんが書かれてるように、無駄の無い
ストレートなセリフがホント良かった。
観る者によって、等身大の自分と重ね合わせたり
或いは親目線で見たりと
幅広い層に支持されたドラマでしたよね。

何回も見てた割には全く知らなかったんですが、
これって、各賞を総なめにしてたんですね!
ドラマアカデミー賞すら知らなかったわぁ~
いや確かに、主題歌/挿入歌全てが良かったし、
もちろん!恭子ちゃん&金城くんは文句無しのキャスティングでした☆
でも意外だったのは、恭子ちゃんが助演だったということ・・・
てっきり主演かと思ってました。
私、実はこのドラマの恭子ちゃんが一番好きなんですよ。
kiraさんはどの恭子ちゃんが一番好きですか?
え?選べない?ですよね~すみません。
返信する
完徹です;;; (ゆう)
2009-04-19 09:34:28
おはようございます^^/

昨日「神すこ」のDVDを引っ張り出してきました。
久しぶりに目にするディスクの
“空模様”はなんて言うかとても
神聖なものに見えましたよ。

とりあえず1~2話だけ・・・
と思ってたんですけど、無理でしたね。
一気に最終話まで見てしまいました。
完徹でお肌がボロボロですぅ~~

デンファレの次に象徴的なのが
“神すこ橋”(中央大橋)ではないかと
思うのですが、どうでしょう?
って、3話ではまだ登場しませんよね
“神すこ橋”。
先走ってしまいました、すみませ~ん
ちなみに3話でのベストシーンは
HIV検査結果が陰性だったとわかった
瞬間の啓吾の“困惑顔”かな。
ほっとしたはずなのに喜べない複雑な
胸中をうまく表現してたな~と。

恭子ちゃんの幼少時代の写真、どれもみな
可愛いですよね。
七五三さんの写真なんてとてもおしゃまな
感じがして可愛いなと思います。


今日は娘の修学旅行の出発日。
いつもより気合入れてお弁当作らなきゃって
思ってたけど、寝不足が祟って全く
気合が入りませんでした
娘よ勘弁しておくれ~
心の中で詫びる愚母なのでした~







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Anyさん* (kira)
2009-04-19 14:11:58
燃え尽きてないですかぁ~~
お疲れが抜けないところ、丁寧なコメント、ありがとうです♪
毎日コレを観て泣いているせいか(笑)ある意味で充たされているわ、わたし

第1回から、数々の名シーンがありましたよね!
第1回は間違いなく歩道橋からの「I LOVE KEIGO」
第2回は啓吾の思い出の丘で、真生の告白を受けるシーンでしょうか。
そして、この3回からは、一つ一つが無駄のない
二人の心を映していきますよね~。

ただ街中を見やる啓吾も、
ベッドに倒れこむ真生も。
セリフにならないこころが伝わってきます。

やはり、キャラクター、作品内容、演技の全てではこれかも知れませんが、
「S.O.S」の唯の恭子ちゃんも、「リモート」のくるみの恭子ちゃんも、
オトナのシガラミを受け付けないシンプルな生き方が好きだし、可愛かった!
「農家のヨメ~」「フレンズ」も大好きだし・・・選べないわ~(笑)
浅野さんのオリジナルで、またドラマがあるといいなぁ~
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ゆうさん* (kira)
2009-04-20 13:05:43
ひゃ~~!一気にラストまで疾走しちゃいましたか?
解ります、ワカリマス
いきたいですよね?止まりませんよね~(笑)

偶然、土曜の夜は私も夜明けまで(爆)

修学旅行のお弁当は、容器が捨てられるものってことで、
あと、時間をかけずに食べやすいものでって凝らなくても
みんなで食べるからきっと美味しいよ~

各回に、忘れられない名シーンがあるよね!
金城さんはずっと台詞では心情を表現することが、この回はとくに少なく、
いつの場合も、真生に関してだけ素直でしたよね~
私も、あそこは印象的でした。既に真生への愛しさがあったわけですからね。

誰に対しても率直な真生ですが、
思わず電話で弱音を吐いて、それに気づいてプツンと切っちゃうところで、
決壊するのよ~毎回
「神すこ橋」まで、あともう少しよ
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