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248321 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑦

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248321 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑦
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/30 PM08
248320の続きです。
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
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質問■ちょっと専門外かもしれませんが、漁師の町ですので、実は温排水の問題がかなり関心が高いと思うのですが、ご存じの範囲内で結構ですのでお願いします。

菊 地■温排水に関してはですね、専門に日本中講演して歩いている専門家がいるんです。そういう方の本とか講演録でも読んでもらうといいんですけど、僕はあんまり専門でやっていませんし。ただ温排水として流される水の量がもう大きな河の1本分くらいのものが流しだされるということで大変な水量ですから、温度変化が大きくあるということは間違いないですね。それと放射能の方はさきほどいった廃棄物処理建屋から液体、気体、固体と別々に処理して外に出しているんですけど、薄めて出せばいい事になっているんです。だから薄めて出している分には総量規制がないですから、出たやつはみんな、特に海の場合はプランクトンからはじまって、生体濃縮というのでどんどん濃縮されていきます。そのこと自体は生物学的にもはっきりしていることですから、長い間にどんどん放射能に汚染されていくということはあります。

それとよく放射能ばかり気にしますけれど、プラント建設中の最後の配管洗浄というのがあるのです。配管の中をきれいに洗浄しなければいけないのですけれ ど、その時にケミカルクリーニングということで酸で洗ったりいろんなことして、今度それを中和するためのリンシングというのがあって、人間の頭洗うのと一 緒ですわ、シャンプーとリンス使うようなもので、配管の中をそのようにしてリンシングするんですけれど、そのような時に、ものすごい化学薬品が海に流れているんです。流れている水みたらぞっとするくらい色が変わっています。最近はそういうのを見られたくないのか、排水口の側にブロックをいっぱい積んで、その水がどーっと沖に流れていくのが見えないようになっていますね、たいがいの発電所は。以前はそういうのがなくて、どうどうと流していました。

福島あたり、東海村でもそうですけれども、原子力施設があるところからは放射能は結構流出していて、かなり遠くまで検出されていることもありますし、そういうデーターを捏造したという事件もありましたし、決してクリーンなものでないということはいえます。今度、柏崎・刈羽の一番新しい原子炉、原発を見てきましたけれど、その案内 してくれた人がですね、僕にこの排気塔は 150mあるんですよといって自慢しているわけですよ。汚れたもの出さないのに、きれいな空気しか流さないはずなのに、なんで150mも高くせにゃいかんのか、分かるでしょ、大体。それが実態です。

質問■事故起こしたとき、ほんとうに放射能漏れはないですか。我々信用するしかないのですけども。

菊 地■事故るということはあまりにも大きくてですね、その都度放射能が出る場合、いろいろなケースがあるのですね。大量に出ちゃう場合もありますんでね。例えば美浜の細管破断事故というのがあったですね。本来ウェスチングハウスタイプの原発というのは原子炉で作った、放射能で汚れた水で作った蒸気は、タービンの方へ直接行かないことになっているのです。GEの沸騰水型は、直接タービンがしっかり汚れます。ウェスチングハウスの加圧水型というやつは熱交換器というのがあって、そこで熱交換されるのでタービンの方は汚れないことになっています。それがいかに汚染されているか、実際汚染されるんですよ。それは何故かというと、熱交換器に穴が開いていますから、細管に小さな穴が開いていきます。美浜の場合はそれがギロチン破断しました。その時にいろいろなかたちでバルブが閉まります。安全のために。その閉めたときに、行き場所のない蒸気とかは逃さなきゃいかんです。その汚染された蒸気が大量に外に吐き出されている写真は見ましたし、それを実際自分の目で見たという学者にも会いました。そんな時に、じゃどれだけの放射能が出たかと、本当のことが報道されているかというと、まったくされていません。それはそういったケースが多いですから、一概にどうのこうのいわないのですけれど、確実に放射能漏れとかそういう事はあります。

今の話に関して特別僕が言いたいことはですね。僕等は事故といいますけども、推進側は決して使いません。よっぽどのことがなければ、死人でも出たら別でしょう。何人か。なかったら事故といいません。みんな事象という言葉を使います。それは事故ではありません、事象ですと。そういう事象が起きただけですと。だけど福島2-3のポンプ事故の前、試運転でも起きていたのです。試運転で機能試験やったらポンプの羽根がぶっとんで、モーターも燃えて、これが世界で一番巨大な原発、最初のパイロットやっていたポンプメーカーの従業員はもう10年前で、僕が働いていた時の人間 はだれもいません。みんな被曝して嫌だから辞めていっています。
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以上
 

248320 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑥

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248320 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑥
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/30 PM08
248300の続きです。
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
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●命はほんとうに輝いている。

僕はここに写真をいま飾らせてもらいましたけれど、本当に自然というのは草花、そこに来る昆虫みんな生き活きとしています。本当に命というのは輝いている、みんな一つにつながっているということを感じます。だけどこの人間の社会がですね、人と人が憎しみあって、悪口言い合って、それがお金が元でという、 そういうことはもう本当にいや。原子力の世界でその原発のこというとですね。もう金、カネねえ、本当にやな世界です。だれもそんな生き方をしたいと思わんと思う、死ぬときに。ですから、みんなで自然の中でですね、仲良く暮らせる道を探るべきですし、そのためにはこういう原発の話は、最初の時にちょっとぶつかってもしっかりくい止めて、それでお互い助け合っていかなきゃいかんじゃないかと思うのです。

 ~中略~

★質問と回答

質 問■菊地さんのお話で一番印象に残ったのは、現場に立ち会った方で、僕等は勉強しましたけれども本を読んだだけですので、本を信じて…。生々しい感じがよくわかりました。2、3お聞きしたいのですが、被曝労働の実態ですけど、公式にうちの町のある方なんかも原発で死んだ人がいて、今までの知識では、浜岡の方で亡くなってから労災が認められた方がいるとかで、それ以外たくさんあるんでしょうか。

菊 地■だいたい本当にもみ消されているはずなんですね。さっきもいったように、原発推進派の、本当に東海1号から原発どっぷりの土建屋がですね、今柏崎でやっているっていいましたけど、その人も推進派だから、最初日本にプルトニウムが返還されて東海村にやってくる時にですね、プルトニウムを積んだ船がだんだん東海村に近づいてくるのを見ながら一生懸命いきまいて、原発は必要だっていってた人なんですけども。僕はああそうですかと聞いとってですね、最後に、いやあ実は僕、原発を造ってきた人間なんだということでいろいろ話をしてですね。日本は原発なしでもやっていけるんだよという話をよくしたら、やっと打ち解けて、ああそんなんだったら、もう原発なんかやらない方がいいっていいだしてですね。実は身内がそうやって死んでいると。だけど、今更それを問題にしてもはじまらんしということでですね、しみじみいっていましたよ。そのようにですね、表に出していない人がいっぱいいるはずです。

だから東芝の設計やっていた若い人が本を書いて、自分の上司が被曝して死んだというようなこと書いています。公に認められていないだけですね。その浜岡の青年(中部電力浜岡原発で働いて労災認定された嶋橋さん)もですね、核計装のエンジニアでして、初期のころのエンジニアは原子炉の真下に入ってする仕事なんです。中央制御室というところで、よくテレビなんかで宣伝する立派なコントロールルーム、あそこに入って来る線は全部原子炉の下から出てきているんですよ。炉のお釜の穴から。そのインコアモニタリングハウジングをメンテナンスする時に、頭から原子炉の水をかぶりながらやる仕事なんですね。だから被曝しないわけはない。最新型のものは自動的にやるような設計になっていると思うのですけど、古いタイプはみんな頭から水をかぶるような設計になっている。そのことで僕は随分苦労したことがあるんです。そこを改良するための設計で。

話はそれましたけど、原発のそういう所で仕事やる時はですね、3点セットというのがあって、フィルムバッチとアラームメーターとポケット線量計。この3つを付けるという話がある。その3点セットをはずして記録が残らないように、それ付けているともう仕事にならないですよ。そういう話は現場でよーく聞きました。何度も。ですから浜岡で嶋橋青年が死んで、中部電力がこんな低い被曝線量で死ぬわけがないと。でもその急性白血病とかは原発特有のものですから労災では認めるわけですよ。だけど電力会社は記録みたらそんなに被曝していないと、ちゃんと管理していてこうだという。だけどそういう3点セットを全部はずして仕事しているということはしょっちゅう耳にしていますから。そういうことで死んでいく人もいると思います。
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続く
 

248300 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑤

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248300 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演⑤
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/30 PM02
248261の続きです。
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
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●地熱発電の勉強をして、それを知らせるため再び放浪の旅に

僕はですね、ここへ2度目だといいましたけれど、1度目は南島町の件できました。でも南島町の人たちといっぱい会って話したわけでもない。一人だけ漁民の方と話して、その方は若い人でしたけれど、ずっと一所懸命反対しているけれども、どうしても原発が出来てしまったら自分はもうここに住まないといっていました。やっぱり反対するために、すべてを賭けてきたと、ここで負けておめおめとこんなとこで生きていく気がしないと、建ったら去るといっていました。ちょうど南島町に住民投票条例が出来たときです。ああこれで南島町に原発できないなあと思ってきてみたら、泊まった民宿のおばさんが朝、僕が出掛けようとする時に「もう南島町はそういうことだから安心ですね」って声かけたら、「いや、とんでもありません」と「もう電力会社の人が。今朝2人でていったのは電力会社の人です」と、3人泊まっていったらしい。

要するに住民投票で勝てばいいんだから、ということで今、一生懸命電力会社が二人三脚であちこちまわっていると聞いたものですから、これはやっぱり何とかせにゃいかんと思いましてですね。僕は北海道からずーっと、最初は埼玉県から北上しましてですね、ここまで下りてきたんですが。実は日本はエネルギー大国なんだと、しかも地熱発電の実用化の鍵を握るという試験に世界で初めて日本が成功して、そのために翌年は山形のキャッスルホテルで第2回高温岩帯発電会議が開かれるんだということを知っていましたから、そのことを徹底的に調べようと思って新宿の紀伊国屋に、また東京に戻りまして、地球熱学という本を買って 地熱の勉強をしました。

学問的な勉強で何か面倒くさい文もいっぱいありましたけれども読んで、とにかく分かるだけ読んで、それから我孫子というところの電中研の研究主任に会って、いろいろ地熱のことを聞きました。この青年は鹿児島の桜島をみて育った、指宿というところの出身の青年です。その青年がこの火山、地震国日本でこの熱を何とか平和のために、みんなのために生かして使えないかと思って、子供のころ夢を描いて大きくなって。それで電中研というところに入って、アメリカではそういう研究をしているというのを知って、アメリカのロスアラモス研究所に行って、それを勉強して技術習得して帰ってきて、アメリカの開発のネックになっていた実用化の鍵を握る試験に世界ではじめて成功したという人です。

その人といろいろ話し合ってですね。それで僕は、日本はエネルギーの無い国ではない、エネルギー資源がないなんてウソだと。さっきいったように日本は世界で も珍しいぐらい熱エネルギー資源に恵まれた国で、日本が地熱発電を安全にやれるようになれば、フィリピンやインドネシアから環太平洋はじめチベット、チベットも非常に地熱の多いところですから、いろんな国に貢献できるというようなことから、それを知らせるべきだと思ったので、僕は東京に戻って我孫子に行って、そこからまた日本の放浪の旅に出たのです。それは日本は地熱発電というものがあるから、決してエネルギーの資源がない国ではないと。ただそれは安全に取り出すための研究予算があまりにも少ない。やる気があれば出来るのだということを訴えながら回ったんです。原発のことはあまりいって歩きませんでした。それは関心のある人達には話しました。

だけど、みんな日本が熱エネルギーのない、そういう無資源国だと思わされていないですか。99% がそのはずです。あってもそれは安全に取り出せないとか、国立公園内にあるから駄目だとか、とにかく今まで古い地熱発電の悪い概念だけで洗脳されてるはずです。それのほんとうの事を書いた記者は、僕が頼んだ記者はあっというまに飛ばされました。定年退職前で本社勤めも飛ばされましたし、週刊朝日の幾らでも 記事を書ける立場の人が数カ月後にはもうそこからははずされていましたし。だから鎌田慧さんみたいな骨のあるフリージャナーリストはやっぱり広げるべきだといって週刊プレイボーイに書いてくれましたけれども。みんなその事に関してはあんまり知らないですね。

僕がいいたいのは、そのような本当に簡単なエネルギーの資源があるかないかということですらウソつかれて、それを見破れないでいるというそういう事なんです。

●電力会社にも国にも隠される極秘情報

本当に原発ぐらいウソだらけのことはないのです。GEの僕はトップシークレット(極秘) を見れる立場でやっていましたから、赤いトップシークレットの判を押したそういうテレックスをよく見ましたけれど、電力会社にも国にも隠しているトップシークレットってあるんです。そういうものはみんな隠されたまま安全だと宣伝されているんです。

だからアメリカのGEの、一番原子炉に詳しい開発者達が、僕が辞める1年くらい前に3人揃って辞めました。定年退職前の高級技術者たちです。もう博士号持って、日本のGEの原子力の開発をずっと担ってきた有力なメンバーです。そういう3人がですね、必ず事故ると、このままだったらいつか必ず事故ると。いつ、どこでといえないだけだっていって辞めました。その事故った時がその辺の交通事故とは違うということをですね、みんなよく考えて、それでこういう所に原発が造られないように一生懸命がんばってほしいと僕は思います。

今回も僕は串間市から、宮崎県からずっと浜岡原発に行って、横浜で話して、埼玉へ行って、東京へ行って、山梨へ行って、長野に行って、新潟に行って、福島へ行って、やっと帰れるなと思ったとき、ここの話が出ました。これは隣の南島町から引き返したことあったけど、ここまで足のばさなかったから。実は回っては帰ったのですよ、大阪まで。だけどここは通過しただけでしたから。でも原発に反対する人というのは、僕の本当にいま命懸けでこれからやっていこうということの線に沿って運動している方ですので、実はもうくたくただったんですけど、昨日ですね、東京出発してきたんです。実はスタートは東京じゃなくて福島県だったんです。福島県から今東名が工事だらけで渋滞が続くんですけれど、それを車の中でちょこちょこ仮眠しながら、2時間くらい寝たような状態でここへやってきました。本当にみなさんの気持ち、原発に反対して止めたいという気持ちが僕はうれしいんです。
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続く
 

248261 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演④

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248261 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演④
 
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248259の続きです。
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
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●原発でみんなが幸せになれるのか?

いやぁ、僕も本当に最近新しいPR館3つ見ました。これは一般の人が見たら、うちの町にも欲しいと思うだろうと思いますよ。でもあれだけの巨費を投じてね、安全宣伝を何十年やってきているか。そんな必要のある発電の方法、なぜなんだと。おかしいじゃないですか。本当におかしいことばっかりやっている。

僕は今串間というところに住んでいますけれども、串間の誘致派が商工会議所、漁業組合、珍しく漁業組合が誘致派でですね。とにかく原発きてくれと、ずーっとこの10 年間いってきました。推進派の人間の無知ほど恐ろしいものはないと。今原発ここにもってきて、金をこの串間市にぶちこまなかったら、串間市はもうどうしようもない町になってしまうと。勿論、串間市というのは赤字財政の市で有名で、週刊誌でもう市が潰れるという報道までされた市ですから、だから金がほしいのは分かります。だけど原発を持ってきたら町が本当に豊かになって、みんな幸せになるかといったら、これはまた別問題です。市の財政が少し豊かになったから、みんなが幸せになれるかといったらそうはいかない、人間がみんな仲良く助け合ってやっていくべきです。地方にあっては。ところがそれがぶち壊されてなかなか元に戻らない。

女川原発というのも僕が福島第一原発6号機の建設が終わった後に、今度は女川の原子力発電所をIHIなんかが造った訳ですけれども、東芝と一緒になって。 その時にIHIの所長が現地を見に行ってきて、僕の所にきて、「菊地さん、あんなところに原発造っちゃいかん」と、あんなきれいなところに原発を造っちゃいかんといっていましたけれど、自分が所長で行く番になっとるわけです。長年かけて自分の手下を育ててきて、その連中を女川原発へ連れていこうとしたら、 みんな嫌だという。なぜかと聞くと、辞めるという。それでじゃあ辞めてどうするのだといったら、田舎に帰ってペンションでもやるって、その所長はいってましたよ。「菊地さん、そういわれたらその方が正しいもんなあ」って。

●技術者は生命がけ。そしてぼろぼろに。

中で働いている人間は、原発のことは本当によく分かります。ほんとうに安全なものを造るためには生命がけですよ、造っている人間は。僕もほんとうに頭が下がるくらい。でも実際死んだ人もいますよ。立ち上げて終わったその日の晩に、安心して死んだ所長いますよ。僕と最終検査を一緒にやった人で。それくらい死に物狂いで安全になるためにやります。だから僕は原発推進の技術者たち、推進というよりも造っている技術者たちを批判する気持ちは全然ありません。持てる力の総てで安全なものを造ろうとして4年、5年闘いますよ。

だから建設が終わって、第一格納容器と呼ばれる原子炉まわりに人が入れなくなるとき、大きな荷物を搬入するためのアクセスハッチという大きな円形の扉がありますが、それが閉まったらもう運転に入りますので人は一切入れなくなります。そのハッチが閉まるまでに4年くらいかかるのですね。関係者はみんなそのハッチの前に集まってですね。もう涙をボロボロ流して、じーっとその閉まっていくのを見ます。
 ですから、その建設の4年間は家族ともあまり時間を持てない。東芝、日立なんかだったら、もう週末の休みもないというくらいです。残業時間が 200時間越したら残業手当がつかない。でもそれ以上やってるんです。それで、じゃそんなに働いてどうするんだといったら、もう安全なもんを造ろうと労力を使い切って、ぼろぼろになっているんですね。だからもう1銭も残らんといっていました。みんな飲んでしまうといっていました。もう飲まずにいられんといって。下請けも思うようにやってくれない。あすこミスった、ここミスったといったら、やり直さにゃいかん、その工程を取り戻さなければいかんということでですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もうそれは、本当に現場の技術者たちと自分も主になって働いて、僕は監督のまた監督という立場であっても毎日現場で図をみて働いていましたから、その苦労はよくわかります。だから建設の人達を責める気は一切ないのですけれども。まして、僕は原発の全部に係わるまとめ役していましたので、そういう立場で原発を押し進めてきた人間として本当は反対派に回りたくないんですよ。ぼくの青春のすべてをかけたのが原発ですから。でも、今度は生命がけで、それに反対せにゃいかんぐらい大変なものなんだと。本当に技術的な事はめんどうくさいし、いうのも大変ですからいいませんけれど、一般論としてですね、原発はやっちゃいかんと思います。
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続く
 

248259 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演③

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248259 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演③
 
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●原発は今新しいものを造るより、古いもの壊す方が高い時代

ですから、原発を造って何がいいか。出来た後になったら、これずーっと事故の心配せないかんですよ。いつ事故が起きるかわからんですから。発電が終わった 後、どうするかという問題も残ります。まず、撤去することは不可能です。国は更地にして次の原発をまた造るような計画で、30 年前ぐらいは一生懸命いっていましたけれど、一つ壊してみればわかります。商業用の大きなプラントを壊すということは、経済的に不可能です。物凄くお金が 掛かりますから。今新しいもの造るより、古いもの壊す方が高い時代です。まして放射性廃棄物ですから、安全にそれを処分しようと思ったら、とんでもないお金が掛かります。その間にも公害がでます。

ここははっきり立ち場上いえるんですけれど、僕は推進派だったんですからね、こうだから安全だ、こうだからお金が入るからと、何かあって反対されたら、僕は原発を肯定することにかけては日本の企業に売りつけてきた人間ですから、今推進派がいっているようなことはもっと上手にいえます。原子力の安全性の多重防護の問題、いろんな事いえます。でも、そこに一つ落とし穴がある。何かといったら放射性廃棄物です。これに関しては、いずれ科学が解決してくれるだろうという楽観論です。でも、そんなことは簡単にはできません。

原発を肯定する人は被曝労働の実態を知りません。電力会社が見せる管理手帳だとか、放管といいますが放射線管理がいかに徹底していて安全かということしか いいません。だけど僕の知り合いでも、身内が被曝して死んだということを告白した推進派の建設会社の社長もいます。今更文句いっても電力会社が補償金払ってくれるわけでもないし、裁判で闘って金とるには時間がかかるし、いまでも東京電力の柏崎・刈羽の工場を請け負っているし、東海1号機からずーっとうちは 原発でやってきたんだ、今更反対できんと。反対したからといって、死んだ人間が帰ってくる訳でもない。従業員もいっぱい抱えている。だけど原発に代わるエ ネルギーがあるんなら、そっちの方をやるべきだといって、僕を励ましてくれた社長もいます。福島県で会いました。

●炉の中の仕事はきれいごとではすまない

推進する側の人は本当の原発の実態を知らなさすぎます。僕は原子炉の中の、配管と原子炉のつけ根、ノズル部分が折れそうになるようなヒビ割れが 360°入って、その補修工事をしました。まず炉内の洗浄をするわけなんですが、もちろん、そこに人間がいたら大変な被曝をするから、ちょっと離れたところから、長いノズルという棒の先から水がものすごい勢いで吹き出すようにしてやる。でも人間が放射能まみれの炉の中に入っていくことは確かです。

ですから燃料交換する炉の中に、鉄のゴンドラに人間を乗せて、それをクレーンで天井から吊って炉の中に下ろしてやります。そうして炉を洗いますが、水の反動でゴンドラが揺れるわけです。そうすると原子炉は直径6mもありませんから、半径3mもないわけです。非常に怖いんですね。だからどうやるかというと、上の方で人間が4人で四方からゴンドラを引っ張ってやるのです、フラフラしないように。そうやって原子炉についている放射能だらけの水垢を削り落とすような勢いで洗って下りていくのですけでど、そんな仕事やってみた人いますか、怖いですよ。

それが洗い終わってはじめて、赤い鉛の座布団がつながったような、あの病院でくれるつながった粉薬の袋みたいな、そんな鉛の綿が入った放射線を遮蔽するもので洗い終わった原子炉の壁を覆っていきます。赤いといっても普通の錆びた橙色に近いような色ですけれども、それを 360°被せましたら、はじめて鉄の遮蔽を組み込みます。その鉄の遮蔽を組み込んだ中に入って行くのも怖いです。だけどはじめは何にも無いところ、ものすごい放射線の中に人間が入っていって原子炉を洗う事から仕事が始まるんです。そういう事は外には絶対分かりません。

炉の中だけじゃなくそれを回すポンプの分解、修理、点検。その時は遮蔽も何も設けられません。ですからバイロンジャクソンというGEの下請会社で一番詳しい原子炉の開発者たち、ポンプメーカーの従業員はもう10年前、僕が働いていた時の人間はだれもいません。みんな被曝して嫌だから辞めていっています。

地元の人達が原発で働くというのは、まあ芝刈ったりとか、庭の手入れとか、その程度が多いですけど、いずれ原発の中で、定検作業で掃除なんかで入る人も出てくるかもしれない。他から来る人達がやっぱり被曝作業する。とにかく原発があったら被曝作業は避けられないのです。電力会社なんかは常に安全だと、管理しているから安全だということをいいまくります。だけどそれは僕のように原発の中で働いてきた人間、まして原子炉の中でも働いたことのある人間として、そんなきれいごとでは絶対に済まないということがはっきりいえます。

僕も白血球が急に倍くらいに増えて、子供がいるから非常に不安だったことがあります。まあ幸い10 日くらいで白血球が元に戻ってくれたので、また現場に入って仕事を続けましたけれども。それは僕は統括安全管理者として作業員の被曝線量を管理したり、安全性をちゃんと保つための責任者でしたから、入らないわけにはいかないから続けたんですけど、本当に苦しいもんですよ。家族がいたりして、そういう仕事せ にゃいかんというのは。それやらなかったら他の人達が被曝がどんどん増えるわけですから。マイナス面さえ隠しておいたら、原発って非常にいいように思えるんですよ。
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続く
 

248258 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演②

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248258 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演②
 
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248257の続きです。
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●日本中、原発が出来て活性化した町はない

福島は今10 基の原発が動いていますけれども、第1号機を作る当時の話を聞きますと、みんな素朴ないい人達だったと、まわりの人達は。農家のおばさんに話しかけると、 まあ上がってお茶飲んでいけえとお茶出されて、お菓子がないからといって角砂糖をお茶菓子がわりに出してくれたと。ものすごく親切にみんなが話しかけてやれたけど、だんだんそれが2基、3基、4基と建っていく間に、どんどん都会的になるというか、人情味が薄れて金ばっかしの状態になっていくというような話 もたくさん聞いています。

だから日常私たちが何のために生きているのかというような事を考えた時に、お金がくればそれでいいのかと。もうすでに南島町で反対派だ、賛成派だと別れて、子供が道路で転んでいたら、どっちかによって助けるか知らんふりするかというような話も聞きました。それと同じことが石川県能登半島の珠洲市というと ころで、原発の問題になった時に、地元の和尚さんに聞いたら、「菊地さん、その珠洲でもまったく今同じです」といっていました。「なんで同じ町の人達が賛成派と反対派に別れて憎しみ合わなければならないか」と。

ここは今度来てみて、実は2度目なんですけれども来てみて、あいかわらずいいところだなと思いました。それと同じようなところが宮城県の男鹿半島の女川というところで、原発をGEのものを日本の企業が造ったんですけど。そこへ行った時も、こんないいところになんで原発を造るんだろうという感じでしたけれど、結局原発は出来てしまいました。反対運動もありましたけれど、賛成派と反対派がですね、そこそこ仲良くなるというか、関係を取り戻すのに10年以上かかっています。それほど憎しみ合うんですね。

じゃ出来て本当によくなったかというと、女川の過疎が止まったわけではないのです。実際増設していくときに、子供が働くから出来てよかったという人にも会いましたけれども、決して町は活性化しません。それは日本中みれば分かります。

鹿児島の川内原発というところも何度も行ってますけれども、商店街はシャッターが下りたままです。また増設しろって騒いだり地元はしていますけれども。新潟県のあれだけ原発造りまくったところでさえ、地方の活性化に役立ったとはいえないと、知事が新聞でいっていたこともあります。

確実なのはですね。人の心がむしばまれることです。嘘だらけになるし、隠し事はするしですね。行政も電力会社も。そういう一時的な原発の話で地方がズタズタにされるのが僕は嫌なんですね。

●日本は熱エネルギー源の大国

原発の話になってきますと、当然原発がいいか、悪いかということで、国や電力会社の考え方をみんな嫌でも伝えられて、それを信じたりするようになりますけれども、先程、僕がオイルショックの時に、それを機会にしてGEに入ったというようなことをいいましたけれども、僕もそういう意味では完全に洗脳されていました。どういうことかといいますと、日本が資源エネルギーの無い国だから原発なんだと。今でもそういうふうに国はいっています。それが本当かといいますと、そんな事はないんですね。この辺だって温泉がたくさんあります。

実はレスター・ブラウンという地球白書というものを出して、世界的に有名な人ですけれども、1年くらい前にテレビでいっていました。日本は本当にうらやましいエネルギー大国だと。なぜか。日本にはものすごい数の温泉があると。僕も北海道から九州までずーと旅しましてですね。もう至るところ温泉があって露天風呂もある。エネルギーってなんだっていったら、だいたいが熱なんです。位置エネルギーというのもありますが。水力発電所は水の位置エネルギーとういうものを利用して落下させて、そのエネルギーを電気に変えますけれども、一般的にはエネルギーといったら熱の事なんです。だから熱で蒸気を沸かしてそして、タービンを回して電気を作っているわけなんです。

じゃ、自然エネルギー、自然の熱は日本は無いのかといったら、レスター・ブラウンがいうように、世界でもうらやましくて涎がでそうなくらい地熱に恵まれた国なんですね。ですから、普通の温泉のように熱水溜まりというところを掘り当てて、そこから蒸気を出して発電する方法。これは今までも地熱発電ですけれども、そういう熱水溜まりのないところでも地面を深く掘ると温度が非常に高くなって、そこの熱を取り出せば発電出来るのです。これが高温岩帯発電という方法で、そのやり方もいろいろあります。

アメリカではヒートパイプ方式といって深い所にパイプを埋めますと、ヒートパイプという特殊なパイプが熱だけを地上に運んでくれます。ですから、それに水を触れさせて蒸気を作って発電するという方法を今、アメリカが一生懸命進めています。

実は地熱で発電したのはイタリアが一番最初なんですけれども、もう百十年くらい前でしょうかね、それくらい古くからやっているのです。今また世界中がこの10年くらい前から地熱の利用を一生懸命考えています。

日本はどうしても原子力発電を推進させたいために、やっているというけど、地熱の方にはあんまり力を入れていません。しかも日本が熱エネルギーの大国だと いうようなことをできるだけ伏せようとしています。新聞、雑誌いろんなものを通じてやろうとしたけれども、もう圧力で潰されて、あまり効果がでませんでした。でもプレイボーイとか週刊朝日とかいろいろ書いてもらいましたけれども。みんなそう思わないですか。エネルギーのない国だと思うでしょう。そんな事ないです。エネルギー大国です。

僕が高温岩帯発電の研究の最先端の実験所に行った時に、研究者に聞いてみました。いくら予算あるか、人件費、鉛筆代、実験、地下にボーリングを掘ったり、 そういうの全部入れて2千万円だそうです。そんなもんで力入れているとはいえんです。これ電中研(電力中央研究所)というところがやっています。9電力会社がお金出してやっている。NEDOというところでもやっています。だけど予算は少ない。
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続く
 

248257 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演①

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248257 「命はほんとうに輝いている」~元GE技術者・菊地洋一さん講演①
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/30 AM00 【印刷用へ
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
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 ~前略~

●技術万能というわけにはいかない

 ~中略~

原発の工事現場では、電力会社が一番上にいて管理しているわけですけれども、実際に工事するのは東芝や日立や日立プラントや、IHI (石川島播磨重工業)や三菱や三菱重工、そういった原発メーカーの人達が管理してやっておりますし、いろんな不具合が出てきたときには、自分たちに不利な 事は当然お客さんの電力会社には隠しておくようにします。

下請け、孫請け、曾孫くらいが工事しているのが原発現場ですから、そういうところで起きた事故、 建設中ですからミスですね、工事ミスを包み隠さず上の会社にいうかというと、まずいいません。そういうことを素直にいってくれというとを、電力会社はよく 現場の所長会議とかでそういうことをいうんですけれども、決していっていません。いっていたら現場から締め出されてしまいます。そんなことやる業者を使うなという圧力がかかりますので。ですからなかなか理想的な工事はできない。こういう工事の不具合のことをあまり今日いうつもりはありませんので、技術的に関心のある方は後で聞いてくれれば、僕の分かる範囲内で答えます。

●柏崎・刈羽原発のPR館で素性が割れて……

 ~中略~

●アメリカの後押しをすれば、日本の原発もテロの対象になってしまう

 ~中略~

屋根は今いったように全然ありません。だから、日本がアメリカの後押しをして今アフガンに対して軍事行動をとりつつありますけれども、法律まで変えて。そうするとタリバンはアメリカが軍事行動を起こしたら日本も敵とみなすという宣言してますね。それはそうですよね。もう航空母艦にしろ、いろんなアメリカの軍隊が日本から出ていきますから、 日本はもう米軍の基地そのものと見るわけです、タリバンは。それも物資の輸送から、湾岸戦争の時はお金もちゃんと出しましたよね、たくさんのお金を。今回 だってお金出させられるでしょう、終わったら最後に。ましてイージス艦を出すとかいってますと、日本の原発もテロの対象になってしまう。日本を敵国とみなすということで報復しようと思ったら、イギリスやイタリア、ドイツ、ロシアとかいうような国のように軍事力で空から海から攻めてくるわけにはいかないですから、もうテロしかないんですね。そうしたら、原発なんか一番対象にされちゃう。それをやられますと、もうたまらんのです。

さっきいったリアクタービルディングの最上階の屋根というのは薄いですから、別にジェット機が燃料満載してつっこまなくても簡単に屋根は破れます。おもちゃのロケット弾みたいなものぶちこんでも穴は開けられます。でも、穴が開いただけじゃ原発の大事故にはならんだろうと、こうみな思うかもしれないんですけれども、上から何かものを落として燃料プールというのの中で爆発されたら、もう大変なんです。燃料プールというやつは、蓋がしてないんですね。最上階の 床に大きなプールがありまして、そこに使用済燃料というものがぎっしりつまっていて。それはプルトニウムという毒物をいっぱい含んでおりますので、そこが 爆発して大気中にそういうものが飛び散ったら、どれだけ大きな災害になるかと、予想もつかないくらい大きい災害になるのですね。そういうことが簡単に起こるのです。

●原発が嫌になった2つの理由・・ヒバク労働とお金

ですから原発は事故もそうですし、テロに対してもそうですし、危険性という点からいけば、まったく割に合わない発電方法です。先程もちょっといいましたけれど、お湯を沸かすだけなのですよ。原子力発電所といったらですね、原子力で特殊な方法で電気を作っていると思ったら大間違いなんです。お湯を沸かして、 その蒸気でタービンを回している点では火力発電と何にも変わらない。ですから「原子力やかん」といった方がいいのです。

ただお湯を沸かすだけのためにですね、なんでそんな危険なことをしなきゃいけないかということになってくるんです。原子力に関して、その危険性のいろんな ことをいっていく時に、どうしても技術用語や専門用語が出てきてしまうので、初めての人には話しにくい面もあるのですけれど。

僕が何で原発が嫌になったかというと、最初は原発こそ自分がぶつかっていくべき対象だと思って、情熱のすべてを傾けてやってきたのですけれども、原発を離れましてですね。だんだん、だんだん、原発が嫌になって、それで最後には原子力発電所を目の敵にするくらい嫌になってしまったのです。

その大きな理由の一つはですね、原子力発電所が動いている限りは、被曝労働者を必要とするのです。必ず自動車でも車検がくると、高いお金かけて車を整備してもらいますけど、原発も毎年止めて、炉を点検して修理したりしなければいけないのですけれど、これが大体が被曝作業なんですね。

僕は原子炉のリアクタービルディングと呼ばれているような一般的な配管とかバルブやポンプのあるところだけじゃなくて、お湯を沸かす原子炉の中にも入るような仕事を経験しています。これは古い原子炉でやっています。これはとんでもない被曝作業で、外国人の労働者をたくさん使ってやったんですけれども、大変な恐怖の仕事です。そういうことが原子力発電所がある以上は続くということですね。何もそんなことしなくても、別な方法で電気を起こせばいいのです。そんな必要がないということです。

それとですね、同じくらいのウエイトで嫌なのは、原発の建ったところの地方自治体の行政が腐りきってしまうことです。みんなが苦労して、汗水たらして働いて払った税金が軽くみられるようになります。原発の交付金というのは、それだけ一時的には大きいのです。でも、それによってみんなにお金が等しくまわって豊かになるかというと、そんなことは全然ないんですね。まず県に入ります、金は。そこの町や市にも入りますけれども、それが今までの地方財源に比べれば非常に大きい額ですから、もうそれも紐付きで、開発だとかいろんなもの使わなければいかんという項目が決められていて、道路とか例えば箱物といって建物を作るとか、そんな事にばっかり使っている訳です。だから土建屋さんは儲かるかもしれない。でも一般の人たちに等しくお金が渡る訳ではないですね。全然入らないという感じの人がほとんどな訳です。その町からちょっとはずれると、その辺は被害があった時は、同じような惨めな目に遭わなければならないのだけれど、 補償は一切入らないということになりますし、何よりも行政が腐ってしまいます。

道路作っても箱物作っても、自分が作ってやったみたいな態度になるから、役人の態度は大きくなります。もうさんざん見てきました。それは日本中で、その地方の人達が明るくみんなで仲良く暮らしていこうと思った時に、原発がくればお金もくるけど、町のそういう温かみだとか、そういうものはなくなります。
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続く
 

248213 東電がとっても隠したい「プルトニウム」の漏洩

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248213 東電がとっても隠したい「プルトニウム」の漏洩
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/29 PM04
『東電がとっても隠したい「プルトニウム」の漏洩』(MotoJazz)リンクより転載します。
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 ~前略~

今日の記事はほとんどが京都大学原子炉実験所小出裕章さんの論文からのまとめです。

●プルトニウムって?

プルトニウムはウランから作られます。長崎原爆の原料でもあり、プルサーマル原発の燃料でもあります。その強い毒性は多くの学者に指摘されており、「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性を持つ」物質と言われています。なぜプルトニウムはそこまで危険なんでしょうか。まず生体への影響を考える上で重要なのは、

α線を放出する
比放射能(Bq/g)の強さ
体内でのふるまい
の3つです(プルトニウムという放射能とその被曝の特徴より)

プルトニウムはα線を放出する放射性物質です。α線がなぜ危険かというと、「内部被曝」においてより甚大な影響を与えるためです。これについてはこちらを参照してください。

●ヨウ素・ウランの数万倍危険なプルトニウム

比放射能というのは、物質が放射能を出す強さ、と考えてください。例えばヨウ素131の比放射能はセシウム137の数千倍になります。これはヨウ素は半減期が8日と短く、放射線を出す能力に長けていることが関係しています。セシウムは30年でやっと半減しますが、放射線はゆっくり出てくるんですね。

実はプルトニウムの半減期は24,000年と非常に長く、比放射能はヨウ素131と比べて一兆分の一くらい、非常に小さいんです。じゃあ安全じゃん、と思うかもしれませんが、ヨウ素が出すのはβ線、プルトニウムが出すのはα線です。

これがどれだけ違ってくるかと言うと、ICRPの勧告にて"内部被ばくに関する線量換算係数"で示されています。ようするに「吸入/経口摂取したら、物質によって人体にこれだけ影響が違うよ」という数値です(詳細 )。吸入摂取(呼吸で肺に取り込んだ際)においては、ヨウ素は7.4×10-9となっています。一方で、プルトニウムはどうでしょうか?1.2×10-4です。ではプルトニウムはヨウ素(*)の何倍危険かと言うと、実に16,000倍なんです。この係数値はトリウムと並んで全物質中一番高い数字を示しています。
(*)…引用編集

α線を出す放射性物質で代表的なのはウランですが、ウランとプルトニウムを比較すると比放射能は数万、数十万倍にもなります。僕は以前、ウランは微弱なα線を出すから危ないよーと書きました(詳細)。今回、プルトニウムは同じ時間で数万倍のα線を出すからより危険、ということになります。例えばウラン235は一年間で2mg摂取しても問題ないと言われています。しかし、プルトニウム239はたった0.000052mg摂取したらアウト!です。その比は38,000倍ですから、ほとんど比放射能の比と同じと言えます。

●プルトニウムは肺に蓄積する

体内でのふるまいについては、こちらにも書きましたが(詳細)簡単に書きます。α線はとても近くの物体にしか届かない(ほとんど塵ぐらいの大きさです)。しかし、一般に被曝を想定する場合では、臓器や組織単位なんです。被曝された範囲にどれだけの影響が出るか、を考えた場合、実際の場合と臓器単位に換算モデルと比較すると、(放射性物質が体内を移動すること考慮しても)100万倍以上の開きがあるんです。

加えて、プルトニウムは肺に蓄積されます。肺の自浄作用によりある程度は除去されますが、非常に長い間人体を被曝し続けるものと思ってください。自浄されないプルトニウム量は1/4ほどで、徐々に血液の中に入り、リンパ節や肝臓、骨などに集まり、排泄されずに長くとどまると言われています。半減期は骨で20年、肝臓で50年と言われています。

またヨウ素であれば8日で半減期がきますから、体内に取り込む前の段階で減少が期待できるのですが、プルトニウムの半減期は24,000年です。体内で安定物質に変化するどころか、取り込んだ人が亡くなってもその周辺を汚染し続けるのです。僕らの世代だけでなく、孫やその孫まで害が及びかねない。これがプルトニウムの怖さのひとつです。

●肺がんの原因は煙草ではなくプルトニウムだった?

「角砂糖何個で日本全滅」などと言われるプルトニウムですが、実は疫学的にプルトニウムがどれほど危険かは証明されていません。調査に何十年もの時間と莫大なコストがかかるためです(このことがプルサーマル原発の設立の一助となりました)。

しかし、眞鍋攝医師によって、核実験と肺がんの相関が指摘されています。こちらの「肺がん」の項を参照してください 。簡潔にまとめると、核実験を行った数十年後、肺がんが世界中で特異的に上がる。特に喫煙者に顕著である。喫煙者は肺に入った異物の排出機能が低下しているため、プルトニウムが排出できず蓄積し、肺がんを引き起こすのではないか。というものです。

僕は初めて聞いたときは「トンでも論」だな、と笑ってしまいました。普通、たばこの中の有害物質が肺がんを引き起こすと考えますし、僕もそう習いました。でもグラフを見るとどうも嘘とは言い切れないようです。

また、原発の漏洩とは違うので単純には比較できませんが、劣化ウラン弾の使用に伴い発ガン率が10倍上がったと言われています。

●もちろん福島原発にも

福島原発の3号機にはMOX燃料が使われていて、数%のプルトニウムが含まれます。それ以外の1、2、4、5機は全てウラン燃料なのですが、こちらにもプルトニウムがある程度含まれます。

プルトニウムは一般的に「重いので飛ばない」と言われていますが、チェルノブイリ原発事故で発生したプルトニウムが、微量ながら日本の雨の中から検出されたという情報があります(気象研究所)。チェルノブイリと東京の距離は8000km以上ですから、容易に安心はできないようです。

●「隕石が落ちて地球が滅亡するのと同じくらい」の確率

九州原発にプルトニウムを使ったプルサーマル原発を作ろうという話になったとき(事故前)、推進派と反対派のディベートが行われました。「格納容器がぶっ壊れたらどうするの?」という反原発派の意見に対し、東大のえらーい教授はこう言いました。「格納容器が壊れる可能性なんざ、隕石が落ちて地球が滅亡するのと同じくらいの確率だ。だから考える必要なんてないんだ」と(プルサーマル公開討論会議事録より)。

●プルトニウムは漏洩したのか

しかし、今福島原発ではどうなってるでしょうか?16日の昼の段階で福島原発3号機の格納容器が損傷し、水蒸気が出ていると枝野氏ははっきり言いました。ぶっ壊れてるじゃん・・・。そして、「隠蔽らしき行動が16日午後~17日に集中している」という"いかにも"な情報があります。プルトニウム漏れちゃいました、と言ってるようなもんです。

 ~後略~
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248212 地震学の権威石橋克彦氏が14年も前に雑誌「科学」で正確に原発事故を想定していた

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248212 地震学の権威石橋克彦氏が14年も前に雑誌「科学」で恐ろしいほど正確に原発事故を想定していた
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/29 PM04
『発信箱:すべて想定されていた=福岡賢正(西部報道部)』リンクより転載します。
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原発事故の報道に強烈な居心地の悪さを感じている。その理由を突き詰めていくと、メディアが安易に使う「想定を超えた」という言葉のせいだと思い至る。眼前で今起きている事態は本当に想定外だったのか。

《最大の水位上昇がおこっても敷地の地盤高(海抜6m以上)を越えることはないというが、1605年東海・南海巨大津波地震のような断層運動が併発すれば、それを越える大津波もありうる》

《外部電源が止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない》

《炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこって格納容器や原子炉建屋が破壊される》

《4基すべてが同時に事故をおこすこともありうるし(中略)、爆発事故が使用済み燃料貯蔵プールに波及すれば、ジルコニウム火災などを通じて放出放射能がいっそう莫大(ばくだい)になるという推測もある》

すべて岩波書店の雑誌「科学」の97年10月号に載った論文「原発震災~破滅を避けるために」から引いた。筆者は地震学の権威、神戸大の石橋克彦氏。つまり今回起きたことは、碩学(せきがく)によって14年も前に恐ろしいほどの正確さで想定されていたのだ。

石橋氏はその後も警鐘を鳴らし続け、05年には衆院の公聴会でも同様の警告を発している。電力会社や原子力の専門家たちの「ありえない」という言葉を疑いもせず、「地震大国日本は原子力からの脱却に向けて努力を」との彼の訴えに、私たちメディアや政治家がくみしなかっただけなのだ。

05年の公聴会で石橋氏はこうも警告している。日本列島のほぼ全域が大地震の静穏期を終えて活動期に入りつつあり、西日本でも今世紀半ばまでに大津波を伴う巨大地震がほぼ確実に起こる、と。
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248211 「最も憂慮すべきは遺伝子変異」~プルトニウムは一度体内に入ったら決して消えない

2011年03月30日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
248211 「最も憂慮すべきは遺伝子変異」~プルトニウムは一度体内に入ったら決して消えない
 
猛獣王S HP ( 不惑 営業 ) 11/03/29 PM04
『原発事故「最も憂慮すべきは遺伝子変異」』(スイス国際放送)リンクより転載します。
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 ~前略~

情報伝達が不十分だったり危険を軽視したりすると大きな誤りを犯すことになる。吸収線量と人体への影響は正比例の関係にあるからだ。つまり、心配のいらない吸収線量というものはない。わずかな摂取でもがんを引き起こし、乳がんや大腸がんなどから死に至ることもある。
 
今後日本では確実にがん死亡率が高まるだろう。たとえ完全な炉心溶融に至らなかったとしてもだ。

 ~中略~

しかし、がんのリスクの増加以上にもっと深刻な問題は遺伝子への影響だ。それも世代を越えた影響だ。最新の研究では、少量の吸収線量でも継代的な影響がありうることが分かっている。

イギリスにあるセラフィールド(Sellafield)の使用済核燃料の再処理工場に勤務する人たちの子どもには白血病のリスクが高い。これは父親の吸収線量と関係があり、子どもたち自身は放射線にさらされていない。原発事故だけでなくこうした通常の場合でも、人間ならび動植物の遺伝子に損傷が発生する。こうした事実を知った上で、あえて原子力に頼るかどうかはむしろ倫理的な問題だ。

 ~中略~

危険度は半減期によって変わってくる。ヨウ素は8日間でほぼゼロになる。つまり、スイスの子どもたちにヨウ素剤を与えても意味がないと言える。さらに大人が服用すると逆効果になりかねない。
 
セシウムの半減期は30年なのでセシウム汚染は日本からスイスにまで行き渡るが、スイスでの危険度はごくわずかだ。セシウムはカリウムのように体内で代謝されるため、一回限りの摂取なら数カ月後にはなくなる。
 
ストロンチウムは体内に蓄積され、死ぬまで残る。ここでも人体への影響は半減期に左右される。ストロンチウムはカルシウムのように骨に蓄積されるため消えることはなく、骨髄は絶えずβ線の影響を受けることになる。子どもの骨髄は脂肪が少ないため、のちのち白血病になるリスクが大人よりも高い。
 
プルトニウムは一度体内に入ったら決して消えない。ごく微量の摂取でもがんを引き起こす。

 ~後略~
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