木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books140「ぼくのメジャースプーン」辻村深月著(講談社文庫)

2009年06月23日 20時18分52秒 | books
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
辻村 深月
講談社

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6月6日の読売新聞の10面の「愛書探訪」コーナーで石田衣良さんが書評を書いているのを読んで、早速注文し読んでみました。
とっても「感動!」「泣けました!」
本書の解説で書評家の藤田香織さんが書いておられましたが「とにかく読んで下さい」、僕もまったく同感です。
作者のつじむら・みづきさんは1980年生まれだからまだ29歳だ。すごいなぁ~。
そういえば本書で参考資料に挙げてある「豚のPちゃんと32人の小学生」って、昔手話サークルでこの小学校を取材したテレビ番組を「手話付きでろう者と一緒に見たい」ってことになって、一生懸命手話通訳の練習をしたことを思い出します。
石田衣良さんの書評の最後にはこう書かれています。
 善と悪、罪と罰、他者の痛みへの共感と無関心。タイトルのメジャースプーンはその分量を量るために、ぼくがふみちゃんからもらった大切なスプーンなのです。ぼくたちは誰もが、日々誰かを量り、誰かに量られながら生きている。人が生きていくというのは、そういうことなのだけれど、その重さと切なさがあたたかに胸に迫ってくるいい小説です。
辻村さんの他の小説も読みたくなりました。さっきの藤田さんは「名前探しの放課後」がお勧めと書いてあったけど、これはまだ単行本なんでまずは同じく講談社文庫の「冷たい校舎の時は止まる」(上・下)に進みたいと思っています。
【追記】
僕はふと「愛と誠」の「早乙女愛よ、岩清水弘はきみのためなら死ねる!」というセリフを思い出してしまった。ちょっと情けない連想ですが・・。
コメント
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